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・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・
北朝鮮は、資源のない日本に比べて豊富な地下資源を持つ、地下資源を無駄なく有効に使えば、地下資源が有る限り韓国以上に裕福になれる国である。
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辺真一(ピョン・ジンイル)「北朝鮮は『地下資源』と言われていて、金、銀、銅、鉄、亜鉛、マグネサイト、石炭、石灰石、黒鉛、チタン、ニッケル、タングステン、コバルト、マンガン、クロム、ウラン、レアアースと、日本円に換算すれば、実に700兆円相当以上あるとされています。金だけでも1,000〜2,000トン持っているとの見方もあり、少しずつ削って海外に流し、金を蓄えているんじゃないかと言われています」
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2018年6月25日 産経ニュース「【野口裕之の軍事情勢】日本陸軍の対米決戦条件だった北朝鮮の鉱物 北が油注ぐ米中貿易戦争の火種
共同声明の署名式で握手する北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(左)とトランプ米大統領=6月12日、シンガポール(ロイター=共同)
ドイツと米国で同じ頃、筆者を驚かせるニュースが流れた。いずれも“朝鮮半島の核・ミサイルが絡み”だ。
まずはドイツ。ドイツ検察当局は18日、独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)傘下の独高級車メーカー=アウディの会長(兼VW取締役)を逮捕した。VWは排ガス規制を逃れようと、排ガス量を操作する不正なソフトウエアを世界で最大1100万台のディーゼル車に搭載していた。検察当局は、会長が不正操作を事前に把握していたとみている。
一方、米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は17日、北朝鮮が昨夏、史上初の米朝首脳会談(12日)の可能性を探るため、シンガポール在住の米国人投資家を通じ米国のドナルド・トランプ大統領の娘婿ジャレッド・クシュナー大統領上級顧問に接触を図っていた、と報じた。
一見して無関係な2つのニュースが、筆者の頭の中で一本につながった。キーワードは 《北朝鮮の鉱物資源》。
米国人投資家の名はガブリエル・シュルツ氏。シュルツ家はシンガポールに拠点を置く米鉱山会社の経営一族で、モンゴルやエチオピアといったフロンティア市場に投資し、巨万の富を得た。フロンティア市場は将来、新興市場へと昇格する潜在性を秘める。対北経済制裁が強化される2016年より前、北朝鮮でも投資を複数手掛けた。
シュルツ氏は、アジアでの不動産投資調査を通してトランプ大統領の長男・長女(クシュナー氏の妻)と交流。クシュナー顧問に「信頼に値すると保証できる北朝鮮高官が会いたがっている」と伝えた。クシュナー顧問はCIA(米中央情報局)のマイク・ポンペオ長官(現国務長官)につないだ。ポンペオ氏はCIAルートを駆使して、当該北朝鮮高官に連絡を図った。かくして、ポンペオ氏は平壌を極秘訪問して正恩氏と会見した。
ただ、CIAや国務省は北朝鮮上層部に欧州や中東などの政治家・実業家を経由するいくつかのルートを持っており、シュルツ氏の影響力がどの程度だったかは判断ができない。
確かなのは、シュルツ氏が朝鮮半島の核・ミサイル問題をトランプ政権に解決してもらい→緊張緩和を推進し→北朝鮮に眠る豊富な鉱物資源を開発したいと願っていること。では、アウディ会長逮捕とはいかなる関係があるのか?
実は2009年、《北朝鮮産鉱石の独輸出を注視せよ》と題した小欄で、ドイツ自動車界が北朝鮮に寄せる視線を、次のように解説した(一部加工)。
《非常に軽い金属マグネサイト。世界有数の産地が北朝鮮である。大日本帝國は日韓併合(1910〜45年)時代の北朝鮮において、マグネサイトから抽出されるマグネシウム関連の生産工場を5つも保有していた。軍用機の軽量化に不可欠な物質であり、軍部はマグネシウムの安定供給を対米開戦条件の一つに位置付けていたほど。後述の茂山鉱山は戦前、三菱鉱業が開発するなど、北朝鮮内の銀・銅・石炭鉱山の多くは、統治時代に日本が切り開いた》
《半世紀以上を経た1990年代後半、マグネシウムは世界的ブームとなった。日本では携帯電話やノートパソコンなど、小型軽量化が進む情報機器への応用が主因であった。他方、ドイツの場合、環境問題に端を発した自動車の燃費向上に向けた軽量化対策のため、積極的にマグネシウム合金部品を採用した。自動車は小型情報機器に比べ需要量を必要とする上、独経済を支える基幹産業。マグネシウム合金に対する技術開発は他国に先駆けて始まっていて、その調達先確保は急務となった》
つまり、ドイツが北朝鮮で、豊富なマグネシウムを採掘→継続的に輸入し→自動車に取り入れていれば、今以上の軽量化を達成し→排ガス量を偽ることなく、規制を無理なくクリアできていた可能性がある。
北の核開発を後押しした中米英独仏露の鉱山投資
北朝鮮内にレアアース(希土類)を含む鉱物資源はどのくらい眠っているのだろうか。閉ざされた国家のこと、確定的数字に乏しく諸説が入り乱れる。が、世界屈指という見方では完全に一致する。
日韓併合以来「鉱物の標本室」と異名をとり、開発が進められてきた北朝鮮の鉱物資源の種類は、併合時代の朝鮮総督府や米国・地質資源調査局、大韓鉱業振興公社などの調べを総合すると、開発競争力を有する鉱物資源が最低でも20種で、内8種が世界ランク10位以内に入る。
例えば、マグネサイト2位(3位説アリ)▽黒鉛3位(4位説アリ)▽亜鉛5位▽タングステンとレアアース6位▽金と鉛7位▽鉄鉱石10位…。核兵器製造の中核的要素を占めるウランの採掘可能な推定埋蔵量は、確認埋蔵量が明らかな国々を破り、世界一との見方も日韓両国の公的機関の間で有力となっている。銅、無煙炭、石灰石などを含むと鉱物資源は200種類を数える。
韓国国会の調査機関・立法調査所の調べでは、北朝鮮鉱物資源の潜在的価値は推定640兆円にのぼり、韓国の23倍近くに達する。1070兆円と算定する海外の専門家もいる。
安倍晋三首相も先進7カ国(G7)首脳会議閉会後の9日の記者会見で「北朝鮮には豊富な資源がある」として、拉致問題解決や非核化を前提にした「経済協力」に言及した。
従って、米朝首脳会談のお膳立てをした?と先述したシュルツ氏の米鉱山会社(シンガポール)や英国、豪州、マレーシアの企業などは鉱物資源の探査を済ませている。
ところが、北朝鮮は1970年代、鉱業の発展を国家成長戦略の一つに掲げたものの、地下資源の多くは掘削環境が厳しく、北朝鮮の技術力や機械・機材レベルでは開発に大きな困難が伴った。特に先進兵器&精密機器の素材や原子力燃料などは要求純度が高く、抽出に高い技術力が必要だった。
金正日氏が国家指導者になると冒頭に登場したドイツはじめ、ロシア、フランス、英国に加え米国までもが鉱山開発権を得るべく、2000年代初頭以降、大量の資金を投下した。
北朝鮮の核・ミサイル開発を、結果的に後押ししていたことになる。とりわけ中国は、かなりな数の鉱山を北朝鮮と「共同開発」してきた。
「共同開発」相手の北朝鮮は経済的に困窮していても、核・ミサイル開発費や石油の確保には躍起で、鉱物資源を中国に「たたき売り」した。胡錦濤国家主席が2005年に訪朝し、鉱山開発と製鉄工業近代化…など、総額2000億円の支出を約し、中国の「支援」「共同開発」は怒濤の勢いとなった。具体的には、北朝鮮と国境を接する中国吉林省の3社が茂山鉱山(中朝国境)の半世紀にわたる開発権を獲得した。
韓国紙・中央日報は2011年、《中国が北朝鮮の豊富な鉱物資源を掘り尽くす》と警告した。
けれども、2013年に入って潮目が変わる。小欄を書くにあたり、数百発の機関銃弾でハチの巣にされた揚げ句、火炎放射器で焼かれた北朝鮮の実質ナンバー2・張成沢氏(1946〜2013年)の「罪状」を読み直し、途中の一文に目がクギ付けになった。
《国家財政管理体系を混乱させ、国家の貴重な資源を安価で売り渡す売国行為》
北朝鮮の豊富な鉱物資源への開発・投資に積極的だった中国との間を仲介したキーマンこそ、朝鮮労働党の金正恩委員長の叔父・張成沢氏だった。
さすがに北朝鮮も、中国の「資源侵略」に危機感を覚えたようだ。しかし、張氏粛清で北朝鮮産鉱物資源の対中輸出が止まったと考えるのは早計に過ぎる。
何しろ、高熱への耐性を備えるロケットエンジン用の、また、耐蝕性に優れる原子炉用の、素材に必要な鉱物資源が国境のすぐ向こうに眠っているのだ。戦闘機のエンジン+戦車の装甲+携帯電話+ノートパソコン…の製造、兵器+自動車の軽量化対策に資する鉱物資源もズラリとそろう。中国が、技術・開発支援+資金援助と、それらに伴う独占的資源開発&輸入の権利を手放したり、座視したりするはずがない。
トランプ・習両氏の頭上を綱渡りする正恩氏の笑み
ただし、中国は超弩級の対米不安を抱える。一つはもちろん、和戦両様の構えのトランプ政権が海上封鎖を狼煙に、対北攻撃に踏み切るパターン。もう一つは、北朝鮮が核・ミサイルを廃棄するパターンだ。
トランプ大統領は15日、記者団に「私たちはとても良い文書(米朝共同声明)に署名した」「だが、文書より重要なのは、金正恩(朝鮮労働党委員長)と良い関係を結んだという点だ。私は彼に直接つながる電話番号を渡した。彼は困難なことがあれば、今後は私に電話をかけることができる」と話した。
「米朝ホットライン」構築発言に最も衝撃を受けたのは中国の習近平国家主席に違いない。正恩氏が戦略を大転換し、北朝鮮の核・ミサイル廃棄が仮に実現するのなら米朝蜜月が進展。中国の覇権を阻止したい米国は鉱物資源を「貢ぎ物」として北朝鮮に強要する。
現に、ポンペオ長官は5月、米FOXテレビのインタビューや記者会見で、「早期非核化に向け大胆な行動をとれば」米政府が米民間企業の対北投資を認可する旨を明言した。そもそもトランプ氏は大統領就任前、不動産開発王として知られていた。
米中貿易戦争も絡み、北朝鮮をめぐる米中間の綱引きは激化する。22日付産経新聞政治面の山田紳氏による政治マンガに、トランプ大統領と習主席の頭上を「非核は金なり」とほくそ笑みながら綱渡りする正恩氏の姿が載った。キャプションがふるっている。」
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