- 作者:中村 淳彦
- 発売日: 2014/10/10
- メディア: 単行本
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・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・
韓国では、日本では考えられない事であるが、娼婦達が売春の自由を求めるデモを行う。
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2018年5月号 WiLL「『慰安婦問題』は存在しなかった 荒木信子
〝濡れ衣〟を着せられて30年、問題の輪は世界中に・・・では、そもそも何時から問題になったのか
慰安婦『問題』はあったのか?
……
慰安婦の存在
1944年の朝鮮総督府の帝国議会資料(第86回帝国議会、12月)によると、上海、南京など中南支には、同年現在、1万3,597人の朝鮮人がいた。朝鮮人慰安婦は日中戦争前からおり、事変後は『慰安所御用商人』が増えたことを記している。
解放後、中国大陸に残留している朝鮮人慰安婦について、1946年5月12日付『ソウル新聞』(現在も刊行中)に『倭軍慰安に連れて行かれた女性、中国にいる我が国の有志が収容保護』、『大東新聞』(1946年7月16日付。1945年11月創刊。国粋主義的傾向)に『朝鮮慰安婦らの惨状、援護の手なく中国の娼楼で彷徨』という記事がある。
印刷がより鮮明な大東記事によると次の通りである。
〈いわゆる慰安婦という美名の下、倭兵たちの戦場に連れて行かれ蹂躙され酷使されていた我が同胞の婦女たちは、日本が降伏した日から着の身着のまま不慣れな中国に放り出され、上海の街で放浪し行く当てもなく彷徨している惨状を……〉
……
挺身隊と慰安婦の違い
かつて慰安婦問題を『誤報』した『朝日新聞』は、あえて慰安婦と挺身隊を混同させて韓国世論を刺激した。そうした混同は最近ではあまり言われなくなったが、両者の違いは解放当時からはっきりしていた。
慰安婦は一職業であったのに対し、挺身隊は『応徴士(おうちょうし)』とされた。戦前(解放前)と解放後間もなくまでは、応徴士は国家による徴用に応じた、栄誉ある者だった。
男性の徴用工も当然含まれる。内地と同じ、日本の法律に則った扱いである。
朝鮮統治が終焉した後にも『応徴士』という言葉が使われている。『大東新聞』(1945年11月27日付)に掲載された『応徴士同盟全体大会、建国大業に蹶起(けっき)』という記事である。
……
公娼廃止令の施行
話は変わるが、解放後、南朝鮮では、1947年に公娼廃止が決定、翌48年2月から施行された。米軍政庁下での法律施行である。
解放直後から新聞紙上で、公娼、売春といった話題が大きく、大量に掲載されている。しかも、娼妓、抱え主の談話が実名入りで載っていたりする。
非常にオープンで屈託がない。この点も当時の韓国社会における売春について知るには役に立つのではないかと思う。
解放後の公娼廃止は、女権拡大を目指す婦人運動家、利害のある抱え主や関係者、性病防止を進めたい保健当局と米軍、社会的弱者を救おうとする社会事業者、個々人の事情があってその仕事を続けたい娼妓たちを巻き込みながら進んでいく。
公娼廃止実現にあたり、大きな課題は、娼妓たちの更生、つまり他の職業に転換させることと、社会全体として性病の蔓延を食い止めることであった。
ところが実際には、その世界しか知らない彼女たちは、一度やめても再び同じ職業に舞い戻る者が少なくなかった。
一方、公娼を廃止したことで、当局が実態を掴めない私娼(ししょう)が増え、かえって公衆衛生や風紀面でマイナスとなった。
当時の新聞には『戦災同胞』という言葉が多く登場するが、これは日本や中国大陸、南方から朝鮮へ引き揚げてきた人や北朝鮮から逃げてきた人を指している。
解放後、経済、社会が混乱しているところに多くの引き揚げ者を迎え入れることになったわけだが、その結果、食料や住宅、失業の問題が深刻化、売春が増え、治安や衛生状態が悪化した。
公娼廃止に抗(あらが)う娼妓
経済不安に加えて、左右対立でテロが頻発、政治不安が増し、社会は混乱を極めた。
性病予防の観点から、保健当局が遊郭で集団検診を行おうとしたところ、自分たちを売春婦扱いするなと抗議が起きた。それを伝える見出しには『日帝時代にもなかった屈辱』とある(『中外新報』 1946年7月25日付。同紙は1946年4月創刊、中道左翼)。
日本統治時代にも定期検診は行われていたので、別の横暴さでも感じたのであろうか。それとも単なる形容詞だろうか。
『日帝時代にもなかった・・・』という形容は」たびたび目にする。『日帝時代より発展した』という文脈で肯定的に使われる場合もあるが『日帝時代にもそんあヒドイことはなかった』というニュアンスで使われることもある。
公娼廃止に際しても、不満を持つ娼妓たちは集会を開いたり、遊郭に籠城すて当局おてこずらせている。
……
現代でも韓国では時折、売春婦が売春をさせよとデモを行うことがあるが、それと重なる。
彼女たちには、彼女たちなりの事情があったし、何より逞(たくま)しかったのである。
公娼廃止を訴える女性運動家たちは、当時存在が知られていた日本軍の慰安婦や日本の責任については言及していない。
公娼廃止を論じたり、報道する記事の中でも同様であった。
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- 作者:申 エイ秀
- メディア: 単行本
- 作者:崔 吉城
- 発売日: 2003/06/01
- メディア: 単行本