☵5〕─2─韓国の上から目線での非礼な「新天皇陛下の即位」祝電。~No.21No.22No.23 

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 韓国には、日本天皇に対する軽蔑・蔑視・差別の対象であって敬意は微塵もない。
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 2019年5月8日 産経新聞 iRONNA「韓国「上から目線」を許すのは誰か
 韓国の文在寅大統領が送った天皇陛下の即位に対する祝電は、異例の要請を含む「上から目線」なものだった。日本の「感情」を煽る外交は相変わらずで、対照的なのは過度な北朝鮮への肩入れだ。国際的に孤立を深めてもこうした姿勢を崩さない文氏だが、この「炎上外交」を許しているのは誰なのか。(写真は共同)
 天皇陛下に上から目線の祝電を送った文在寅の「炎上外交」
 『田中秀臣
 田中秀臣上武大学ビジネス情報学部教授)
 令和の時代を迎えた祝賀気分に水を差す国として、韓国が只今のところトップを走っている。多くの国が日本の新時代に祝福の言葉を贈る中で、文在寅ムン・ジェイン)大統領の祝電は、天皇陛下に対して「要請」を含めている点でも異例に思えた。
 産経新聞の報道では、「上皇さまと同じように戦争の痛みを記憶しながら、平和へとしっかりした歩みをつないでいかれること」という、どう見ても「上から目線」的なものだった。外交儀礼上の表現としての妥当性は好事家に任せるとして、日本国民の多くには、この祝電はかなり失礼なものに思えただろう。
 メディアによっては、韓国の「祝電」には「天皇」という表現があったことを挙げて、従来の韓国メディアが採用する「日王」ではないので、文政権に日韓関係改善の意思が見えるという解釈があるようだ。だが、もし本当にそうならば、「祝電」披露の瞬間に、日本国民の多くに傲慢(ごうまん)な姿勢と取られたことで、頓挫したといっていいのではないか。
 これは文大統領だけの話だけではない。文喜相(ムン・ヒサン)韓国国会議長の「祝電」には、「どの口で言うか」と単純に驚かされた。「祝電」で、文議長は天皇陛下への訪韓を要請したからである。
 文議長が米メディアのインタビューで、慰安婦問題に関連して譲位前の上皇陛下に「謝罪」を要求し、日韓関係のさらなる悪化に貢献したことを知らない人はいない。天皇陛下訪韓で何を求めるのか、と文議長に詰問したい気持ちは誰しもあるだろう。
 「ダブル文」をはじめとして、このような「感情」を扇動する政治手法には毎度呆れてしまう。ただ、ダブル文による「感情」を揺さぶる外交手法は、両者がコラボしている可能性すら感じる。
 発足から間もなく2年を迎える文政権は、経済失政や北朝鮮に肩入れしすぎて国際的に孤立を深める「外交手腕」など、国内外で追い込まれているように思える。事実、支持率も韓国ギャラップによる4月の世論調査で過去最低を記録し、最新でも不支持率の方が上回っている。
 ただ、調査を分析すると、北朝鮮に肩入れしすぎる外交姿勢も、韓国国内では依然として人気が高い。また、日本への「感情」を揺さぶる手法も、国内的には手堅い支持を集めているようだ。
 前者は、最新の調査でかなり低下したとはいえ、45%の手堅い支持があった。また後者は、韓国国内の「日本嫌い」を反映して、人気の政治手法といえる。
 韓国国内の「日本嫌い」の一端は、人気アイドルグループ、TWICEの日本人メンバーであるサナが、インスタグラムで「平成生まれとして、平成が終わるのはどことなくさみしいけど、平成お疲れ様でした!!!」と投稿して、炎上したことからもわかる。日本人としての素直な感想だろうが、ほとんど揚げ足取りに近い批判から過去の日韓併合批判まで持ち出す誹謗(ひぼう)中傷の類いもあった。
 もちろん、日本の中でも「韓国嫌い」は根深く、「お互い様」の側面はあるだろう。ただ、韓国の国家的な慶事に関して、日本で活動する韓国の芸能人が会員制交流サイト(SNS)上で感想を述べたところで、多くの日本人は特に何とも思わないだろう。この炎上騒動一つ取っても、韓国の現政権による「日本は無限に謝罪すべき」とでもいうべき姿勢がもたらした側面もある。
 しかし、韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相は「嫌日を国内政治の人気取りに利用している」という見方に反論している。日本の韓国通といわれる研究者による、「日本を特に重視していないから、『韓国が日本を煽っている』と批判するのはあたらない」という見解と似ている。
 だが、重視していないから問題なのである。論点をずらすやり口は感心しない。
 ところで、文政権の北朝鮮に対する外交的肩入れは、韓国左派の半島統一を願う気持ちが強いためだと考えられる。その姿勢を、多くの韓国国民も支持しているのだろう。
 だが、そこには重大な落とし穴がある。肝心の北朝鮮側が、文政権に代表される韓国左派の思いを受け入れる余地がないのだ。この点は、郵便学者の内藤陽介氏が、月刊誌『WiLL』6月号での筆者との対談で、次のように明快に解説している。

 韓国の左派は、「朝鮮は一つであるべき」と考えていますが、北は「北朝鮮」という独立したアイデンティティを持っています。主張の強い両者が相容れることはない。
「切手で読む金王朝 北は統一を望んでいない」田中秀臣・内藤陽介

 実は、韓国も北朝鮮も、国家の「無言の意思」を切手発行という形で表現していることがある。韓国には文大統領と金正恩キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長の首脳会談を記念した豪華な仕様の切手があるが、北朝鮮では、そのような豪華な切手は発行していない。
 両国の温度差は切手からも明らかである。南北だけではなく、韓国は日本や米国との外交関係も遠のきつつある。特に、日韓はいわゆる自称「元徴用工」問題を契機に、緊張が高まっている。
 筆者は、韓国最高裁の一連の判決や、また「元徴用工」原告側による裁判所への日本企業の資産売却申請などは、韓国政府の「元徴用工」側に対する補償政策の失敗が、そもそもの原因だと認識している。つまり、韓国国内の問題を、日本に付け替えているだけにすぎない。
 康外相は、この点も「介入はしない」と言明していて、自国の政策の失敗を認めようとはしていない。日本政府がたび重ねて協議を求めていることについては、「今後の検討材料にする」というあいまいな姿勢でお茶を濁している。
 だが、韓国政府のこのような態度は、日本政府にも責任がある。この連載でも繰り返し主張しているが、日韓の外交関係が長期的に安定するためには、相手がルール破り(日韓基本条約など)を犯したときには、「しっぺ返し戦略」を採用することが望ましいのである。
 交渉の相手側は、自分がルールを破れば、相手はその都度、しっぺ返しをしてくることを予測して、ルール破りの自粛を選ぶ。このような「ゲーム理論」の基本をベースにして、日本政府は韓国政府に対して、報復措置を行う必要がある。
 その手段としては、既に多くの識者が具体的に提言している。関税、金融取引の制限、ビザ(査証)発行の厳格化などが挙げられている。ところが、日本の安易なリベラル系の人たちに多いが、この措置が「韓国嫌い」の感情に基づいたものや、日韓関係を損ねるものと映るようだ。
 上述のように、「しっぺ返し戦略」は長期的な関係を破壊するのではなく、むしろ構築するためのものだ。しかも、対応としても合理的であり、好き嫌いのような感情とは無縁である。日本政府もいつまでも口で言うだけではなく、これらの対抗措置を実施すべきではないだろうか。

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