🗾7〕─1─最新のDNA研究が明かす極東アジアの異種・日本民族日本人の科学的根拠。〜No.23No.24No.25 

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    ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・   
 現皇室は、「蟻の穴から堤も崩れる」の危機的状況に追い込まれつつある。
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 アメリカ・GHQは、日本占領政策日本改造計画の為に昭和天皇天皇制度を残して利用したが、ルーズベルト大統領が考えていた日本最終処分方針は天皇制度廃絶と天皇家・皇室消滅であった。
 その目的の為に、作られたのが日本国憲法天皇条項と戦後版皇室典範であり、組織されたのが護憲派と反天皇反日的日本人である。
 アメリカは、日本国民に、歴史的伝統を葬り天皇・皇室・天皇制度を廃絶する事を迫った。
 世界の歴史的常識から、フランス革命ロシア革命のように、日本国民は昭和天皇を人民革命にかけて有罪とし、天皇制度を廃絶し、皇室を消滅すると信じ、その国民の決意がないと日本に自由と民主主義は根付かないと確信していた。
 そして、国連憲章敵国条項を加え、日本が戦前の様に天皇を中心に一つに団結しようとすれば国連軍を出動させて日本を攻撃できるようにした。
 日本国憲法。 第一章 天皇
 第一条【天皇の地位・国民主権】 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。
  第二条【皇位の継承】 皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。
 第四条 天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。
 天皇は、法律の定めるところにより、その国事に関する行為を委任することができる。
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 日本民族日本人・琉球人・アイヌ人は、南方系海洋民、揚子江流域民、北方系山野の民、西方系草原の民が日本列島に流れ着き、乱婚を繰り返し生まれた縄文人の男系子孫(Y染色体)である。
 ただし、女系のミトコンドリアを辿ればアフリカの最初の女性である「イブ」に行き着く。
 縄文人は、日本列島を中心に、南は琉球、北は北方領土四島・千島列島・カムチャツカ半島、西は朝鮮半島南部に広く住み、日本海を主要航路として舟で行き来しながら生活していた。
 日本海は、縄文人の内海であり、日本人の海であった。
 けっして、韓国が主張する東海ではない。
 Y染色体は、日本民族日本人が縄文人の直系の子孫である事の紛れもない証しであり、Y染色体を捨てる事は日本民族日本人は縄文人との絆を断ち切る事を意味する。
 つまり、日本民族日本人の祖先、ルーツが消えてなくなる、消滅する事を意味する。
 日本人は誰かという問いに対して、答えがなくなるのである。
 日本人は誰かと問うと、祖先のいない、過去を持たない、人の形をした1頭の動物と答える事になる。
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 2019年9月号 WiLL「最新DNA研究で解明 日本人と韓国人はまったく違う民族
 縄文時代から続くY染色体の実態が現代の科学で明らかに。
 そしたら驚愕の事実が!
 高山正之 長浜浩明
 司馬史観の妄説
 高山 はじめまして。長浜さんのやられている権威によらない自由な発想に基づく古代史研究に感銘を受けました。これまで『朝鮮人と日本人は同祖』という考え方が根深くありましたけれど、そんなのは空想にすぎないと。
 長浜 そうなんですよ。皇室の祖先は朝鮮半島から来たというのも、一つの定説でしたよね。
 司馬遼太郎は『韓(から)のくに紀行』で『日本人の祖先の国に行くのだ』『日本より古い時代から堂々たる文明と独立国を営んだ歴史を持つ朝鮮人』などと書いています。
 高山 それがまったくのデタラメであり、妄説に過ぎないことが、長浜さんがお書きになられた『日本の誕生』(ムック)でハッキリと指摘されています。
 長浜 高山さんの近著『韓国とメディアは恥ずかしげもなく嘘をつく』(徳間書店)で、私の本をご紹介くださり光栄です。
 高山 日本史では日本列島には最初縄文人がいて、それから弥生文化に変わったと教えられてきました。そうすると、弥生人縄文人はまったくの別人種なのか。
 つまり、縄文人は『日本のネアンデルタール人』で、弥生人が『文明を持ったクロマニョン人』のような言われようだったわけです。
 それから縄文人の耳クソは粘着質で、弥生人のほうは乾いているとも。子供だから、友達の耳クソを見て、『お前は縄文系だ』『お前は朝鮮系だ』とからかったりした。高校のとき、色黒で縮れ毛の友人がいたけど、縄文人とかアダ名がつけられた。
 長浜 縄文人の地位が低かったわけですね。
 高山 その流れがずっと続いてきましたが、青森県で山内丸山遺跡などが発見され、縄文時代が見直されるようになった。1万6000年以前から縄文土器をつくり、世界をリードするようなコミュニティ社会を形成していた。
 長浜 それが『大平山元Ⅰ遺跡』(青森県)で、世界最古の土器が発見されています。2012年6月、共同通信は『中国江西省の洞窟遺跡から2万年前の土器発見』なる記事を配信しましたが、それは土器年代ではなく洞窟の年代でした。
 高山 縄文人=『ネアンデルタール人』説はどこに行ってしまったのでしょうか。
 縄文人は渡来人に征服されたと考えられていたけれど、それに大きく資することになったのが、江上波夫の『騎馬民族国家』(中公新書)だ。1967年、新聞記者になって間もなくのころ発表された。一世を風靡した感があったけれど、読んだときは『あの朝鮮人と日本人は本当に同祖なのか』と愕然とした。
 ところが、宮脇淳子さんが近著『中国・韓国の正体』(ワック)で、江上の説を徹底的にこき下ろしている。騎馬民族が船で渡ってくること自体、そもそもあり得ない。あり得たとしても遊牧しない騎馬民族など存在しません。宮脇さんが強調しているのは、放牧民なら当たり前に知っている牡馬(おすうま)を去勢する知恵・技術をずっと持っていなかった。
 義和団の乱(1900年)のとき、欧米列強の騎馬隊と日本の騎馬隊が共同行動した折のこと、日本の軍馬は去勢されていないから、ペニスを振りかざして各国の雌馬(ひんば)に襲いかかり、興奮して暴れ回る。あちらの牡馬も興奮してどうしようもない。
 『坂の上の雲』の主人公の一人、秋山好古日露戦争(1904年)で騎兵隊を組織したけれど、あの戦争の前に初めて戦地に赴く際、牡馬の去勢が行われた。
 長浜 考古学者、佐原真氏も『騎馬民族は来なかった』(NHKブックス)で、論理的かつ明快に騎馬民族国家説を一蹴しています。
 文明空白期があった朝鮮半島
 高山 江上は空想で書いている。古墳から馬具が出土するなど、考古学的な実証はまるでないのに、『しかしそれは、ミッシング・リンク(系列上欠けている要素)に違いなく、将来必ず見いだされると、私は考える』と無責任極まりない。そんなバカげたことを言って死んでいった。
 朝鮮の歴史を見ると、数千年前にも有史時代になってから空白期間がある。つまり、文明も何も存在していなかった。
 ところが、韓国には前方後円墳がたくさん存在している。これは何か朝鮮半島に渡った日本人たちがつくったわけだけれど、韓国側はそれをわざわざ切り離して円墳と方墳にして『日本の前方後円墳ではない』と主張している。
 仁徳天皇陵をはじめ百舌鳥(もず)・古市古墳群世界遺産に認定されたでしょう。そうなると韓国は、また円墳と方墳をつなぎ合わせて『俺(ウリ)たちも世界遺産だ』と言い出しかねないですよ。
 長浜 とにかく学会でも何でも、『シナや韓国に反することを言わない』という検閲基準が存在している。韓国はタブーです。それに反することを言えば教職追放の憂き目にあうのです。
 ……
 科学的に証明された!
 高山 本当に韓国は近くて遠い国だと、つくづく思う。そんな中、長浜さんの本が登場した。白眉は、日本人は韓国人や中国人とはまったく違う民族であることが科学的に証明されたことにある。今まで民族の系譜をたどるには、女性のミトコンドリアDNAで調べられていた。そうすると、最終地点はアフリカのイブになってしまう。全世界の女性が持っているのだから、区別することは不可能だった。一方で、男性のY染色体も21世紀になってようやっと解明されてきた。それで見ると、民族の違いが数値として出てきた。
 東大の研究者たちが先日、『日本人のY染色体には特有のDNAグループがある』という研究結果を報告し、それを紹介する記事が掲載されました。
 長浜 最初は産経が報じました(2019年6月18日付)。縄文時代の終盤、急激に数を減少した事実をY染色体解析から明らかにした、というものです。研究者のコメントも掲載されていますが、『寒冷化により人口減少したが2300年前、日本に稲作が入ってきて食料危機を脱した』と。
 これはまつたくのデタラメです。日本では紀元前10世紀頃から水田稲作が始まっています。ところがDNAの研究者たちは、そのことすら知りません。専門家は自分たちの専門分野以外のことは無視するか、無知なのです。
 高山 中国のメディア『今日頭条』でも紹介されたけど、日本人男性345人のY染色体を、韓国やほかの東アジア国(中国の漢族・ダイ族・南漢族も含まれる)と比較分析したすだ。『日本人には35%(編集部注:本書では34.7%/図参照)の頻度で観察されたことの一組のDNA系統は、中国人・韓国人・ベトナム人の集団にはほとんど観察されていない』という。『ほとんど』と言っているのは、韓国人の一部には残っているからです。中国がこの話に関心があることに驚いた。
 長浜 韓国人は1.6%で、シナ人はゼロ。これほど明白な違いが数値でで出ています。
 高山 この研究によって、縄文から弥生時代に移ると、急激な人口減があったという定説を裏付けることができると言っているわけだけど、そんなことは重要な論点ではない。縄文時代Y染色体が現代にも伝わっているのが証明されたことのほうが重要です。長浜さんがお書きになられた通りのことだ。中国人のほうがそんことを読み解いているのに、肝腎の日本人の方が論点をとらえていない。
 長浜 大陸の征服戦争では、異民族の男性は原則皆殺しです。未婚(処女)の女性は戦利品として自分たちの種を宿させ、子孫を増やす。だから、大陸と日本列島では、Y染色体が違うのは納得できる話しです。
 高山 旧約聖書の『民数記』には、イスラエルの民たちがカナンに入ると、そこにいたミディアン人と戦う話しが出てくる。戦いに勝ってミディアンの戦士を皆殺しにして、牛や羊と共に帰ってくると、モーゼが『女・子どもはどうしたんだ?』と糾(ただ)す。生かして残したと答えるとモーゼは『もう一度行け』『男は赤ん坊に至るまで殺せ。男を知った女、つまり人妻はみな殺せ。男を知らない女、つまり処女は神がお前らに与えた贈り物だ、十分楽しめ』と下命した。
 どういうことかというと、男は赤ん坊でも胎児でもミディアン人のタネを持っている。だから殺す。人妻を殺すのも、もしかして身籠もっているかもしれない。だから殺す。お腹が大きければ裂いて胎児を引っ張り出す。それは相手民族のタネをすべて破壊するという意味。『女は畑で男は種をまく』と『コーラン』にもある。だから処女はユダヤ人が好きに弄(もてあそ)んで身籠もらしても、生まれてくるのはユダヤ人だと信じられていた。
 もっともモンゴルやスペインだって、まったく同じことをしている。征服民族は男をみな殺しにし、処女だけを犯して祖先を増やすという『ミディアン方式』を実行してきた。
 長浜 そうなると、日本を攻めてきた騎馬民族はどうなるんでしょう。
 高山 妻子帯同だったのかな。それとも女性ばかりが日本に来て、縄文人と交わり合ったことになるけど、そんなことはあり得ない。征服民族であれば男だけが来て、徹底的に殺りくし、女性を犯す。騎馬民族征服説を取れば、日本人男性のY染色体が途絶えているはずなのに、そんなことはまったくなかったわけだ。
 長浜 今世紀に入り、Y染色体やゲノムが解析されたことが本当に大きかったと思います。
 日本語と韓国語の違い
 ……
 高山 まさに『閉された言語空間』(文春文庫)ですね。
 長浜 江藤先生の話に触発されて、いろいろな本を読むようになったのです。小学生時代から、日本を悪し様に罵(ののし)る教師に出会ってきました。社会科の時間になると、日本人をボロクソに貶(けな)す。また歴史の授業では、日本人の祖先は朝鮮半島からやって来たという話がされていたのです。ところが、父親の話を聞くと、どうもウソではないかと思い、学校の先生の話に反発心もあったのですが、明確な反論ができなかった。
 大学に入って第二外国語を選択することになり、私は建築学科だったので仏語を、機械工学科の友人はドイツ語を選択しました。『ドイツ語はどうか』と友人に聞くと『英語とそっくりでやさしい』と言うのです。確かに仏語は難しい言語でした。そのうち、『そういえば、日本人の祖先が韓国人なら韓国語を勉強してみるか』と思ったのです。当時、NHKの語学講座で『アンニョンハシムニカ』という番組がありました。ところが、なかなか理解できない。文法は日本語に近くとも単語や発音が違うのです。
 高山 言語の体系が別物なんですね。ラテン語と英語ほどの違いがある。
 長浜 『我々の祖先と言われる韓国人なのに、どうしてここまで言語が違うのか。何かおかしい』と。芽生えた疑問を解き明かそうと、社会人になってからも独自の研究を続けました。ところが、古代史や言語学の本を読んでも、日本人のルーツや言語を統一的に理解することができない。『なるほど!』と納得できる本に、ついに巡り会うことができなかったのです。
 ならば自分がやるしかないと、考古学や分子人類学、言語学、シナや朝鮮の歴史などをひっくるめて、9年前に『日本人ルーツの謎を解く』(展転社)という本を世に問うたのです。展転社に持っていったら、私が書いている内容が理解できないと言われた。
 既存概念として『日本人の祖先は朝鮮半島からやって来た』というのが定着しています。ところが、私の本は、もともと住んでいた縄文人がベースにいて朝鮮半島に進出していた、という真逆な話だったからでしょう。同時に、埴原和郎の『百万人渡来説』など、それまで学会や学術で定説とされていた古代史の概念を、一つひとつ論破していったのです。
 日本語のルーツについては言語学者崎山理氏の『南からオーストロネシアン諸語の民族が渡来し、北からツングース系の民族が入ってきて、その混合により縄文社会や日本語が形成されていった』という説が正しいと思いました。日本語はシナ語とは無縁であり。縄文時代から一貫した言語であり続けた、は、考古学的事実やY染色体の解析と整合性が取れるからです。
 高山 日本語は大声を出すことに適していないでしょう。ところが、中国人や韓国人、アメリカ人は大きな声をよく出す。ロスの日本料理店で食事をしていたら、隣りにいるアメリカ人の声が大きすぎて、相手と話すこともままならなかった。個人主義で育った国の言語は、怒鳴る・吠える・音頭を取るためにある。
 社会部時代、70年安保を取材していますが、日本語で怒声(どせい)を発しても、汚くてとても聞き取れない。だからこそ声の大きな人間がのさばるようになるわけだけど。
 長浜 考えてみれば、日本語にはそういう特性もありますね。
 高山 僕の娘が縄文時代を研究しているけど、1万5000年間、隔絶した世界で顔を突き合わせて生活していたら、別に大声を出さなくても済むと。自然は豊かだけど、天変地異が多いから相互扶助の精神が生まれやすい。行動もパターン化するので、省略言語が増える。結果的に言葉少なく、お互いを忖度できる民族になったというわけです。
 長浜 その本で『今までの学者の説はすべてウソだ!』と論証したのですが、反論は一切ありませんでした。本を上梓した後、国際縄文学協会の西垣内堅祐理事長(当時)から手紙が届きました。朝鮮半島の北から南まで縄文土器がたくさん出土します。どうしてここまで朝鮮半島縄文土器が存在するのか理解できなかったそうです。『なぜ朝鮮半島縄文土器が発掘されているのだろうという、根本的な問いかけに答えを得られませんでした。なぜなら、私自身を支配している通念があったためでした。貴著を拝読して、初めて歴史の謎が解けました』と。
 それは、縄文人は日本列島にいただけではなく、朝鮮半島に進出していたことを記述したからでしょう。最終的には、北方のシナ人によって追い出されてしまったのですが。
 高山 嫌々というより、いたくなかったんじゃないですか。スサノオノミコトだって、あんな荒れ地にいたくないと、日本に逃げてきたわけだから。
 神武東征の謎 
 長浜 日本の建国史についても突っ込んだことを書いたつもりです。さまざまな本を読んだのですが、日本のアカデミズムは神武天皇から開化天皇まで存在しないことにして済ませていたのです。誠に異様なものでした。
 高山 崇神天皇から始まったことにしているわけだ。神武から雄略まで記紀だと100歳以上の天皇が存在したと書かれていますが、その問題もキレイに論破されている。
 長浜 南朝・宋の歴史家、裴松之(はいしょうし)は多くの史料を駆使して『三国志』に注を入れました。そこには、『魏志倭人伝』に載録(さいろく)されていない次の注記があったのです。『倭人は歳の数え方を知らない。ただ春の耕作と秋の収穫をもって年紀としている』と。
 ところが『日本書紀』には、まだら模様で情報が入り込んでいるのです。ですが百済はシナの年紀を用いており、1年が365日。欽明天皇の頃になるとシナの年紀が入ってきたので、そこから読み解きました。それ以前は1年を2年で数えたのではないかと推論し、皇紀日本書紀に書かれた年紀)を西暦に較正(こうせい)していったのです。
 高山 そうやって神武天皇までたどり着いたわけですね。
 ……
 高山 そうやって神武天皇から皇統が126代続いていくわけだけど、他国とは違いY染色体を重んじて男子直系を日本人は考え出した。科学的根拠も何もない時代から、本能的に察知していたことがすごいと思います。福岡伸一が『週刊文春』(5月30日号)で、『Y染色体をあがめたり、ありがたがったりするほどのものではない』と言っているけれど、そんな軽々しいものではない。
 長浜 しかも神話と歴史の意味を理解していません。事実、卑弥呼邪馬台国は、トップが女性だったために滅んでしまった。なぜなら女性がトップだと強い血縁関係を結ぶことができません。ところが、男系であれば極めて強い血縁関係を結ぶことができます。尾張な豪族の娘を妃や皇后として迎え入れ、子供ができれば豪族にとって孫になる。行動を共に起こすこときに裏切ることができなくなります。
 高山 要するに政略結婚だ。血族主義で織田や徳川だって同じことをしています。
 長浜 統治というよりも緩やかにまとめていく知恵が、そこにはあった。知恵が今日的に2000年にわたって続くと、それが伝統の重みとなります。
 女性・女系天皇論の錯誤
 高山 2000年続くということは、それだけ秩序のとれた社会でなければいけない。日本人の中には『俺が天皇になり代わってやる』という考え方自体が良くないという道徳観念が、伝統の中に摺(す)り込まれるようになった。モンゴルやチベットウイグルとはまったく別の歴史を歩んでいます。
 女性・女系天皇論が今、議論の対象になっています。これは2004年の小泉内閣の『皇室典範に関する有識者会議』から始まったもので、その中心的な人物が園部逸夫だった。園部は朝鮮生まれ、台北育ち、京大卒で、最高裁判事を務めた。在日の参政権問題のとき、『植民地時代にひどいことをした日本は、彼らに参政権を与えるべきだ』と、とんでもない暴論を書いている。何の歴史根拠もない、程度の低い自虐史観に染まった『どうしようもないヤツだ』と思っていたら、今度は先の皇室典範に関する有識者会議の座長代理に就任した。園部は元宮内庁長官羽毛田信吾ともかかわりがある。それ以来、女性・女系天皇論がまかり通るようになってしまいました。
 在日の問題も理解できないような園部に、なぜ中心的な議論をさせるのかワケがわからない。
 長浜 王朝の交代を望んでいるのでしょうか。イギリスと同じことが日本でも起こってしまう。女系天皇を容認したら、2000年以上続いてきた皇室が断絶し、たとえば小室圭氏と眞子さまの間でできた子供が皇室を継いだら、次世代から小室朝になる。日本国内は大混乱になりますよ。『あんなのは天皇と認めない』となるのは必至です。
 歴代天皇の中で、最も残虐だったのが武烈天皇です。それでも、武烈天皇を殺して、皇室を排除しようという勢力は現れませんでした。武烈天皇を殺したら、統治を巡って豪族同士の凄(すさ)まじい権力闘争が勃発する。その混乱よりも、武烈天皇が亡くなるのを待ち、子供がいなかったので、応神天皇の5世の孫、継体天皇を見つけ出してきたのです。
 こうやって血統をつないで日本の平安を守ってきました。この伝統が日本人のDNAに深く刻まれているのです。
 高山 男系でつないでいくべきだと言うと、『男女平等に反する』と新しい概念(イデオロギー)でイチャモンをつけてくる。伝統を軽んじる風潮が強くなってきているように思います。
 名古屋城天守河村たかし市長が、かつてと同じ木造で再建することを決めました。元の天守と本丸御殿は米軍の空襲によって焼失した。今回、木造で再建する際、エレベーターをつけるか否か議論になっている。伝統工法に則(のっと)るということは、伝統を重んじること。エレベーターをつける意味がまったくない。
 安倍さんが大坂城のエレベーターを設置したことに対して『大きなミス』と言ったと報じられ、物議を醸(かも)したけど、あの皮肉は要するに『伝統を軽んじる人たちが多すぎる』ということでしょう。親切心でエレベーター云々と言うのはおかしい。なければ行かなければいい。
 長浜 弱者のためだと言いますが、議論がずれている。
 高山 そもそも世界遺産の姫路城だって、米軍は焼こうとしていた。そんな米軍を姫路市民が呼び寄せ、表彰までしている、大間違いだ。
 彼らは姫路城に何度も焼夷弾を降ろした。その一発が天守閣の窓を突き破って飛び込んだ。幸い不発だった。くすぶる爆弾を見習い士官がとっさに抱えて、天守を転げるように降り、外へ捨てに行った。勇敢な日本人のおかげで、あの城は燃えずに残った。
 実に素晴らしかった白亜の巨城、名古屋城だって、米軍は容赦なく焼夷弾の雨を降らせ灰燼(かいじん)に帰した。2,000発落としたと言われている。米国のように伝統がない国は、伝統がある国が憎くてしょうがない。だから、マッカーサーも伝統ある皇室を潰したかったわけだ。中国学者オーウェンラティモアの忠告を入れて、昭和天皇ご一家を支那島流ししようとした。インドの最後の王朝ムガールの王はラングーン、ビルマコンバウン王朝の国王夫妻はボンベイ島流しされた。欧米では王朝を征服したら、そのトップは島流しすることにしていた。
 だけど、日本で同じことをしたら大ごとになると、島流しを諦めて、皇室の根切りを始めた。14宮家のうち11宮家を断絶した。5摂家以下の公家・華族も廃した。
 伝統は守るべき
 長浜 敗戦後、GHQは昭和天皇のご巡幸を許しましたけど、狙いとしては戦争に負けた君主だから、どこかで暗殺されるに違いないと思っていたはです。ところが、石一つ投げられることがなく、日本中を巡幸することができた。マッカーサーは驚いたと思います。『皇室を守らないと統治できない』と。
 高山 巡幸中、MPは一応ついていました。ところが、どこに行っても国民は歓喜の声をあげて『バンザーイ、バンザーイ』と大歓迎する。原爆を落とされた広島では、なんと7万人も集まった。あまりの騒ぎにMPは恐怖して拳銃を撃って制したほどだった。日本人社会の一体感を知って、GHQは巡幸を2年ほどで打ち切ってしまう。 しかし、それでは国民の方が納得できない。陛下は広島のようなあけっぴろげの騒動にならないようにするからと、GHQを説得して再開された。病院や炭坑とか、水害の被災地などを慰問されたが、そこでも国民は涙を流しながらお出迎えをしたわけです。
 長浜 かつて敗戦国の君主で、これほど大事にされた事例を知りません。
 高山 米国人では到底理解できなかったことだし、彼ら自身も感動してついていったほどだ。面白いエピソードで、九州に巡幸されたとき、共産党に毒された男が、天皇を面罵(めんば)するつもりで進み出た。だけど天皇のお顔すら見られず、悪態の一つも言えずに『こんなはずじゃなかった』と泣きながら突っ伏してしまった。陛下はポンポンと背中を叩いて慰めたとか。
 天皇という存在は日本人にとってそれほど大きなものだけれど、今は象徴天皇として、つまり昭和天皇の再開巡幸と同じことを心掛け被災地を慰問したりしている。
 でも、少しお考えが違うように思う。象徴と言ったのはマッカーサー憲法だけで、昭和天皇を含めた125代の天皇は象徴などと思ってもいなかったと思う。
 長浜 今の皇室は政府の僕(しもべ)のようになって、政府の指図に従って動いているように見えます。たとえば宮家復活議論や、皇位継承だって、政治家がつべこべ言える権利はまっくないのです。
 旧宮家を含む皇族の中で議論され、決定されればいい。それを我々国民が戴く。そういう本来の形を取り戻す必要があります。
 高山 妃選びもそう。常に5摂家と宮家がそこに存在していた。藤原家に始まる五摂家天皇の補弼(ほひつ)する摂政になるからその名があるけれど、明治維新で、岩倉具視が、皇太子がいながら、それを差し置いて五摂家が摂政になるのはおかしいと言い出した。下級公家の嫉妬と言われるけれど、それを含め、伝統は守ることに意味があります。
 長浜 安易に女性天皇論を推進することも危険です。たとえば、愛子さまが海外留学され、恋に落ちた相手が黒人や白人、中国人、朝鮮人だったらどうなるでしょうか。そして愛子さまの第1子が皇位継承権を持つようになったら、今の皇室は断絶し、黒人や白人、中国人や朝鮮人との混血児が天皇になる。
 これを国民統合の象徴として日本人が素直に受け入れられるか、大いに疑問があります。この問題は真剣に考えるべきときです。
 高山 とにかく日本人と中国人、韓国人がまったく違う民族であることがわかって、有意義な対談になりました。」
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 それは、特殊な血筋・血統を正統とする伝統的皇室祭祀を執り行う特別な家系による世襲家族制度から、特殊な血筋・血統及び特別家系を排除した非世襲非宗教非伝統非文化のイデオロギー的政治制度に取り換える事である。
 つまり、反宗教無神論的人民天皇制度である。
 皇室祭祀とは、祖先神・氏神の人神崇拝であって宗教的信仰ではない。
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 伝統とは、祖先が子孫に残した民族である証拠の歴史遺産である。
 伝統を排除する事は、自分の祖先を抹消・抹殺する事である。
 現代日本には、自分の祖先をゾンビ・悪魔・モンスターの如く切り捨てる精神性が広がりつつある。
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 日本人は、架空の時代劇は好きだが事実に基づいた歴史が嫌いであり、明快な科学を正確に理解できないだけに自分に都合が良い話しや自分が理解できる話しを好んで信じ込む。
 その傾向は、戦後教育を受けた現代日本人、特に1980年代以降の日本人に強い。
 つまり、現代日本人には歴史力も科学力もない以前に理解力がないと言う事になる。
 歴史力のなさは、日本史はもちろん世界史・大陸史、さらには生物史、人類史、民族史でも同じである。
 その証拠が、国民の70%以上が男系相続を廃絶する女系天皇擁立や女系宮家創設に賛成している事である。
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 日本人とは、言語・文化・宗教などと関係なく日本列島に住む全ての人間の事をいう。
 日本民族とは、日本列島での歴史を共有する人間の事である。
 よって、日本人といっても、日本民族日本人と日本国民日本人とは共通性もあるが本質的には別の人間である。
 外国人移民(主に中国人移民)が増えれば、日本国民日本人は増え、日本民族日本人は減る。
 現代日本人は、日本民族に愛着もなければ魅力も感じずそして関心も薄い。
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 日本列島の縄文人は、大陸の戦争や政争などに負け逃げて来た弥生系渡来人(南方系海洋民と揚子江流域民との混血)と混血して倭人となり、日本民族日本人となった。
 琉球縄文人蝦夷樺太北方領土四島・千島列島・カムチャツカ半島縄文人達は、弥生系渡来人との乱婚による混血はなかった。
 琉球縄文人は、揚子江流域民や台湾以南の交流を続けた。
 蝦夷樺太北方領土四島・千島列島・カムチャツカ半島縄文人は、シベリアとの交流を続けた。
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 縄文時代は、ムラ共同体の時代で国がなかった為に縄文人による殺し合いはなかった。
 弥生時代は、国の時代で、国と国が殺し合う弥生の大乱が起きていた。
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 日本民族日本人は、親日派知日派百済高句麗・古新羅反日派敵日派の統一新羅からの難民・避難民を受け入れて混血を繰り返し雑種度を増していった。
 つまり、日本民族日本人は混血の雑種民族である。
 日本民族日本人の乱婚は、統一新羅との国交断絶を持って終わり、中国とは弥生系渡来人以降は存在しない。
 こうして、日本の排他的差別的な単一性、画一生、同調性、閉鎖性、閉塞性が生まれた。
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 混血の雑種民族を一つにまとめたのが、大地母神産土神・女性神と渡来神・客人神・客人神・まらひと神・男性神によって「産まれた」多神・複合神崇拝である。
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 日本文明は、揚子江流域の長江文明の後継文明であって、黄河流域の黄河文明の亜流文明ではない。
 日本の特徴的文化・風習・風俗には、西方草原の民・黄河流域民の子孫である朝鮮人や漢族系中国人よりも揚子江流域以南の少数民族と似ている所が多い。
 性格・特性・気質も、朝鮮人や漢族系中国人よりも少数民族に似ている。
 日本各地で催される祭りで引き回される神輿や山車には、馬ではなく舟が重要なキーワードとなっている。
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 日本は、ヤマト王権のもとに一つに統一された。
 ヤマト王権は、大和・奈良周囲の古代豪族による連合共同体であり、一つにまとまるために大王家(後の天皇家)に象徴的統治権を賦与した。
 大王家(天皇家)を守る為に、統治権保持者を特殊な血筋・血統を正統とする特別な家系の世襲とし、男系が継承する事に定めた。
 特殊な血筋・血統とは、最高神である女性神天照大神の血を正統に受け継ぐ直系子孫とされた。
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 万世一系男系天皇制度は、儒教の男系継承論の影響ではなく、弥生の大乱による殺戮・殺し合いを反省し教訓として生まれた馴れ合いの曖昧制度である。
 それ故に、万世一系の男系継承には、論語の徳に基づく易姓革命としての禅譲放伐はなく、御世替わりに伴う根絶やし・虐殺という血の匂いも死臭もない。
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 大王に与えられた役目は、実権を持たないカリスマを帯びたリーダーであった。
 実権は大王以外のトップが持ち、統治のリーダーシップを発揮するのは実権を持つたトップとされた。
 日本民族日本人は、日本国を平和に一つにまとめる為に世襲万世一系男系天皇家を守ってきた。
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 天皇制度とは、赤の他人による名誉大統領のような政治制度か、同じ信仰を根拠とした教皇のような宗教組織か、祖先を敬う身内の家族共同体か。
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