🗾14〕─1─縄文人こそ日本列島・琉球・蝦夷・北方領土の先住民(日本土人)。〜No.65No.66No.67 

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 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・   
 縄文人は自然に生きただけで素晴らしく賢く優れていたわけではない。
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 日本が海洋国家となれたのは、海洋民のY染色体を持つ縄文人のお蔭である。
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 縄文は日本の風土・風俗となり、民族中心神話・天孫降臨神話(皇室神話)の古層に残っている。
 日本各地の祭りの中にも縄文が息づいている。
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 古ければ良いというわけではなく、同時に、新しいから優れているわけでもない。
 縄文が良い悪いではなく、縄文は縄文にすぎない。
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 弥生系渡来人(主に揚子江流域民と海洋民の混血人)の多くは、中国大陸や朝鮮半島での領地争奪戦、政治闘争・権力闘争、戦争・内戦に負け、舟に乗って日本列島に逃げ込んできた哀れな弱者・敗者であった。
 弥生系渡来人が住み着く事で、殺し合う弥生の大乱が起きた。
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 縄文が目指したのは、ナンバーワンでもなくオンリーワンでもなく、遊びを含んだトータルワンである。
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 2019年4月9日 朝日新聞「縄文 若者もはまる
 生きている実感 現代と逆
 藤岡みなみ
 土偶や土器が好きです。きっくはか5年前、北海道唯一の国宝といわれる『中空土器』を見たことでした。学校では『土偶は女神』と教わったのに、すごく中性的に感じがして。『私、この時代のこと何も知らないなぁ』と思ったんです。
 その後、東京国立博物館に出かけて、青森県から出土した『しゃこちゃん』こと、縄文晩期の遮光器土偶を見た時、『念』みたいなものを感じて鳥肌が立ちました。
 縄文土器で最近好きなのは『加曽利E式』という縄文中期の一群です。形は洗練されているけど、『細部のこだわりは捨てていない』と感じられるところがいい。
 縄文時代の土器って、必ずしも使いやすく作られていません。言い換えると、合理性へのこだわりがない。そこに損得などを最優先で考える現代とは正反対の価値観が見て取れます。
 たとえば火焔型土器とか、祭りのために作られたとしても、実際にあれを煮炊きに使っているというのは驚きですよね。そのせいか、以前、火焔型土器のレプリカで作った豚汁を食べた時、『すごいものを食べた』という感じがしました。食べることが祭りというか、縄文土器は、日常を特別な存在にしていたんじゃないでしょうか。
 つまり縄文の心って、暮らしを愛する心だと思うんです。使いやすくないもの、無駄じゃないかと思うものも多いけれど、ああいう力強い装飾が、彼らにとっては精神的に必要だったのだと思います。
 縄文時代の文化からは、『一生懸命生きよう』という人々の意思が伝わってきます。一方で、弥生時代は何となく功利的な感じがする。縄文の遺跡があった場所にいくと、多くは自然がそのまま残っています。昔から、お墨つきの『人々に愛されてきた場所』だったはずです。
 こんな縄文の楽しさを伝えたいと思い、個人的にも活動しています。
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 アーティスティックに楽しんでもいいし、サブカル的に遊んでもいい、いろんな楽しみ方ができるんです。
 私たちの世代にも縄文ブームができているのは、現代人が重きを置いているSNSやネットの世界では、『生きている』という実感が薄いからじゃないでしょうか。一方で、縄文は実感の時代。逆だからこそ、時代に刺さっているのだと思います。
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 光と影、両面知る必要
 岡田康博
 若い人たちは、土偶や土器を『美しい』『デザインが古くて新しい』と言います。現代アートを見るような感じなのかもしれません。発掘や科学分析が進んで縄文文化に関する情報が格段に増え、それに触れる機会も増えました。食や環境、精神世界も少しずつ分かってきて、その中に興味をひく要素が見つかるようになってきたのでしょう。
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 ただ、縄文ブームの裏で『自然との共生』『平和で協調的な社会』といった牧歌的なイメージが独り歩きしている面があります。
 実際には、森を伐採していたし、寄生虫に悩まされていたし、あまりにもユートピア的に語ることには少し躊躇(ちゅうちょ)します。発掘で削った土を顕微鏡で見ると、木や花の花粉、寄生虫の卵などいろいろなものが見つかり、当時の環境がリアルに見えてきます。
 一方で大学の研究者たちが縄文時代の遺跡で傷のある人骨を調べたところ、縄文では非常に少ないことが分かりました。そもそも武器がなかったんです。北海道では、ほぼ寝たきりで20歳くらいまで生きたとみられる女性の骨が出ています。幼いころに小児麻痺にかかったようですが、面倒を見た人がいたと考えられます。 
 弱肉強食の厳しい社会ではなかったことは明らかで、その理由が分かれば、今の世に役立てられるかも知れません。このように、調査結果をもとに縄文文化の光と影の両面を知る必要があります。
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 解釈に幅 右派も左派も
 吉田泰幸
 考古学は戦後日本の文化ナショナリズムを強化する役割を果たしてきました。ただ、考古学がナショナリズムと結びつきやすいのは、世界共通の現象です。
 社会学者の吉野耕作は、文化ナショナリズムを駆り立てる考え方を四つ挙げています。『私たちと彼らは違う』という境界主義。歴史の古さに価値を置く原初主義。自分たちのルーツを強調する歴史主義。そして、日本に顕著な自民族周辺主義。自分たちが中心ではなく、周辺にいるからこそ特別とする考えです。
 縄文はこの四つが見事に当てはまります。『日本独自の文化』という境界主義。『1万年以上前』を強調する原初主義。『日本人のルーツ』の歴史主義。『東アジアの周縁だからこそ特別な存在』という自民族周辺主義を併せ持っています。旧石器時代は世界共通の時代区分ですし、弥生時代古墳時代だと大陸文化の影響は否定できません。
 縄文は時期が長く設定され、わかっていることも断片的なので想像や解釈が入り込む余地が大きい。だからいわゆる『右』も『左』も縄文をし称賛できるのです。
 保守的な主張で知られた俳優の津川雅彦さんは、『縄文派』を自任し、日本人の『伝統』的な美点は縄文時代にさかのぼると考えました。一方、脱原発を唱え、安保法制反対デモにも参加した坂本龍一さんは、現代社会の問題を解決できるのが縄文にあると考えています。同じ縄文から、どちらの解釈も引き出せてしまうのです。」
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 7月9日 朝日新聞「北の縄文 次の次こそ世界遺産
 世界文化遺産に『百舌鳥(もず)・古市古墳群』(大阪府)の登録が決まった。来年の奄美大島などの自然遺産候補に続く、文化遺産候補として最も有力とされるのが、『北海道・北東北の縄文遺跡群』だ。紀元前の遺跡の挑戦は国内初となる。巨大古墳とは対照的に、地中に埋まった柱穴なっど地味な文化財も多い。その価値を世界は認めてもらえるのか。
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 高い精神文化示す
 そもそも『縄文遺跡跡』は1道3県の17遺跡にも及ぶ。過去にはイコモスが『富士山』の構成遺産から『三保松原』の除外を勧告したこともあり、17遺跡の関連性をうまく説明する必要がある。
 文化庁の鈴木地平・文化財調査官は『1万年にわたる縄文文化の価値を伝えるには、17遺跡はいじれも不可欠。比較することで、定住生活が発展するさまが分かる』と話す。日本最古級の土器片が見つかった紀元前1万3000年ごろの大平山元遺跡(青森県)は、定住初期の集落。紀元前3900年~2200年ごろの三内丸山遺跡は、集落が大規模化した。紀元前2000年~1500年ごろの大湯環状石は複数の集落による共同の祭祀場とみられ、二つのサークルの中心を結ぶと夏至の日没方向と一致するなど、精神文化が発達したことがわかるというのだ。
 国立歴史民俗博物館の山田康博教授は『農耕のないさい狩猟採集漁労社会なのに高度な精神文化が生まれており、世界的にもオンリーワンの存在。ただ復元した建物の精度の問題や遺跡周辺の道路など、登録に向けた課題はある』と話す。(河野光汰、赤田康和)
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 縄文人日本民族日本人・琉球人・アイヌ人の共通の祖先で、日本列島を中心として南は琉球・沖縄、北は北方領土四島・千島列島・カムチャツカ半島樺太、西は朝鮮半島南部に広く住み、日本海を舟で行き来して生活していた。
 縄文人は、日本列島に流れ着いた・漂着した、南方系海洋民・水稲栽培の揚子江流域民(長江文明)を主として北方系山野の民・西方系草原の民が乱婚して生まれた混血の雑種民族である。
 縄文人は、草原の民・北方の民の流れを汲む陸稲・麦栽培の黄河流域民(黄河文明)の子孫である漢族系中国人や朝鮮人とは別種のアジア人である。
 日本民族日本人・琉球人・アイヌ人と漢族系中国人、朝鮮人・韓国人とは同根同祖の兄弟ではではない。
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 縄文人の宗教とは、女性神である精霊・大地母神産土神など自然神と男性神である渡来神・客神・客人神・まろうど神に対する崇拝・崇めであって信仰ではなかった。
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 右翼・右派・ネットウヨク、民族派、左翼・左派・ネットサハ、リベラル派は、自分勝手に政治的思惑で縄文を悪用し、縄文の真の姿をエゲツナイほどに歪曲し捏造し改竄して自己満足で喜び合っている。
 金儲け・利益を優先する強欲な日本人は祖先に敬意を払わないだけに、金にならない縄文、開発の邪魔な縄文に魅力も関心も感じない。
 事実、日本の近代化や現代日本の経済・社会は過去を破壊する事で築き、便利さ合理さを追求して不便な古き日本を壊してきた。
 特に、「海外では」を繰り返し発する反民族西洋礼賛主義者は、祖先の縄文に価値を見出さない以上に一片の愛着もない。
 そうした傾向は、高学歴出身知的エリートに多い。
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