🌋12〕─1─日本民族のルーツの一つ。少数民族による女の国、母系社会。〜No.44 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・   
 2019年8月1日 産経新聞「藤本欣也の中国探訪
 「女の国」をゆく(1) 母系社会は通い婚が主流」
 モソ人の伝統家屋で暮らすディンヤさんは一家の主だ=中国雲南省ジャシ村(藤本欣也撮影)
 チベットに近い雲南省四川省にまたがる湖畔に、「女の国」があるという。少数民族による母系社会が続いていて、日本の平安時代のように男たちは通い婚をしているらしい。猛暑の北京を脱出し、「神様が残した唯一の女性の楽園」(中国メディア)とも評される女の国を訪ねた。
 雲南省の観光都市、麗江から約200キロ、車でつづら折りの山中を4時間近く走ると、標高2600メートルほどの山あいにルグ湖(50平方キロ)が見えてきた。恋人を慕う女神の涙でできたとする言い伝えがあり、中国少数民族の支系とされるモソ(摩梭)人が「母なる湖」とあがめている。」
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 8月8日 産経新聞「女の国」をゆく(2) “夜這い”の流儀とは
 かがり火夜会で踊るモソ人女性たち=雲南省ルオシュイ村(藤本欣也撮影)
 チベットに近い雲南省四川省にまたがるルグ湖畔に「女の国」がある。少数民族モソ人約5万人が母系社会を営んでいる。
 「漢族の皆さんは男の子が生まれると喜ぶでしょ? でも私たちモソ人は女の子の出生を喜ぶのです」
 湖畔の四川省シュクア村で、モソ人女性のゲサンさん(30)は自分の伝統家屋に観光客を招いてガイドをしている。
 母系社会では最年長の女性が家長となり、物事を決める。財産は母から娘へ代々相続される。
 モソ人社会のもう一つの特徴が婚姻の形式として「走婚」が多いことだ。「通い婚」とも呼ばれ、男女は同居しない。男は女の部屋へ夜這(よば)いをし、夜が明ける前に自宅へ帰るのがしきたりである。
 「男はめとらず女は嫁がず。これが走婚なのです」」
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 8月15日 産経新聞「女の国」をゆく(3)Uターンする若者たち
 ルグ湖で遊覧ボートをこぐモソ人女性=中国雲南省(藤本欣也撮影)
 チベットに近い雲南省四川省にまたがるルグ湖畔に、少数民族モソ人が暮らす「女の国」がある。
 モソ人は、母親の系統によって家族や血縁集団が組織される母系社会を営んでいる。家長は最年長の女性が務め、財産は母から娘へ代々相続される。
 モソ文化のもう一つの特徴が「走婚」(通い婚)だ。男性は女性の部屋へ夜這(よば)いをし、夜が明ける前に自分の家に帰る。男女が別居する走婚では、嫁姑問題が生じない。男女間で財産をめぐる争いも起きないという。
 モソ人は自分たちの社会を「女の国」という名前で売り出し、母系社会と走婚を目玉に観光開発を進めた。近隣の漢族らも参入して、風光明媚(めいび)な湖畔には民宿やホテル、土産物店が林立、中国人観光客でにぎわっている。
 観光客に話を聞いてみると-。
 「神秘的な村だというから訪れたのに、一体どこが?」。貴州省から来た20代の女性は憤っていた。
 天津から来たという女性(41)も同じだ。
 「車も人も多くてがっかり。(モソ人の伝統的な)『かがり火夜会』も商業化されている。モソ人女性たちがいやいや踊っているのは、彼女たちの表情を見れば分かるわよ」と不満を言いながら、こうも指摘した。
 「確かに走婚文化は興味深い。でも、10年もたてば他の少数民族と変わらなくなるのでは。若者たちが大学に進学して外の世界を見て戻ってくるからね」
 一体、モソ人の若者は自分たちの文化についてどう考えているのだろう。」
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 8月22日 産経新聞「女の国」をゆく(4完)母系社会で競争が始まった
 築400年以上という古い民家の隣で建築中の旅館=雲南省ジャシ村(藤本欣也撮影)
 チベットに近い雲南省四川省にまたがるルグ湖畔に「女の国」がある。少数民族モソ人約5万人が暮らしている。
 モソ人は、最年長の女性が家長を務める母系社会を守ってきた。男性が女性の部屋へ夜這(よば)いをする「走婚」(通い婚)が多いことでも知られる。
 湖畔の雲南省ルオシュイ村は秘境だと聞いていたのに、旅館やホテルが林立し中国人観光客であふれかえっていた。15キロほど離れた山中にあるモソ人の村、雲南省ジャシ村に向かった。
 村の高台に古めかしい家屋があった。それがモソ人女性、ディンヤさん(73)の家だった。家長を務める彼女の部屋で話をしていると、突然、ディンヤさんが声を立てて笑った。
 「男が壁をよじ登る? 窓から花楼(女性の部屋)に入る? ハハハ、そんなこと無理じゃよ」
 走婚相手の男性は夜な夜な壁をよじ登り、あなたに会いに来たのですか-。モソ人の観光ガイドから聞いた話を質問したときのことだ。」
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