🗾26〕─1─中央アジア系帰化人。カザフ人。~No.119No.120No.121 

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 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
   ・   ・  {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博} ・   
 昔の日本人が憧れたのは、隣国の朝鮮や中国より遠国のインド(天竺)や中央アジアガンダーラ)であった。
 日本仏教が説いた仏の国・西方浄土・極楽浄土は、インドや中央アジアであって中国や朝鮮ではなかった。
 昔の日本人は、インド・中央アジアペルシャに強い憧れを抱いていたが、それに比べて中国や朝鮮への憧れは低かった。
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 日本民族日本人は、乱婚を繰り返してきた混血の雑種民族で、インドや中央アジアからの帰化人の血も流れている。
 ペルシャ中央アジアからの帰化人達は、中東の文明、文化、宗教、哲学、歌舞音曲などの芸能、各種最先端の技術など多くのモノを日本にもたらした。
 朝廷は、彼らの中で特に優れた異邦人を役職に就け、彼等から新しい知識を聞き、役に立つ智慧は採用した。
 皇室祭祀・日本神道・日本仏教の中には、ゾロアスター教拝火教)の儀式が含まれている。
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 2019年12月号 Voice「ガザフスタン『アジア作家フォーラム』から見たニッポン
 アジア各国から作家やジャーナリストが招かれ、議論するなかで感じた『世界文学』としてのアジア文学の可能性と日本への眼差し
 早坂隆
 ……
 日本人とカザフ人
 カザフスタン滞在中、私にとって新鮮な驚きの一つだったのは、カザフ人の中に日本人とよく似た顔立ちの人がかなりいる点であった。聞けば、カザフスタンには次のような言い回しがあるという。
 『元々、カザフ人と日本人は同じ地域にいた兄弟。その後、魚を好きな者が東に向かい、肉を好きな者がこの地に居着いた』
 これはおちろんジョークを交えた表現だが、すべてを冗談と言い切ってしまうこともできない。実際、『日本人の遺伝子は、中央アジア系の民族に近い』とする研究成果も発表されている。
 モンゴル系民族のブリヤート人は、日本人とDNAの配列がよく似ているという。ブリヤート人は古来、バイカル湖の周辺にいたとされる民族である。この地から東西に分かれたのが日本人とカザフ人なのであろうか。カザフスタン作家同盟の役員の一人は、冗談まじりにこう言った。
 『私の家はカザフスタンの勇敢な戦士の家系である。カザフの戦士と日本の武士の価値観は、非常によく似ている。言わば、私はカザフスタンのサムライである。そう、この会場の中にはサムライが2人いる。あなたと私だ!』
 カザフスタンは総じて親日的な国である。街には日本の漫画やお菓子といった商品が溢れ、ショッピングモール内のフードコートにも『スシ』を売る店がある。走っている車の8割以上は日本車である。カザフ人のとある詩人はこう言った。
 『我々は日本が大好き。でも、日本人はカザフスタンに興味がないでしょう?私たちの片思いですね』
 多くのカザフ人は、日本とカザフスタンがより親しい国同士になることを望んでいる。
 しかし、実際にこの国に接近しているのは中国だ。カザフスタンは中国の『一帯一路』の計画の中に組み込まれている。カザフスタン経済は、中国の世界戦略の中に急速に飲み込まれようとしている。そのことに不安を感じるカザフ人は少なくない。
 『本当は日本と一緒に歩んでいければいいのだけれど』
 カザフの詩人がこぼしたこの言葉は、多くのカザフ人の本音のように聞こえた。」
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 中東や中央アジアに住むイスラム教徒には、反日派敵日派が多い東アジアとは違って親日派知日派が多い。
 だが、日本人は、隣国の中国や韓国・北朝鮮には関心を持つが、遠国のイスラム教徒には関心がないく、チベット人・モンゴル人・ウイグル人の悲惨な境遇にも興味がない。
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中央アジアや中東には、親日派知日派の国や地域、民族や部族が数多く存在する。
 反日派敵日派が根強い東アジアの日本近隣とは全く違う。
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 日本陸軍は、ソ連共産主義勢力を封じ込める為に、満州内モンゴルから中央アジア・トルコそしてポーランドに至る防共回廊を築くべくイスラム教徒に謀略を仕掛けていた。
 イスラム教徒は、反宗教無神論共産主義勢力が中央アジアや中東に拡大する事を恐れ、日本軍部との共闘関係を望んでいた。
 親日派のトルコとポーランドは、軍国日本に積極的に協力し、ソ連共産主義勢力の情報を伝えていた。
 知日派ペルシャは、日本の明治維新に憧れ日露戦争の日本軍の勝利に感激して軍国日本に石油を売ろうとしたら、アメリカとイギリスの不評を買って窮地に立たされた。
 昔の日本人の方が、現代人より優れている。
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 産経新聞iRONNA
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 「イラクデモ」なぜ日本は報じないのか
 日本も支持したイラク戦争から16年。イラクは世界有数の産油国でありながら、いまだ豊かさを取り戻せずにいる。政府の腐敗とイランの支配に反発する国民デモが10月から始まり、300人以上が死亡した。だが、こうしたイラクの惨状を知る日本人は少ない。なぜ日本のメディアは大々的に報じないのか。
 「死者300人」イラクデモを報じない日本はどうかしている
 『木村三浩』 2019/11/25
 木村三浩一水会代表) 
 「イラクでこんなに民衆が殺されているのに日本のメディアが報じないのはなぜなんだ。米国ですら報じているのに、日本のメディアはおかしいよ」
 そんな憤りの電話が、友人の在日イラク人、マフムード氏からモスクワでの会議に出席していた私にかかってきた。
 実際、私のところには他のイラクの友人から現地で広範に行われているデモのユーチューブ映像が何回も送られてきている。それには人々が銃撃されている衝撃的なシーンが流れている。こんなに酷いのか、と言葉を失った。
 マフムードは続ける。「これらデモの目的は、イランに支配され、国民を顧みないイラク政府の腐り切った体質を刷新することにある。政府の腐敗、つまりは賄賂の横行、国家予算の私的流用、議会選挙の運営の不公正さ、選挙管理委員会の中立性、若者の失業、公共サービスの欠如など、政治を糾(ただ)すためにデモが行われている。まさに悪政との闘いなんだ」と。
 たしかに、2009年6月に米国が撤退した後、表面化していなかったイランのコントロールが強化され、イラク国民の利益を奪っていった。当初こそ、イラクシーア派もイランに対して親和性を持っていたが、アラブとペルシャの違いや、強権的な体質に反発を強めていった。今回、イラク国内で広がっているデモによる殺傷者が続出しているが、これはイランに忠誠を誓うイラクミリシア民兵)が行っているとされる。
 ユーチューブのデモ映像には、これまでイラク国民を大きく分けてきた「シーア派スンニ派という宗派間の立場を超えて、この傀儡(かいらい)政府に対抗している」といったコメントが寄せられている。
 この政府の腐敗と闘うデモは10月1日より首都バグダッドを中心に始まり、瞬く間にシーア派の多い南部のナジャフ、カルバラ、バスラなどに波及し、大きな抗議行動となっていった。
 これは、イラクの愛国・自衛の闘いといってよい。これに対して、イランの傀儡となったイラク政府側は、「議会選挙を公正にやる」「改善する」など、単に事態の沈静化を目的にした、いい加減な言葉で応じるのみであった。それでも、こうした政府の言葉をいったんは聞き入れてデモは収束、鎮静化していったが、政府発足の一周年を機にデモは再燃した。
 このデモが起きた段階で約160人が催涙ガス、銃器などで殺害され、重傷を含め5千人以上が負傷した。そして政府の口約束が一向に果たされないことに業を煮やしたデモが10月25日ごろから再開し始める。この動きは、バグダッド、さらには南部地域にあっという間に波及していったが、デモの要求に対して何ら誠意ある回答を示さず、いたずらに政権運営を繰り返す政府は、今日までの間に300人以上のイラク人を殺害し、1万5千人以上の負傷者を出している。
 このデモに参加する年齢構成は12歳から60歳ぐらいまでと広い。学生や失業者、弁護士、教師などの人々が参加している。1カ月半の間にすでに300人以上が殺害され、1万5千人以上が負傷しているにもかかわらず、事態は収束へと向かうどころか、文字通り命を懸けて悪政を打ち倒すデモとなってしまっている。
 デモ隊は政府への改善要求を主張しているが、先に述べたように、その根底には政府に対する隣国イランの影響があり、イランにコントロールされている実態が浮き彫りになっている。
 短期間のデモで無慈悲に市民を殺傷することができるのも、イランの影響下で動くイラクミリシアの屈折した心理があるからではないか。
 イラク人でありながら、その忠誠の対象がイランであるとの負い目から容赦がないのだ。もはやイラク国民は、隣国イランの最高指導者アリ・ハメネイ師の代理人ともいうべきカセムスレイマニが司令官を務める精鋭部隊「ハラスアルサウリ(イラン革命防衛隊)」を構成する「ベディル(勝利)」「アサエッブアルハク(正義)」「アルフレイサーニ(前衛)」「ヒズボライラク(神の党)」などの民兵によって、徹底的に殲滅(せんめつ)させられているのだ。
 このことに関して11月15日、イラクのシャンマリ国防相はアラビア放送で「デモ隊を殺害しているのは、イラク治安部隊でもイラク軍でもない。武器を使用した第三者による殺害であり、これはイラク政府に買収されているものではない」と明確に答えた。
 ここ数世紀のアラブとペルシャの戦いの憎悪を一気に象徴するがごとく、国際社会の目が届かないのをよいことにイラクは地獄絵的な惨状となっている。何よりも、1980年から8年間続いたイラン・イラク戦争、そして2003年のイラク戦争の爪痕は深い。
 イラン・イラク戦争終結後、イラク湾岸戦争に敗れた。しかし、サダム・フセイン体制が存続していた頃は、経済制裁を受けていたものの、今日のような混乱を招くまでには至っていなかった。米国のジョージ・ブッシュ大統領、英国のトニー・ブレア首相(ともに当時)による「大量破壊兵器イラク保有している」というでっち上げによって2003年3月20日、イラク侵略攻撃が開始され、めちゃくちゃに破壊しつくし、以後、同地ではとめどない混乱が続いているのである。
 イラク攻撃が終わった後の結末はどうであったか。大量破壊兵器など存在していないばかりか、この間違った情報による攻撃であったことを米英両首脳が認め、謝罪したのだ。この戦争により、すでに多くのイラク人が殺傷された。後から謝られたとしても、人の命は還ってくるものではない。
 当時、日本国内でも「イラク大量破壊兵器保有している以上、それを自ら認め、解体しない限り、米英の攻撃は仕方ない」という意見が散々出されていたが、私は「イラク大量破壊兵器保有していない。米英の宣伝に乗れば取り返しのつかないことになる」と主張してきた。米国の侵略攻撃前に、夜中の討論番組に呼ばれ何人もの政治家やジャーナリスト、学者などと議論を交わした。
 結果的にイラクに対する濡れ衣は晴れたが、いわゆる有志連合によるイラクの占領が8年9カ月続けられた。この間の情勢は、イラクの混乱に目をつけたアルカイダ、「イスラム国」(IS)などが猛威を振るい、テロと混乱の時代を過ごすことになる。
 しかも、「これらに対応することは国益に適わない」と、米軍は食べ物を食い散らかすがごとく、めちゃくちゃにした挙げ句、無責任にも撤退したのであった。その後、イスラムシーア派中心の勢力がイランとの親和性からイラクを牛耳り、政権運営を続けてきたのが今日の現状である。
 イラク国民は自らに国益が一切還元されていないことに、当然の不満を示している。原油輸出による恩恵を全く実感できず、その利益はどこへいってしまっているのか、本来豊かさを持つ国が全くそれを実感できないのは、イランやイランの傀儡政権の悪政などに、その原因があると彼らは認識している。
 こうしたことがデモを引き起こさせる主因であるが、これだけの短期間で多くの人々が殺傷されているにもかかわらず、日本のマスメディアの扱いは全くナンセンスであり、異常であると言えるだろう。
 冒頭のように、在日イラク人のマフムードが憤慨するのは無理もない話であり、正当な言い分である。地域的な問題なのか、在留邦人がいないからなのか、イラクに興味を持って現場に行かれたら困るからなのか。どういう理由があるのか知らないが、ほとんど報じない頰かぶりはわが国のメディアの怠惰ぶりを露呈するばかりか、ジャーナリズムの恥でもあり、その死すら証明している。
 加えてわが国は、混乱の主因となっているイラク侵略攻撃を当時、日本の小泉純一郎首相が世界に先駆けて支持したのであり、米国の要求を満たすため、イラク特措法に従って自衛隊サマワに派遣したのである。そのような関わりを取ってきた経緯からみても、今日のイラクの現状に対して、日本も責任を負うのが筋である。
 米英の侵略に対し、厚顔無恥にも当時その行動をいち早く支持した小泉政権が「世界に先駆けて事をやれば日本の存在が米国に高く売れる」「勝ち馬に乗る」という損得勘定で軽率に対応したことを、後に政府高官が証言している。実に、正義の判断を追求するというより、姑息(こそく)で卑怯な選択により、「対米植民地」の極みを演じたのである。
 日本政府は自分たちの目で大量破壊兵器保有の有無を確認しようともせず、ただ米国情報をうのみにして時流に流され、状況をうまく利用すればいいという最も卑しい振る舞いに終始した。そのような軽率な発想が、11月9日に発表したイラクの混乱に対する今回の外務報道官の談話にも出ていると言えよう。
 すでに米国、英国、ドイツ、フランス、エジプト、スウェーデンなどが事態を危ぶみ、声明を発表している。むしろ積極的に事態の沈静化と平和的な解決に向けて対応しているのだ。
 日本メディアの忖度(そんたく)報道も本分を忘却した異常対応だが、日本政府も責任の所在に頬かぶりする恥ずべき外交対応と言わざるを得ない。
 イラクだけでなく、イランでも反政府デモが行われており、混乱が中東全体に広がる可能性もある。日本への影響を考えれば、日運会社のタンカーも航行する原油輸送の大動脈、ホルムズ海峡のさらなる緊迫化や、政府が検討している自衛隊の中東派遣における隊員の安全確保にも大きく関わる。予断を許さない中東情勢を今後も注視していく必要がある。
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