🎌2〕─3─天皇制度の無血革命とは伝統文化宗教の正統性を憲法法律の正当性に変更する事である。~No.8 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 現天皇家・皇室は、海の外から大軍を率いて日本国を侵略し、日本民族日本人を征服し奴隷とした外国人王家・異邦人王朝ではない。
 日本民族日本人の中から、科学的宗教的男系父系Y染色体神話を根拠にして現天皇家・皇室が生まれた。
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 日本が世界規模の大虐殺が起きなかったのは、神聖不可侵の男系父系Y染色体神話=高天原神話・天孫降臨神話・日本民族心神話=万世一系男系天皇(直系長子相続)神話があったからである。
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 日本には3つの柱が存在する。俗欲・強欲に塗れて戦争を引き起こす醜い政治権力と宗教権威の2本と、そして争いや対立を鎮める神聖不可侵の天皇の御威光の1本である。
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 日本人らしい日本人が2割で、日本人といえない日本人が3割で、何方とも言えない曖昧であやふやな日本人が5割である。
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 2020年2月号 Hanada「桜を見る会と愛子天皇
 『桜を見る会』騒動と『愛子天皇』誘導キャンペーン──一見、懸け離れた現象に見える。
 だがそうではない。両者は、いずれも公然と進行する『無血革命』なのだ。
 誘導するメディアはNHK、朝日新聞テレビ朝日、TBS。追随するのは共同通信時事通信、テレビ各社。
 日本は国民の民意と何ら関係なく、何ら国政に資格を有しないこれら巨大メディアによる『革命前夜』に入り始めている──。
 小川榮太郎
 第一部 『桜を見る会』狂騒曲
 ……
 共産党とマスコミの連携
 他方、メディアの動きはどうか。
 11月8日に参議院予算員会で共産党の田村智子議員が『桜を見る会』を取り上げた時にこれを報じたのは、NHKニュースウオッチ9,TBS、翌日の朝日新聞だった。
 このあと、この戦線に共同通信時事通信が加わる。たとえば時事通信だけで、10月16日から12月6日の間に、実に『桜を見る会』の報道件数は108件に上る。すでに書いたように、その多くは虚偽、ブーメラン記事だが、訂正は一つも出されていない。
 これらのメディアは、実は次に見る女性天皇論誘導の旗振り役でもある──これは偶然なのか?
 第二部 女性・女系天皇論は『王殺し』
 12月2日の朝、たまたま家人がテレビをつけているのを横から通りすがりに眺め、我が目を疑った。
 大きな字幕が出ている。
 『どうなる? 女系天皇 皇位継承問題』
 敬宮(としのみや)愛子内親王殿下の誕生日を報ずるフジテレビの『とくダネ!』である。
 私はほとんど言葉を失い、呆然とした。
 『どうなる? 女系天皇』もへったくれもあったものではない。
 現に皇位継承者は、皇室典範に則(のっと)り、秋篠宮殿下、悠仁親王殿下に決せられいる。今上(きんじょう)陛下と悠仁殿下のご年齢を考えれば、『皇位継承問題』は、いまの時点でワイドショー系のテレビがキャンペーンを張るような問題ではないのである。
 おそらく、日頃テレビを見ない私が疎(うと)いだけで、こんな報道はどの局でも公然となされているのであろう。また、このことを報じている人たちに、格段の意図があるとは思えない。おそらく、多くのテレビ番組などがこのような論調に追随し、深く考えもなしに垂れ流しているのであろう。
 が、これは途方もない現象なのである。
 皇位(王位)の継承原理というのは、その国の根本を成す。国法の根本だ。
 アメリカ大統領の『正統性』が疑われれば、アメリカという国そのものが大きく揺らぐ。
 大統領の個人的な資質、人格云々を越え、大統領職の最大の役割は、その『正統性』を確保することにある。
 日本の天皇も同様である。
 大統領に関しては、選挙手続きの一切が『正統性』を担保する。
 では、天皇においてそれは何が担保されるのか。
 継承原理であり、継承原理に則って即位されてきた歴史的事実そのものが、天皇の『正統性』の根拠なのである。
 日本国憲法は絶対ではない
 天皇明治憲法のように『統治者』と規定しようと、現行憲法のように『象徴』と規定しようと、天皇天皇たる所以(ゆえん)は、それが126代定められた原理によって継承された『正統な王権』であることなのは大前提である。
 現行の日本国憲法でも、天皇国民主権を代表する三権の上位に置かれている。天皇は、内閣総理大臣最高裁判所長官の任命権者であり、国会の召集(しょうしゅう)、解散権者なのである。
 国民主権を謳(うた)う現憲法においてさえ、主権者の代表を任命するのが天皇であるとするならば、日本国憲法の秩序原理にあっては、天皇伝統こそが国法そのものであり、それを支えている『国民の総意』とは、現在の『国民の多数決』ではなく、多くの保守系思想家が確認し続けてきたように『歴史上の国民の総意』と解釈せねば、筋が通るまい。
 その意味で、今上に至る天皇に『正統性』を付与する『継承原理』こそは、国法の基盤なのである。
 言うまでもなく、『国家の基盤』を英語に言い換えるならばconstitutionである。
 では、このconstitutionをもう一度日本語に戻すとどうなるか。
 通常、『憲法』という訳語が当てられる。
が、ここまでに書いたように、日本のconstitutionは『日本国憲法』なる文書のことではない。
 『日本国憲法』は昭和22年の施行、現時点でたかだか72年存続しているにすぎない。
 国民的人気の高い大河ドラマ歴史小説でお馴染みの西郷隆盛にせよ、吉田松陰にせよ、豊臣秀吉徳川家康にせよ、彼らは『日本国憲法』下の人間ではない。
 無論、そんなことを言うバカはいまい。
 『日本の国』とは『日本国憲法下の国』でもなければ、日本人とは『日本国憲法下で国籍上日本人と認められた者』を指すのでもない。
 『日本国憲法』は、日本の歴史のごとく最近に採用された一時的な法律に過ぎない。それは過去において連綿(れんめん)と続いたものでない以上、未来永劫続くものでもなりあり得ない。
 『日本国憲法』は古代の律令鎌倉幕府御成敗式目江戸幕府武家諸法度禁中並公家諸法度大日本帝国憲法など先行する諸法とは冠絶(かんぜつ)した絶対的な立法かと言えば、無論そんなことはない。江戸時代における武士が武家諸法度を遵守したように、いまの私たちも日本国憲法を遵守せねばならないが、だからと言って、それは永続する国法の基盤でもなければ、絶対的な立法であるわけではない。
 では、連綿と続いている『日本』は、原理も原則も国民の共通する感情や記憶も存在しない国なのだろうか。
 そんなことはない。
 縄文時代から始まり、聖徳太子大化の改新萬葉集、源氏、能楽、俳句、そしてさきほど挙げた秀吉、家康から松陰、西郷に至る連綿たる文学と歴史が、私たち日本人の共通の記憶であり、『日本』そのものである。
 では、その日本人の持続の根幹にあるのは何か。
 継承事実と継承原理
 男系で126代で繋いできた二千有余年の持続にほかならないのであって、重大な政変や国難に際して、わが国は1度の例外もなく、天皇伝統に回帰して今日に至っているのである。
 つまり、天皇の継承事実とそれを支えてきた継承原理こそが、英語本来の意味におけるconstitutionに他ならないのだ。
 やはり、古くから続く偉大な権威にローマ教皇がある。この世界に冠たる偉大な継承伝統は、コンクラーヴェと呼ばれる枢機卿団による選挙を時代とともに練り上げて、今日至っている。
 一方、約1000年継承されているイギリス王も偉大な継承伝統と言えるが、9世紀にイングランドの王を初めに名乗ったアルフレッド大王以後、血筋の世襲が絶えたことはない。
 その間、外国による征服者に王の地位を与えたり(ノルマン王朝)、直系の血統が途絶えた時にドイツの血縁者から新王を迎えたり(ハノーバー朝)、王が国民との契約を守らなかった場合には、王を追放して外国にいる王家の姻戚者を新しい国王に迎えたり(名誉革命によるオランダ総督ウィリアムの即位)など、度重なる修正、国民との合意の刷り直しはしても、血統が絶えたことはない。
 ローマ教皇の正統性は選挙により、イギリス王の正統性は血統の継承により、保障されてきた。
 全く異質の継承の仕方である。
 が、本質的な共通点がある。
 長年守ってきた継承原理は、細目は別にして根本は決して変更しないという点であり、カトリック教会なりイギリス国民が年月の重みのなかでそれを調整し続けてきた結果、いまにその権威を維持しているのである。
 では、日本の天皇はどうか。
 126代の天皇が、一人の例外なしに約2000年間、男系継承を重ねて今日至っている。ローマ教皇、イギリス王よりも古い継承伝統であり、かつ、この二つの尊敬すべき継承伝統に比べても、圧倒的な一貫性を持っている。
 これは男系男子が論理上、ローマ教皇やイギリス王の継承原理より優れているという話では全くない。
 それぞれに意義があり、社会的尊崇を広く培(つちか)う人類の心の拠(よ)り所であり、世界の安定統治に寄与する人類の偉大な政治的・文化的資産である点に上下、尊卑の別はない。
 権威と安定性の消滅
 肝心なのは、こうした『継承による権威のリレーション』というものは、『継承のルール』そのものを守らんい限り消えてしまうということだ。『ルールのリレーション』を中止すれば、その段階でローマ教皇もイギリス王も天皇も、その権威と安定性とが消える。
 たとえばローマ教皇の選出において、『最も敬虔なカトリックを、全ての信者によるインターネット投票で選ぶのが新たな時代の合理性ではないか』と言い始めたらどうか。
 カトリック信者の多くが最も敬虔だと思う人間をローマ教皇にするというのは、平等や民主主義が広く信じられている今日の思潮から見れば尤(もっと)もらしく見える。
 が、それをした途端、これまでの継承原理は立ち消えになるのである。
 そして継承原理を継いでいない人間は、もはやローマ教皇ではなく、何か別の存在なのだ。
 たとえばインターネット投票に際して、中国共産党が大量の組織的な入信を国民に強制し、カトリックに入信した習近平主席を候補に押し立てれば、習近平氏がローマ教皇に選任され得る。その時消えるのは、伝承されてきた『ローマ教皇』だけではない。世界中で丹念に紡(つむ)がれてきたカトリック信者の先人たちの無数の信仰の軌跡、文化伝統、エートスの全てが消えるのである。
 その結果、多くの人を支えてきた心の拠り所が消え、世界秩序の安定が消える。継承による権威は、『調整』『安定』による『平和』の大きな拠点でもあるのだ。
 日本の天皇の継承原理は男系男子がこれを継ぐというもので、天皇の父親を辿れば神武天皇に遡(さかのぼ)り、神武天皇を遡れば天照大御神の神代にまで辿りつく。
 これは、明治の皇室典範のみならず、現在の皇室典範でもしっかり継承されている。
 愛子天皇論はクーデター
 すでに書いたように『日本国憲法』は、天皇を『日本国および日本国民統合の象徴』と規定したうえで、三権の任命権、召集権を与えている。天皇が権力を失って久しいが、それでも武家政権の長きにわたり征夷大将軍の任命権者であったように、現行憲法皇室典範にあっても、天皇が126代にわたり男系継承の原理を保持し、時の政権に正統性を与えてきた日本の国法の根本は、実は厳然と保持されているのである。
 ローマ教皇についての一見尤もらしいルール変更を仮定の議論として提供したが、同じように、『男女平等の世の中になったから女性天皇女系天皇であってもよいではないか』という一見尤もらしいルール変更は、日本国憲法体制でさえ維持してきた日本の国法の根本を毀損(きそん)するものだ。
 第一に、それは126代2000年にわたって薄氷を踏む努力により保ってきた『継承の存続』を一瞬にして壊す。これだけ長く純粋に保たれた原理が壊された時の悪影響は予測不可能である。
 第二に、この変更は『男系男子継承』を壊す。男系男子継承の最大の価値は、皇位継承が陰謀、政争など、政治的に悪用され難い点にある。父方を別の家系が取れることになれば、天皇の地位が権力や財力を持った野心家によって悪用される虞(おそ)れがあり、さらに言えば日本を滅亡させる野心を持った者が、外戚(がいせき)ではなく天皇の実家として君臨し得ることになる。
 世界の王朝の多くに見られる血で血を洗う争いは、日本では古代の一部を除き、見られない。
 男系男子相続は皇位を権力や戦争などから守り、『国民統合の象徴』として続けるうえで、最も智慧のある方法なのである。
 第三に、いますでに男系継承者である秋篠宮殿下、悠仁親王がおられるのに、愛子天皇を公然と唱えるのは、皇位簒奪を公然と語っていることに他ならない。
 少なくとも悠仁親王殿下の次をどうするかという議論なら──今上天皇即位直後のいまの時期にそれが適切かどうかは別にして──分かる。
 しかし、いまワイドショーで公然と語られているのは『愛子天皇』論である。
 言い換えれば、『悠仁天皇』を廃する話を公然としていることになる。
 これは明らかに、天皇の継承原理というconstitutionへの公然たる破壊活動であり、謀反であり、クーデターの発議(ほつぎ)に他ならない。
 愛子天皇輪は『王殺し』の公然たる相談なのだ。
 朝日新聞とNHKの大罪
 陰で話すのも憚(はばか)られることがテレビで大ぴっらに語られているのは、実は、国民の脳のなかに無血革命を注入し続けているというに等しい。
 冒頭、『とくダネ!』について、制作者、司会者らは深く考えもなく、愛子天皇論を語っているのだろうと書いた。
 だが、報道機関の誰もが皆、無考えにこうした議論を流布しているわけではない。
 意図的に仕掛けている人たちが存在する。
 しかもそれが誰かははっきり指摘できるのである。
 NHKと朝日新聞である。
 5月の改元直後に発売された『週刊朝日』の『令和改元記念号』の表紙を見ていただきたい。
 今上天皇皇后両陛下の大写しのお写真の上に掲げられた見出しは、新天皇に関するものではない。驚くべきことに、『〝愛子天皇〟が急浮上 秋篠宮「即位拒否」』となっているのである。
 不穏な見出しと断ぜざるをえない。
 記念すべき即位号が、新天皇についての見出しではなく、次の天皇というだけでも異常である。しかも、その『愛子天皇』は、現在の『皇室典範』による継承原理からは全くあり得ない。敬宮愛子内親王は新天皇の最も身近な親族であられるが、『皇室典範』において皇位継承資格は有しておられない。資格をお持ちでない点においては、我々一般国民の誰とも同格なのだ。
 これは、報道でもなければ、週刊誌一流の読者受け狙いでさえない。皇位継承原則の破壊工作と呼ぶべき明白な輿論誘導であって、朝日新聞社内に編集権を左右し得る『革命派』上層部が存在することを強く示唆していると言える。
 そして、折しも即位前夜の4月30日に放送されたNHKスペシャル『日本人と天皇』においても、冒頭4分弱のプロローグのなかで、『女性天皇を認めても良いのではないか』という三笠宮崇仁親王による意見書が見つかった旨(むね)を紹介し、画像には大きく『女性天皇』と映し出されている。さらに番組後半でも、男系男子継承が困難であるとして、延々と女性・女系天皇への誘導が続く。
 皇位継承の先細りは重大な問題が、なぜよりによって新天皇即位に合わせて、次世代の男系男子継承者がおられるのに、このような番組を放送するのか。
 ちなみにこの番組は10月22日、即位礼正殿の儀に併せて再放送されている。
 これらのキャンペーンは『女性天皇』『女系天皇』を混用するが、『女系天皇』などという概念は存在しない。女系天皇は、母親を辿ると天皇家の血筋に辿り着くという意味だ。が、いま議論されているのは男系を終わらせる話であって、敬宮様のあと、女系で天皇の系譜を繋いでゆくという話ではあるまい。
 要するに、歴史上の『女性天皇』と、『愛子天皇』『女系天皇』という言葉、さらに『男女平等』との尤もらしい文言(もんごん)とを織り交ぜて国民の耳目(じもく)を馴らしてゆくことで、ルール変更への抵抗感を弱めてゆこうとしているに違いない。
 後藤謙次氏の異様な議論
 このNHKスペシャルの翌5月1日、即位当日には、テレビ朝日の『報道ステーション』で、後藤謙次氏が『女性・女系の議論を含む議論の進展を図るべき』だと強く示唆をし、安倍首相を批判している。
 徳永有美キャスター
 『後藤さん、安倍政権、秋から本格的な検討を進めるということですが、どういうことになっていきそうですか?』
 後藤謙次
 『私はもう遅すぎると思いますね。
 これは、実は2005年の小泉内閣の時代に皇室典範に関する有識者会議というのができまして、そこで明確に回答を出しているんですね。
 「女性天皇を認めます」「女系天皇も認めます」と。男女にかかわりなく、最初に生まれた第1子が皇位を継承する、と。第1順位だというのが決まっているわけです。
 ところが、そのあとに悠仁さまがお生まれになって、急速にその空気はしぼんでしまう。
 そこにまた安倍総理大臣が誕生する。男系男子の天皇制に対する強い気持ちをもっている阿部さんが就任する。・・・ということで、もう14年間、このまま店晒(たなざら)しになっている状況が続いているわけです。
 でも、政府の公式な見解ですから、それから作動すれば十分可能なわけです。
 2013年にイギリスの王室典範が改正されて、男女にかかわりなく、第1子が王位継承第1位だということになった。そのことを踏まえて、私は安倍総理にそれを直接、訊いたことはあるんです。「日本はどうされるんですか?」と。そしたら非常に強い口調で否定されました』
 この後藤氏の議論は異様である。
 そもそも、まだ決して『遅すぎ』ない。今上陛下と悠仁殿下で、通常なら半世紀以上の男系継承が可能なのだ。
 小泉内閣時代の皇室典範に関する有識者会議での女性、女系天皇容認論は、拙速な皇位継承原理の破壊として大きな非難を浴び、悠仁親王殿下の誕生とともに、事実上、国民合意とともに、白紙撤回されたのではなかったか。
 さらに後藤氏は、イギリスの王室典範が改正されて男女にかかわりなく第1子が主に継承ということになったと説くが、すでに触れたようにイギリスの王室は元来、男女にかかわりなく、血筋による世襲そのものを根本原理としてきた。
 女性王も女系王も幾度となく存在している。とりわけエリザベス1世、ヴィクトリア女王、エリザベス2世という3人の女王時代に、イギリスはクライマックスや回復・安定を経験している。男女の別なく第1子に王位継承権を与えるというのは、イギリスの国民感情、constitutionにおいては根源的な変化ではない。
 『愛子天皇』キャンペーン
 しかし、日本の天皇は違う。男女にかかわりなく第1子が皇位継承権を持てば、126代続いた継承原則が根底から崩壊するのである。
 今上陛下のご即位の瞬間に、NHK、テレビ朝日、『週刊朝日』が真っ先に『女性天皇』『女系天皇』『愛子天皇』を連呼し始めたこと、それによって、新天皇の時代は、今上天皇その方よりも、『愛子天皇』への誘導が皇室報道のベースとなること──これが仕組まれた『計画』でなくして、偶然のはずがあろうか。
 事実、彼らの誘導は功を奏し、冒頭に見たとおり、そうしたテレビ報道がいまや公然と行われている。
 最近では11月7日、TBSの『NEWS23』が『皇室の未来 女系天皇』と題して放送され、10月12日、12月1日のテレビ朝日報道ステーション』でも『皇位継承の議論待ったなし』として、後藤謙次氏が繰り返し熱弁を振るっている。後藤氏がそんなに皇位継承に熱心な論客だとも、女性天皇論を急がせる必要を感じているとも思えない。
 番組制作者の指示であろう。
 以上から、私は以下のように推断する。
 『継承原理』という国家の根本法を気軽なお茶の間の話題として慣れさせておくことで、天皇の権威をじわじわと低減させる『狙い』が存在している。その先には、継承や結婚を巡る公然たる議論、皇室内の対立などのキャンペーンを繰り出すつもりだろう。そうなれば『国民統合の象徴』としての天皇の御存在の静謐(せいひつ)さは破壊され、次の代には公然と皇室廃止を唱えることが可能になる──少なくともNHK、朝日新聞などの上層部には、そこまで見越した『革命』意図が存在するのではないのか。
 皇位継承=国家の根本法は、お茶の間輿論の対象ではない。内閣の助言の下、歴史と現実に思いを致しながら、皇統の権威と静謐さを損ねぬよう、静かな環境の中で細心の深慮に基づいて修正、補強されねばならぬのは言うまでもないことだ。
 拡散する『無血革命』の輪
 ……」
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 現代日本から、悪意ある意図で文系現実の宗教神話と理系論理の科学物語が急速に消えつつある。
 将来、確実に、日本人は日本民族日本人ではなくなる。
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 生物はもちろん地球や宇宙に寿命があるように、日本国、日本民族日本人にも寿命がある。
 全ての歴史は、生と死、誕生と絶滅・死滅、創業と滅亡を示している。
 日本人の手で、日本国と日本民族日本人が終焉を迎えようとしている。
 それは嘆く事でもなく嫌悪する事でもなく忌避する事でもなく、自然に生きるうえでの「自然の摂理」である。
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 日本神話における天地の開き始め=開闢(かいびゃく)は、西洋的な言葉や文字を基にした「アルファとオメガ」とは違う。
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 現代の日本人と昔の日本人は同じ日本人ではなく、両者の間には理解できない、埋めがたい、越えられない絶望的断絶が存在する。
 それを証明したのが、2019年8月の名古屋で起きた表現の不自由展に関する揉め事である。
 特に、優秀な高学歴出身知的エリートにその傾向が顕著である。
 昔の日本人から現代の日本人を語っても意味がなく、現代の日本人から昔の日本人を語っても無意味である。
 現代の日本人には、昔の日本・日本人に対する信頼も愛着もないし、尊敬も敬意も、そして感謝もない。
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 現代日本人にとっての日本の歴史とは、他国の歴史か、異星人の物語にすぎない。
 日本人と日本の歴史が崩壊して行ったのは、1980年代後半の正統派保守系自民党内閣からである。
 2000年代の保守系主流派は、1980年代の正統派保守系の流れを汲んでいる。
 反保守のリベラル派・革新派・進歩派そしてニセ保守派やメディア関係者、学者・教育者ならなおさらの事である。
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 男性中心原理主義が、現代日本に蔓延り、女性を虐げる害毒を垂れ流し、現代日本人を洗脳している。
 女系天皇即位・女系宮家創設は、天皇制度廃絶と天皇家・皇室消滅の陰謀論であり、共産主義人民革命である。
 現代教育・歴史教育を真面目に受けてきた国民の70%以上が、天皇制度存続を脅かす運動を支持している。
 「運動の結果がどうなるかを知らない」とはウソである。
 まして、第四の権力であるメディア・報道機関が知らないはずがなく、むしろ積極的に確信的に運動を煽っている。
 子供や若者達は、破滅を招くハーメルンの笛で踊るように、陰謀論に感化され洗脳される。
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 神道、皇道には、女性差別、男尊女卑、女性蔑視は存在しなかった。
 日本に性差別を持ち込んだのは、仏教、儒教キリスト教マルクス主義共産主義などの男性中心主義の外国勢力であった。
 その証拠が、日本の最高神は女性神天照大神であり、天照大神天皇家・皇室の祖先神であり、天皇の正統性は天照大神の直系子孫という血筋・血統、皇統である。
 つまり、天皇家・皇室の世襲制最高神である女性神に繋がっている。
 ただし、天皇は生き神様ではない。
 神道、皇道の源流は、縄文時代の大地母神崇拝文化にある。
 外来仏教は、神仏習合が進み、菩薩に女性性が加えられ日本仏教へと変質した。
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 日本民族日本人とは、日本列島に流れ着いた男系父系Y染色体を持ったホモ・サピエンスが源で、女系母系X染色体は付いてきたにすぎない。
 ホモ・サピエンスから縄文人が生まれ、縄文人から弥生人琉球人・アイヌ人が生まれ、弥生人倭人にかわり、倭人日本民族日本人となった。
 日本民族日本人は、乱婚を繰り返してきた混血の雑種民族である。
 現天皇家・皇室は、宗教と科学を根拠に日本民族日本人の中から生まれた。
 日本民族日本人の歴史とは、天皇家・皇室の伝統・文化・宗教・習慣そして科学技術の歴史でもある。
 現代日本人は、日本を移民大国に作り変えるべく、唯一の統治原理に女系母系X染色体の正当性を据えるべく男系父系Y染色体の正統性を捨てようとしている。
 それが、女系天皇即位・女系宮家創設に賛成する70%以上の国民世論である。
 特に、高学歴出身知的エリートに賛成派が多い。
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 日本人は、歴史が嫌いなのか好きなのか、歴史を知っているのか知らないのか。
 歴史が好きな日本人は2割で、嫌いで必要としない日本人が3割で、無関心でどうでもいい日本人が5割である。
 5割の無関心な日本人が、3割の嫌いな人間に感化され初め、2割の好きな日本人を阻害し始めている。
 それ故に、現代の日本人に歴史力を求めるのは無駄な事であり、消えかけている伝統・文化・宗教を日本社会に問うても詮無き事なのである。
 現代日本人は、歴史力では金が稼げないし食っていけない事を知っている。
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 日本人共産主義テロリストは、キリスト教朝鮮人テロリスト同様に昭和天皇と皇族を惨殺する為につけ狙っていた。
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 日本天皇の正統性は、科学的にも宗教的にも男系父系Y染色体が元になっている。
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 科学的男系父系Y染色体とは、数万年前に日本列島に流れ着いたもしくは逃げ込んだホモ・サピエンスが乱婚を繰り返し変化して生まれた縄文人である。
 獲物の動物を追ってきたと言う事は、別の言い方で言えば、強者にエサ場・狩り場を独占された為に逃げてきたと言う事である。
 自然の原則から言えば、「強者は動かず、弱者が動く」のである。
 日本が別種の人種・民族に征服されていない以上、日本民族日本人はこの弱者であるホモ・サピエンスの男系父系Y染色体を受け継いでいる。
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 宗教的男系父系Y染色体とは、皇祖・天照大神が父親神・伊邪那岐命イザナギノミコト)が死者の国から逃げ生還し清水で死で穢れた身体を洗い清めた際に左目から生まれた、という『古事記』から始まる。
 天照大神は、女系母系X染色体物語として、母親神・伊邪那美命イザナミノミコ)の胎内から性行為の結果として生まれ出たのではない。
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 朝鮮・韓国の開国神話である、天帝の子恒雄と熊女との間で性行為の結果として生まれた壇君とは違う。現代では死んだ神話である。
 あるいは、中国の様に天・天帝から徳を有した聖人君主として認められ天子に任命された中華皇帝でもなし、徳の有無で放伐禅譲易姓革命は起きない。徳は、農耕の漢族系中国人より遊牧狩猟の異民族に多く存在していた。
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 日本民族日本人とは、雑多の人種・民族が雑居し乱婚を繰り返して生まれた混血の雑種民族であり、一つの男系父系Y染色体を共有する人々の事である。
 男系父系Y染色体の中に女系母系X染色体が存在するが、女系母系X染色体の中に男系父系Y染色体は存在しない。
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 日本神道の祖先神・氏神の人神崇拝とは、弱者である宗教的科学的男系父系Y染色体を神として祀る事である。
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 女系母系X染色体による女系天皇即位・女系宮家創設とは、科学的・宗教的男系父系Y染色体を破壊し消滅させる事である。
 現代日本の男女同権、ジェンダー・フリー、性差別反対などは、女系母系X染色体原理主義である。
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 日本が、女系天皇即位・女系宮家創設という女系母系X染色体物語を採用する事は、男系父系Y染色体神話を捨てる事であり、伝統文化であった習慣的正統性を憲法・法律による合法的正当性に変える事を意味する。
 合法的正当性とは現代の心なき人工物の事であり、如何なる宗教性も完全排除され、縄文時代からの科学的根拠も完全否定される。
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 日本国内には、反宗教無神論の反天皇反日的日本人達が暗躍し、知らないところ見えないところで「神殺し」が進行している。
 反天皇反日的日本人達は、高レベルなグローバル感覚を持った高学歴出身知的エリート内に多く存在する。
 そして、彼らは大地に根を張っていない、それこそ生け花ではない生命のない造花にすぎない。
 彼らの自慢する輝かしき歴史とは、1946年頃からではなく1980年代後半からに過ぎない。
 彼らは、昔の歴史・伝統・文化を持った日本人とは別人で、1980年代に突然現れた日本人と称する人間である。
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