☱21〕─3─関東大震災、地震兵器、朝鮮人惨殺。日本人はデマ・流言飛語や陰謀論に弱い。~No.47No.48 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・    
 2021年3月11日号 週刊新潮「夏裘冬扇(KAKYU-TOSEN) 
 片山杜秀
 浜の真砂は尽きるとも世に流言の種は尽きまじ
 人工地震だ!某国が核兵器を太平洋プレートに仕込んで爆発させた!いや、用いられたのは原水爆でなく強力な電磁波だ!しかももしかして、やったのは某国ではなく日本政府かも?当座の問題から国民の目を逸らせるべく、自国に地震兵器を使ったかも?
 そんなデマが、2月13日深夜の福島県沖を震源とする最大震度6強の地震の直後、インターネット上を飛び交った。そう言えば、10年前の東日本大震災の折もそうだった。地震兵器が用いられたとの風説が流布し、それに加担した某県議会議員さえ居た。
 地震とデマの歴史を遡ろう。幕末の安政の大地震の際には、黒船が地震兵器を使ったと騒いだ者はさすがに居なかったかと思う。槍玉に上がったのは巨大鯰(なまず)だった。g、1923年の関東大震災になると、基本はもう今日と同じだ。科学万能の世の中、某国が地震を操る機械装置を秘密裏に開発し、東京を標的にしたとの噂が広がった。
 そのとき地震兵器の開発国と目されたのはどこか。私の知る限りでは二つ。あず米国だ。人工地震で東京と横浜を破壊し、間髪を入れずに米軍が太平洋岸から上陸して日本を占領しようとしている!そうはさせじと押っ取り刀で東京の下町の警察署に駆けつける市井の徒さえあったという。もうひとつはソ連だ。人工地震で日本の首都に混乱状態を作り出し、日本革命を起こそうとしている!こちらの説は米国以上に影響力を持った。地震兵器の話を信ずるかどうかはともかく、日本の社会主義者を操り、そのまた下で実働部隊になっている朝鮮人の労働者や学生が、東京や横浜で放火をして回っている!さらに井戸には毒を投げ入れている!このデマを真に受けた右翼や在郷軍人も多く、朝鮮人虐殺事件につながった。
 天の為せるわざの大地震を人間界の理屈で説明したくなる段階に既に一種の迷妄(めいもう)があり、その説明の内容が露わにするのは、言わば国民の深層心理である。デマや陰謀説の源には、何かに対する国民的な憤懣(ふんまん)や不安や恐怖があって、その何かとは関東大震災のときには米国とソ連朝鮮人だった。米国は太平洋の覇権獲得に野心満々。日系移民の迫害にも余念のない恐るべき大国。新興国ソ連は、日本の社会主義化を狙っていよう、物騒極まる隣国。朝鮮人は、第一次世界大戦後の不況から人件費を節約したい日本資本主義経済に、必要不可欠な低賃金労働者として、本土に大量に招き寄せられ、内地人は彼らに職を奪われると感じ、両者の剣呑(けんのん)な間柄になりがちだった。
 ならば、2月13日深夜以降のネット上の言説が明らかにした日本人の深層心理は?地震兵器の使用者と目されがちだった某国とは、管見の限りでは一番には中国であった。日清戦争以来の中国への優越心、アジアの第一等国としての地震が揺らいできたことへの不安の表れなのだろう。
 すると自国の政府が中国に負けず劣らず槍玉に上がったのは?日本国家が日本国民を裏切らないか。そんな不信感がデマの中に透けて見える。それをナショナル・アイデンティティの危機と言う。オリンピックとコロナの食い合せがよほど悪かったのでございましょうか。日本が壊れませぬように。」
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 世界中に様々な陰謀論まことしやかに囁かれ、ユダヤ人の陰謀や日本の陰謀(田中メモランダム)もその部類である。
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 キリスト教朝鮮人テロリストは、日本人共産主義テロリスト同様に摂政宮裕仁皇太子(後の昭和天皇)を惨殺するべくつけ狙っていた。
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 大正3(1914)年6月~大正7(1918)年11月 第一次世界大戦
 大正7年~大正9(1920)年 スペイン風邪。世界人口の3割に当たる5億人が感染。そのうち2,000万人~4,500万人が死亡。
          人口   死者数  死亡率
 日本内地 5,600万人 45万人 0.8%
 朝鮮   1,730万人 23万人 1.4%
 台湾     365万人  5万人 1.3%
 大正7年~大正11(1922)年 シベリア出兵。
 大正8(1919)年 3・1暴動事件。万歳事件。朝鮮総督暗殺失敗事件。
 大正9(1920)年 尼港事件(ニコライエフスク港虐殺事件)。ロシア人共産主義者朝鮮人独立派、中国人暴徒らによる犯行。
 大正11年 日本を戦後不況が襲い、企業の倒産が続出し、巷に失業者が溢れた。
 大正12(1923)年9月 関東大震災朝鮮人惨殺事件。
 帝都東京の壊滅と大混乱は、天皇制度打倒と日本国転覆の暴力的共産主義人民革命を起こす好機であった。
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 中国大陸では、インフルエンザ以外にもペスト、コレラチフス赤痢などの致死率の高い伝染病が数多く蔓延し、夥しい人々が罹患して死亡し、広範囲が食糧不足になって数え切れないほどの餓死者が路上に放置する、生き地獄の世界であった。
 それは、魯迅の「狂人日記」や「阿Q正伝」の世界であった。
 日本は、中国の伝染病が日本に上陸して蔓延する事を恐れ警戒した。
 日本人は、朝鮮人や中国人を異なる文化・言語・宗教を持つ異種・異質で、一衣帯水の同類と見ていた。
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 明治までの日本は、近代科学を知らないだけに地震の原因は「ナマズ」の仕業と信じていた。
 近代科学の知識が知れわたった明治中期以降は、地震は自然現象・自然災害と理解された。
 近代兵器が普及してくると、地震地震兵器で人工的に起こす事ができるという噂が広がった。
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 大正5(1916)年 アインシュタインは一般性相対理論を完成させた。
 アインシュタインが来日すると、日本では西洋科学が大ブームとなり、大人をもちろん子供まで西洋科学に熱中した。
 西洋科学は、日本人の空想を自然の理を超えた非常識へと暴走させた。
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 日本人は、デマ・流言飛語と陰謀論に弱く信じ込む性格を持っている。
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 日本人には、反天皇反日感情の強いの韓国人が理解できないのは今も昔も同様ではあるが、特に昔の敵天皇敵日意識が強かった朝鮮人は理解不能であった。
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 ペストに襲われた中世ヨーロッパは、総人口の3分の1(約4,000万人)が犠牲となり、生き残った白人キリスト教徒は怒りをユダヤ人に向けた。
 ヨーロッパにペストを持つ込んだのは、モンゴル人であってユダヤ人ではなかった。
 白人キリスト教徒は、「ユダヤ人が井戸に毒を投げ込んでいる」という噂を信じてユダヤ人を迫害し虐殺した。
 白人キリスト教徒にとってユダヤ人は、1000年以上、同じ国、同じ町、同じ地域に住んでいた、昔からの隣人、友人、知人、仲間で知らない相手ではなかった。
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 朝鮮は明治43(1910)年の日韓併合で日本の一部となり、朝鮮人日本国籍を取得して豊かな日本への民族大移動が始まった。
 昭和20(1940)年までの30年間で、日本に移住した日本国籍朝鮮人は200万人以上に達した。
 日本に移住した大半の朝鮮人は無学で技術を持たない貧困層で、日本で住み着いたのは家賃が低い低所得層地域(部落民地域)で、就いた職業は低賃金肉体労働であった。
 日本人の低学歴で低賃金肉体労働者にとって、朝鮮人労働者は自分たちの低賃金で仕事を奪っていく侵略者であった。
 日本人は、生活を脅かす様に急増する朝鮮人を偏見で見下し、軽蔑し、蔑視し、そして差別した。
 日本政府は、日本国内に異文化・異言語・異宗教・異習慣の朝鮮人移住者が急増する事で日本人との間で軋轢・衝突、暴力・犯罪が多発する為に、強権を持って朝鮮人の民族大移動を阻止しようとした。
 が、経営が苦しい日本企業は、人件費を減らす為に低賃金でよく働く朝鮮人労働者を求め、日本移住を希望する朝鮮人渡航費を出して不法上陸を手助けしていた。
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 大正時代から昭和前期にかけの日本の敵は、北のソ連コミンテルン・国際的共産主義勢力と東にアメリカであった。
 そして日本の、背後に中国共産党ファシスト中国(中国国民党)が銃口を向け、側面に朝鮮が刀を抜いて構えていた。
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 人種差別・宗教差別と言っても、白人キリスト教徒のユダヤ人迫害と日本人の朝鮮人差別は本質が異なる。
 白人キリスト教徒とユダヤ人は、異なる文化・宗教・生活習慣ではあっても、同じ言葉を話してお互いを理解していた。
 日本人にとって朝鮮人は、異なる文化・宗教・生活習慣であり、違う言葉を話してお互いが理解できなかった。
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 白人キリスト教徒は、中世キリスト教会の協力を得て日本人を奴隷として売り買いしていた。 
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