🎌2〕─1─万世一系の男系父系天皇は心柱論。世界最古の法隆寺五重塔。〜No.2No.3No.4 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・   
 現代の日本人と昔の日本人は、別人のような日本人である。
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 天皇制度は、木造建築を守る免震構造の心柱(しんばしら)のような日本国と日本民族の心柱=神柱である。
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 劣等下級の天皇論としての、心柱論、下駄論、中骨論・背骨論、脳脊髄論、心肺論・・・。
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 法隆寺五重塔は約1300年の昔に建てられた世界最古の木造建築であるが、そこには日本民族が持っていた確かな科学的証拠が2つ存在する。
 1つ目は免震構造としての心柱で、2つ目は伝統的たたら製法国産和釘(わくぎ)である。
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 法隆寺五重塔は、当時の、現実主義経験論と理想主義観念論、伝統土着技法と最新渡来技術、そして宗教・政治・外交・軍事目的で建設されていた。
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 約1300年に創建された木造建築の法隆寺五重塔は、科学的建築学的に計算された土台の上に立てられた「心柱」で、創建時代のままの姿を今日まで伝えている。
 約2000年の歴史を持つ日本は、縄文時代弥生時代以来の伝統・文化・宗教の上に立つ天皇制度によって縄文人弥生人倭人・日本人・日本民族という単一で一系の民族国家日本を受け継いできた。
 万世一系とは、天皇家・皇室であり日本民族の事である。
 日本の万世一系を繋いでいる「縦糸」が、日本列島で生きる人の営みと先祖が語り継いできた民族中心神話・血の神話である。
 寸分狂いのない弛み歪みのない美しい「縦糸」とは、正統性男系父系天皇(Y遺伝子神話)の事であって正当性女系母系天皇(X遺伝子物語)ではない。
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 西洋製鉄生産の鉄製洋釘やボル・トナットを使用した木造建築では、日本の激しい温暖差と多湿な気候風土によっての洋釘やボル・トナットは錆びて木を腐食させて木造建築を短期間で駄目にした。
 鉄製洋釘やボル・トナットで腐った部材は、切り取って新しい部材に取り換えるか、最悪は古い伝統的文化的木造建築を取り壊して新しい現代風建築物に建て替えるしかなかった。
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 西洋の科学技術基準が万能でない証拠は、2011年の東日本大震災における福島第一原子力発電所アメリカ・GE製原子炉事故を見れば明らかである。
 GE製原子炉は、アメリカの地震・竜巻などの数少ない自然災害には強かったが、日本の地震津波など数多い自然災害には弱かった。
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 ウクライナチェルノブイリ原子力発電所における原子炉炉心溶解事件(チェルノブイリ原発事故)の原因は、ソ連政府が安全性より低予算を優先して原子力発電所を建設したからである。
 何故か、ウクライナチェルノブイリには深刻にして甚大な被害をもたらす自然災害がないに等しかったからである。
 豪雪や強風では堅牢な原子力発電所は壊れる事はない。
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 日本に存在するモノには、科学的安全神話など通用せず、永遠に残り、続くもの何一つなかった。
 その証拠が、最高神である女性神伊勢神宮は20年ごとに式年遷宮で祭殿である創建当初の姿で新しく建て替え、古い廃材は全国の神社に下賜され再利用されている。
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 日本には2種類の安全神話がある、日本民族の伝統的神話的自然的な受けて流す再生可能な安全神話と西洋由来の科学的合理的論理的な受けて攻める再生不可能な安全神話である。
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 巨大な古墳や高い建築物は、侵略してくる危険性のある中国や朝鮮からの使節団に対す文化的宗教的軍事的威圧施設であった。
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 日本建築の代表的木造建築は、インド発祥仏教寺院の三重塔・五重塔などの仏舎利堂塔である。
 その特徴が、心柱である。
 心柱は、自然災害で雷以外には強く、木造高層建築の倒壊を防いでいた。
 それは、天皇制度に似ている。
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 中国仏教は貧民救済の革命宗教で、皇帝独裁を守る中華儒教と対立し、その為に何時の時代でも迫害され弾圧されていた。
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 天皇家・皇室の心柱を補強したのは、日本儒教論語儒教であって中華儒教(中国儒教・朝鮮儒教)ではない。
 中華儒教とは、心柱を切り倒し破壊する易姓革命放伐禅譲)という毒牙を秘めていた。
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 木造建築の心柱とは縄文時代からの精神性ヤマト心であって、中華儒教(中国や朝鮮)の漢意(からごころ)や西洋キリスト教の絶対愛信仰とは相容れなかったし、反宗教無神論の近代的マルクス主義とは相反していた。
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 とりすみコラム
 匠の技を読み解く ~法隆寺五重塔はなぜ地震で倒れないのか?~
 2019.09.03 とりすみコラム
 世界最古の木造建築「法隆寺
 法隆寺境内にある五重塔は、地震国日本にあって、1300年以上も創建時の姿を現在に留めています。歴史上、五重塔や三重塔など、木塔といわれるものは全国に500ヶ所以上ありますが、地震で倒れた事例はほとんどありません。1995年の阪神大震災でも、兵庫県内にある15基の三重塔は1基も倒壊していません。
五重塔はなぜ倒れないのか?
 まずは法隆寺を例にとり、その構造上の特徴をあげます。
【1】庇の張り出しが大きく、建物全幅の50%以上が庇で、重い瓦屋根となっています。その結果、法隆寺五重塔の総重量は1200トンにも及び、単純平均すれば1層あたり240トンとなります。
【2】五重の各層は上に行くほど細くなっており、各層は下の層の上に乗せているだけで一層ごとに独立しています。※通し柱で各層をつなげていないため、現在の建築基準では違反になります。
【3】中央に心柱(しんばしら)と呼ばれる柱があります。心柱の周囲は吹き抜けになっており、各層の荷重を支えていません。塔全体の荷重は、心柱の周りにある4本の四天柱と12本の側柱によって支えられています。
地震がくると、どのように揺れるのか?
 前述の構造を踏まえ、地震がくるとどのように揺れるのか?
【1】庇の重さを支える16本の柱は、礎石の上に置いてあるだけの構造です(※専門的にはピン接合と呼ばれます。)そして、庇の膨大な質量には、慣性力が働きます。その結果、強震が襲っても、建物は振動するというより、むしろ柔らかく揺り動かされることになります。幅広で重い庇は、巨大な安定装置として機能しているのです。
【2】各層がただ単純に重ねられている点も、地震では大変な強みになります。初層が右に揺れると、二層は左に、三層は右にと、互い違いに揺れることで全体で衝撃を吸収する仕組みです。各層がお互いに逆方向にくねくねと横揺れするため、この動きはスネークダンスとも呼ばれます。
【3】五重の各層は接合されていない柔らかい構造ですが、一方であまりにも各階が柔軟になりすぎるのを避けるため、日本の大工たちは、ある独創的な解決法に行き着きました。それが心柱です。
 心柱は制振ダンパーの役割となって、塔自体が右に傾こうとすれば、心柱は左に動いて自立を保とうとする効果があり、地震の揺れを軽減します。揺れが大きいと、心柱が各階の床組みにぶつかることで、崩壊するほどの横揺れを防ぎます。
言うなれば、十分な質量のある「振り子」であり、各階の床組みが横揺れしすぎないように歯止めをかけているのです。
 最後に、法隆寺の解体復元を行った宮大工・故西岡常一氏の言葉を引用します。
 「古代の建築物を調べていくと、古代ほど優秀ですな。木の生命と自然の命とを考えてやってますな。飛鳥の工人は、自分たちの風土や木の質というものをよく知っていたし、考えていたんですな。」
 西岡氏の言葉から、古代人ほど対象となる建築物への同化度が高かったことがわかります。大陸からきた技術を鵜呑みにせず、風土や木の質に同化し、建物の荷重はもとより、風や地震の横揺れにさえ同化していたと考えられます。この同化力、追求力には、我々も学ぶべき点が多々あると思います。(斑鳩町観光協会資料より抜粋)
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 現代日本に残っている日本文化は、死んだ日本文化である。
 何故なら、現代日本日本民族民族主義ナショナリズムを否定しているからである。
 伝統的日本文化は、昔の日本民族が生活の中から生みだしたローカルな固有文化であって、現代の日本人が大金を投じ作り上げた生活臭のない無機質なグローバルな文化ではない。
 現代日本の「クールジャパン」政策は偽物・贋作で、張りぼて、中身のない箱物に過ぎず、失敗に終わる。
 何故なら、現代日本人が信用している「日本は世界で信頼されている、日本人は世界で愛されている」は嘘だからである。
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 日本文化とは、明るく穏やかな光に包まれた命の讃歌と暗い沈黙の闇に覆われた死の鎮魂であった。
 キリシタンが肌感覚で感じ怖れた「日本の湿気濃厚な底なし沼感覚」とは、そういう事である。
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 日本の自然は、心癒やされるほどに豊で美しい。
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 日本の建て前。日本列島には、花鳥風月プラス虫の音、苔と良い菌による1/f揺らぎとマイナス・イオンが満ち満ちて、虫の音、獣の鳴き声、風の音、海や川などの水の音、草木の音などの微細な音が絶える事がなかった。
 そこには、生もあれば死もあり、古い世代の死は新たな世代への生として甦る。
 自然における死は、再生であり、新生であり、蘇り、生き変わりで、永遠の命の源であった。
 日本列島の自然には、花が咲き、葉が茂り、実を結び、枯れて散る、そして新たな芽を付ける、という永遠に続く四季があった。
 幸いをもたらす、和魂、御霊、善き神、福の神などが至る所に満ちあふれていた。
 日本民族の日本文明・日本文化、日本国語、日本宗教(崇拝宗教)は、この中から生まれた。
 日本は、極楽・天国であり、神の国であり、仏の国であった。
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 日本の凶暴な自然災害に比べたら、如何なる戦争も子供の火遊びに過ぎない。
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 日本の本音。日本列島の裏の顔は、雑多な自然災害、疫病蔓延、飢餓・餓死、大火などが同時多発的に頻発する複合災害多発地帯であった。
 日本民族は、弥生の大乱から現代に至るまで、数多の原因による、いさかい、小競り合い、合戦、戦争から争乱、内乱、内戦、暴動、騒乱、殺人事件まで数え切れないほどの殺し合いを繰り返してきた。
 日本は、煉獄もしくは地獄で、不幸に死んだ日本人は数百万人あるいは千数百万人にのぼる。
 災いをもたらす、荒魂、怨霊、悪い神、疫病神、死神が日本を支配していた。
 地獄の様な日本の災害において、哲学、思想、主義主張そして信仰宗教(普遍宗教)は無力であった。
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 日本を襲う高さ15メートル以上の巨大津波に、哲学、思想、主義主張(イデオロギー)そして宗教は無力で役に立たない。
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 日本で中国や朝鮮など世界の様に災害後に暴動や強奪が起きないのか、移民などによって敵意を持った多様性が濃い多民族国家ではなく、日本民族としての同一性・単一性が強いからである。
 日本人は災害が起きれば、敵味方関係なく、貧富に関係なく、身分・家柄、階級・階層に関係なく、助け合い、水や食べ物などを争って奪い合わず平等・公平に分け合った。
 日本の災害は、異質・異種ではなく同質・同種でしか乗り越えられず、必然として異化ではなく同化に向かう。
 日本において、朝鮮と中国は同化しづらい異質・異種であった。
 日本は、異種異文の朝鮮や中国を差別して排除し、同種同文に近い琉球人とアイヌ人を同化させた。但し、特権を有していた高級知識階級の久米三十六姓は区別し差別した。
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 日本民族の感情は、韓国人・朝鮮人の情緒や中国人の感情とは違い、大災厄を共に生きる仲間意識による相手への思いやりと「持ちつ持たれつのお互いさま・相身互(あいみたが)い」の助け合いに根差している。
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 日本民族集団主義は、中華や西洋とは違い、共感と共有のる運命共同体である。
 日本には、西洋的ボランティアがいない。
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 昔の日本は、人口微増の人生50年時代で、若者が多く老人が少なかった。
 現代の日本は、人口激減の人生100年時代で、老人が多く若者が少なく、年ごとに少子高齢化が加速していく。
 日本政府は、人口回復の為に外国人移民(主に中国人移民)1,000万人計画を進めている。
 現代日本は、世界だ第4位の移民大国になり、一番多いのが中国人移民で、次ぎに多いのが韓国人・朝鮮人の移民である。
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 現代の日本人は、昔の日本人と比べて見たい架空に近い時代劇が好きだが見たくない不都合な事実に基づいた歴史が嫌いな為、歴史力・伝統力・文化力・宗教力が乏しいかない。
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 現代の日本人が持っている言霊は悪い言霊で、昔の日本人が持っていたいい言霊とは全然違う。
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 現代の日本人は、甚大な被害をもたらし夥しい犠牲者を出す自然災害を、昔ながらに神の怒り・神の神罰ととらえ、神に怒りを鎮める様に祈る事は、科学的ではないとして否定し口にする者を批判し非難する。
 火山が噴火して、山の神や火の神に「御鎮まり下さい」と祈ると攻撃の対象とされる。
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 日本は、偏見・差別、蔑視、イジメ・嫌がらせ・意地悪などが多く、そして自粛警察などの陰湿陰険な同調圧力、場の空気が強いブラック社会である。
 北海道・東北地方に対する偏見・差別、蔑視。
 放射能関連での福島に対するイジメ・嫌がらせ・意地悪。
 口では真面らしく絆、繋がりを言うが、実際の行動はその正反対である。
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 戦後民主主義世代教育で量産された高学歴な知的エリートや進歩的インテリ(知識人)は、西洋化もしくは中国化して伝統的日本民族性を失っている。
 彼らは、グローバル崇拝信者として、ローカルを未開として嫌い、民族主義ナショナリズムを野蛮として破壊・消滅させようとしている。
 その結果、歴史・伝統・文化・宗教・習慣・風習などその他多くの民族由来のモノが消えつつある。
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 日本の伝統的文化や文化財・文化的建造物の大半が、現・男系父系天皇と深い関係にあり、貨幣で換算できない、値段が付けられない、揺るぎない歴史的価値は現・万世一系の皇室が保証している。
 男系父系天皇万世一系皇室を否定した時、歴史的価値は消滅して、タダのがらくた物となる。
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 正統な男系父系天皇を嫌い、天皇制度を廃絶し、天皇家・皇室を消滅させようとする、左翼・左派・ネットサハ、日本共産党マルクス主義の高学歴知的インテリ(グローバルな進歩的知識人)などの反天皇反日的日本人達。
 彼らは、アイチトリエンナーレ2019での「昭和天皇肖像画写真を燃やし踏みつける映像」を表現の自由として擁護し、正当な女系母系天皇即位を目指している。
 国民世論は、それを支持している。
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 現代日本人が憲法から考えている「統合の象徴」としての天皇とは、雛人形の様に好き嫌いで取り換え自由なお飾りである。
 つまり、そこには神聖不可侵の玉体は存在しない。
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 現代の日本人が求める天皇制度、天皇家・皇室とは、無宗教に近い政教分離と現代的世界常識のジェンダーフェミニスト・性差別反対による、古い歴史・伝統・文化・宗教を持った世襲ではなく新しい無宗教で非世襲である。
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 日本民族国家日本は、民族中心神話・血の神話からの血を正統性とする万世一系皇室による2000年以上前の天皇制度(国體)を心柱として守られてきた。
 血の正統性は、男系父系のみに存在し、女系母系にはない。
 西洋キリスト教価値観による王権神授説や社会契約論は、日本神話の正統性心柱論には馴染まない。
 そして、西洋キリスト教人権論に基づく正当性女系母系天皇即位待望論は日本神話の心柱論を破壊する邪説である。
 まして、宗教・文化・伝統の破壊を最優先とするマルクス主義共産主義は日本列島では有害無益・百害あって一利無しである。
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 正当性女系母系天皇即位待望論者は、ジェンダーフェミニスト・性差別反対派、リベラル派・革新派そして一部の保守派やメディア関係者、左翼・左派・ネットサハ、護憲派人権派、反天皇反日的日本人、などである。
 国民世論の70%以上が、正統性男系父系天皇即位から正当性女系母系天皇即位への変更を望んでいる。
 それを例えるのなら、木造建築の心柱を、純国産の檜・桐・杉の木材から外国産の輸入材、化学製ベニヤ合板材、金属製棒材に変える様なものである。
 現代の日本人は科学的合理的論理的思考で、心柱であれば何でも構わないと考え、見た目重視で材質にこだわらない。
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 中世キリスト教会と白人キリスト教徒商人は、異教徒日本人を奴隷として人間以下の獣として扱い、そして売り買いしていた。
 日本人の命は、家畜の様に金で買えた。
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 日本人共産主義テロリストとキリスト教朝鮮人テロリストは、昭和天皇や皇族を惨殺する為につけ狙っていた。
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 宝島社 TJmook「最新科学で探る日本史
 奈良時代 聖徳太子が建立した法隆寺五重塔は驚くべき免震構造だった
 平林純
 『五重塔』なのに実は中は『1階建て』?
 今から1300年以上前の飛鳥時代に建てられた法隆寺。その象徴である五重塔は、現存する最も古い『木造による高層建築』として知られている。
 ところでその五重塔、名前からも外見からも、当然のごとく『5階建て』にしか見えないが、実際にはそうではない。驚いたことに、法隆寺五重塔は、『1階建て』なのだ。
 誰にも到底納得できそうもない話だが、法隆寺五重塔の、『2階から5階』に見える部分は、実はすべて現代でいう『屋根裏』。実際、屋根裏だけって、2階~5階と見える部分の内部は柱で埋め尽くされ、人間が入れるようなスペースはどこにも見当たらない。また、法隆寺五重塔はよく見ると建物の上のっほうほど小さくなっている。屋根や塔の太さも、上に行くほど小さく、細く造られているのだ。なぜ全部の屋根を同じ大きさに造らなかったのか。
 それは、地上から塔を見上げたときに、上の階が小さいことで『より遠くに』あるように見え、結果として『より高く』見える、『遠近法』を応用する手法。つまり一種のからくりなのである。法隆寺五重塔が建てられたのが今から1300年以上も前であることを考えると、驚かされずにはいられない。8階建てのビルに相当する32mほどの高さは、奈良時代当時の建物としては相当大きい。しかし実は1階しかないうえに、さらに高く見せるように造られていたのである。
 また、土台の上の『心柱』を中心に、5層の屋根がそれぞれ緩く接合された構造になっている。
 法隆寺五重塔の驚くべき『免震構造
 この構造のため、地震の際には建物全体が同じように揺れるのではなく、それぞれの屋根が、しなって揺れる心柱にぶつかりながら逆方向に揺れ、全体の揺れが減衰(げんすい)されるように働く。そのため、建物全体として大きく揺れることがなく、五重塔地震に極めて強い。また、上に行くほど小さくなっている構造にも、やはり耐震性を強める効果がある。
 建物の各所が緩やかに揺れる五重塔の『免震構造』は、その後も世界中の超高層建築にしばしば応用されている。あの東京スカイツリーにも、『質量付加機構』という、最新の技法でありながら、実は五重塔によく似た設計が取り入れられているのだ。
 地震や台風に強い五重塔。現代でも通用するその『免震構造』が、あらかじめそのことを計算して作られたものであることは間違いない。
 しかし、なぜ1300年以上前にそのようなことが可能だったのか、その秘密は現在も完全には明らかになっていないのだ。

 世界で2番目に古い木造建築は?
 奈良県にある薬師寺の東塔が、世界で2番目に古い木造建築物である。天武天皇の発願で建立され、東塔は730年(天平2年)建立説が有力視されており、平城京最古の建造物ともいわれる。各階に裳階(もこし)とよばれる飾り屋根がつけられている珍しい建築物である。」
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