⛵5〕─2─沖縄・港川人のミトコンドリア情報は、縄文人にはあるが現代日本人からは見つかっていない。〜No.14No.15No.16  

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 2021年7月23日 朝日新聞「教育 科学
 ご先祖は 2万年前の港川人?」
 DNA解析 日本人につながる可能性
 沖縄県で約2万年前の全身骨格が見つかった港川人は、現代の日本人につながる祖先だったかも知れない。そんな可能性がDNA解析からわかった。日本人のルーツは、土着の縄文人と大陸からの渡来人による『混血説』が定説だが、さらに古くまでさかんぼる可能性が出てきた。
 日本人の起源は、約1万5000年前から3000年前にかけて北海道から沖縄まで広く分布していた縄文人と、その後に大陸からやってきた渡来人が混血した弥生人にさかのぼることが、DNA解析などから裏打けられた。
 一方、縄文人より古くからいた港川人との関係ははっきりしていなかった。というよりも、出土した人骨や遺跡だけでは、港川人が別の土地へ移ったり、途絶えたりした可能性もあり、直接の祖先とは限らないからだ。港川人の顔の骨格が縄文人とあまりにも似ていないこともあり、論争になってきた。
 総合研究大学院や東邦大などの研究チームは、解析が比較的やりやすい細胞の小器官ミトコンドリアのDNAを用いる手法を採用。保存状態がよく全身骨格が残る港川人1号の右大腿骨からDNAを抽出し、初めて分析に成功した。
 ミトコンドリアDNAは母から子に受け継がれる特徴があり、その際に起きる突然変異によって親子でもわずかな違いがまれに生じる。DNAに残るこの痕跡を比較すれば、その固体や集団の系統をさかのぼれる。
 分析の結果、港川人1号は、現代の日本人や縄文人弥生人に共通して多く見られるタイプの遺伝子の祖先型の特徴がわかった。港川人の子孫の系統が途切れることなく、現代に続いている可能性を示唆するものだ。
 一方、分析した現代の日本人約2,000人の中に、港川人と同じ遺伝子の特徴を受け継ぐ直系の子孫はいなかった。
 チームの五條堀淳・総研大講師(自然人類学)は『日本列島のヒトの集団は、石器時代から現代に至るまで、遺伝的につながっていそうだ』と話す。研究が進めば、現代日本人の中から港川人の直系の子孫が見つかる可能性もあるという。
 港川人1号は身長153センチで、成人男性として小柄だった。頭骨の分析から、こめかみの筋肉が発達し、下あご の骨も頑丈だったことがわかっている。歯も丈夫で、特に奥歯を支える歯根が太くて長かった近くの別の洞窟からは、2万3000年前の巻き貝で作った世界最古の釣り針や、カニの爪、ウサギの骨などが見つかっている。
 国立科学博物館の馬場悠男・名誉研究員(人類形態学)は『ネズミや魚は骨がついたまま、木の根などの硬いものもバリバリとそのまま食べた。料理は火であぶる程度だっただろう』
 頭骨からわかるのは、ごつい頭の形やみけんの出っ張りなど深い彫りを持つ特徴が、約20万年前にアフリカで生まれたホモ・サピエンス(新人)の古い姿を残している点だ。豪州の先住民や、インドネシアで発見され、頭骨に原始的な特徴を持つワジャク人とよく似ているという。
 馬場さんは『約4万年前にアフリカから東アジアに来た新人が沖縄に渡って孤立し、古い特徴を残しながら環境に適応して港川人になったのでは』と推測する。
 五條堀さんの研究チームは、ミトコンドリアより情報量が多い細胞の核DNAの解析を港川人1号で始める計画だ。うまくいけば、日本人のルーツと港川人の関係をより明確に知ることができるという。(石倉徹也)」
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 人種・民族を証明するのは、遺伝子である。
 部族を証明するのは、遺伝子ではなく地域の絆・隣近所とのつながりである。
 つまり、人種・民族は血であり、部族は水である。
 日本民族における団結の力は、人としての血と日本列島における自然の水である。
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