👪39〕─1─昇進した途端に「イヤなやつ」になる脳の仕組み。バブル経済以降の日本。~No.114No.115No.116  

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 いやな奴らの脳は、バブル経済で1980年代以降に急増し社会・経済・政治・教育・メディアなど全般で日本を支配していった。
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 2023年1月12日 MicrosoftStartニュース 東洋経済オンライン「能力の低い人ほどなぜ自分を「過大評価」するのか 昇進した途端に「イヤなやつ」になる脳の仕組み
 堀田 秀吾 の意見
 能力の低い人がとりがちな言動とは(写真:mits/PIXTA
 © 東洋経済オンライン
 「ミスをした部下にアドバイスをしたのに、人の話をまったく聞かない」「親しくしていた同期が昇進した途端、上から目線で冷たくなった」。職場において、こういった経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか。実は、これらの行動には脳の仕組みが関係しています。そんな人間関係のストレスを軽減し仕事のパフォーマンスを高めていく秘訣を、言語学者の堀田秀吾氏の著書『誰でもできるのにほとんどの人がやっていない 科学の力で元気になる38のコツ』より、一部抜粋・再編集してご紹介します。
 自分の未熟さを正しく認識できない
 ミスを指摘されたり、人に注意されたり、批判されたり、やることなすことうまくいかないとき……みなさんはどんな気持ちになるでしょうか。
 【漫画】無神経すぎる人に「ちょっとだけ」言い返す技術
 素直に受け取るのは、なかなか簡単なことではありません。
 「いや、だってそれは◯◯があったから……」「私だけのせいでは……」などと、つい反論・他のもののせいにしたくなると思います。
 そうすることによって、自尊心や自我を守ろうとしているのです。
 コーネル大学のダニングらは、長年、人の認知について研究を重ねてきました。
 中でも有名なのが、ダニングとその弟子のクルーガーの名前が冠せられた「ダニング=クルーガー効果」です。
 これは「能力の低い人ほど、自分の未熟さや他人のスキルの高さを正しく認識できない。そのため、自分を過大評価する傾向がある」というものです。
 たとえば、「仕事ができない人ほど、自分のことを棚にあげて説教をする」とか、「ミスをして叱られても、(自分の非とは思っていないので)人の注意を聞かない」などなど、そうした行動を言います。
 自分の非や弱さを認めてしまうと自分の存在意義がゆらいでしまうので、過剰に守ろうとしてしまう、ということもあるでしょう。このように、自分の願望や脳の特性などによって、実際の現象とは違う方向に考えが向いてしまう現象を「認知バイアス」と言います。
 ダニングらは、大学生を対象にした調査で、テストで低い点数を取る学生ほど、自分ではもっと高い点数を取っていると考える傾向を見つけるなど、さまざまな研究からダニング=クルーガー効果の存在を裏づけています。
 つまり、人間は誰しも「自分の能力不足を認めるのはつらい」ということです。そのため、多くの人が認知バイアスの罠に陥り、現実を正しく見られず、成長の機会を逃してしまっています。
 第三者の目で冷静にジャッジする癖をつける
 これは反対に考えると、「だからこそ、自分の能力不足を認め、改善しようと努められる人は稀であり、貴重な存在」なのです。
 むしろ、自分の弱さを認めるということは、大チャンスなのです。
 最近、うまくいかないなぁということが続いているときは、「それは自分が未熟だからではないか?」「落度はないか?」とまずは自問してみましょう。
 冷静に、客観的に自分の行動を振り返ったときに、それでも「どう考えても自分に落度はない」のであれば、人の声など気にしなくていいのです。
 反対に、「まぁ確かに言い方が悪かったかも」「進め方が良くなかったかも」などと、改善できる点があればもうけもの。行動を変えることで、成長の速度が速くなっていきます。
 注意点としては、あくまでも「客観的に」。必要以上に悲観する必要はありません。
 第三者の目で冷静にジャッジする癖をつけます。自問自答の習慣をつけることで、自分の行動を正しく評価できるので、結果的に「弱い自分を守るための見せかけの自信」ではなく、「正しい認識にもとづく自信」が生まれてくるのです。
 何事も、自問自答。その習慣を大切にしてみてください。
 人を育てるときは減点法で見ないほうがいいとよく言われますが、これはシンプルなようで非常に難しいことです。単純に、できない部下がいたらストレスを感じる、ということだけではなく、脳の仕組みも関係しているのです。
 昇進した途端に、同期に対して冷たくなったり、部下に厳しく接するようになったりする人、みなさんにも心当たりはないでしょうか?
 そういう人を端から見ていると、「イヤなやつだなあ」と感じてしまいそうですが、私たちも出世したら同じことにならないとも限らないのです。
 カナダのウィルフリッド・ローリエ大学のホグヴィーンらによると、人は自分が権力を持ったとわかった途端、他者に対する思いやりを失ったり、相手の立場で考えることができなくなったりするという研究結果を発表しています。
 自分が何らかの行為をしたとき、そして他人の動作を見たときに活性化する脳の部位があります。「動作共鳴」という脳の働きなのですが、これによって、私たちは他人の行動を理解し、人の立場や気持ちになって考えることができるのです。
 ホグヴィーンらの実験では、被験者を、権力を持った場合、普通の場合、ない場合に分けてから、ゴムボールを掴む映像を見せたところ、権力を持った場合の被験者は、動作共鳴を示す脳の働きが鈍ることが観察されました。
 人は本来、他者に共感することができる生き物ですが、自分の権力を自覚すると、脳の仕組みによって、共感することができなくなってしまうというわけです。相手の気持ちになって考えることができなくなってしまうのです。
 それが、偉い人による嫌味やパワハラや尊大な態度の原因といった、部下への思いやりのない態度や行動という形になってあらわれるわけです。
 リーダーとして見られるためには共感が必要
 しかしこれに関しては、脳の仕組みならしょうがない、と考えてはいけません。
 そのような権力を持った途端に「イヤなやつ」になってしまうと、本人にとってもマイナスが大きいのです。部下の成長に悪影響を与えるというだけではなく、本人にも大きなデメリットがあります。
 クリエイティブ・リーダーシップセンターのジェントリーらがカリフォルニア州立大学のゴルナズ・サドリ教授と共同で行った、世界38カ国の管理職約6000人を対象に実施した調査によると、リーダーとして見られるためには共感が必要で、リーダーに共感を抱けている部下ほど良い成果を残せるそうです。
 現状は、あくまでも脳にそのような働きがあることがわかったというだけなので、この権力の罠を回避する効果的な方法の発見が待たれるところですが、間違いなく言えることは、「少々出世したくらいで調子に乗ってしまうと、部下の信用も失うし、そうなるとさらなる出世を果たす可能性が低くなってしまう」ということでしょう。
 キングカズことサッカー選手の三浦知良さんなどを見ても、超一流の人ほど驚くくらいに謙虚だったりします。キングカズは、あの年齢になっても現役でプレーを続けていますが、謙虚に、相手の気持ちを考えて行動する。そんな彼の姿勢が、自身とまわりの元気の源になっている。そんな気がしてなりません。
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