🗾17〕─1─北海道・北東北の縄文遺跡群、世界文化遺産登録決まる。~No.80 

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 北海道・北東北の縄文遺跡群は、日本文化・アイヌ文化・琉球文化の中に組み込まれ、日本民族アイヌ人・琉球人に受け継がれている。
 石器時代縄文時代は、現代日本まで、途切れる事なく繋がっている。
 縄文人は、日本民族アイヌ人・琉球人の血の繋がった直系の祖先で、朝鮮人や漢族系中国人とは血の繋がりが薄い他人であった。
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 2021年7月27日19:01 産経新聞「北海道・北東北の縄文遺跡群、世界文化遺産登録決まる
 青森市三内丸山遺跡
青森市三内丸山遺跡
 オンラインで開催中の国連教育科学文化機関(ユネスコ世界遺産委員会は27日、青森市の三内丸山(さんないまるやま)遺跡など17カ所で構成する「北海道・北東北の縄文遺跡群」(北海道、青森、岩手、秋田)の世界文化遺産登録を決定した。世界史上まれな農耕を伴わない定住生活と、祭祀(さいし)も営む複雑な精神文化を示すとされ、世界文化遺産として国内最古。委員会は「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表(いりおもて)島」(鹿児島、沖縄)の自然遺産登録も決めており、国内の世界遺産は文化20、自然5の計25件となる。
 登録された17カ所のうち、道路や大型建物などが計画的に配置された大規模集落跡で知られる青森市三内丸山遺跡や、大小の石を同心円状に配し、ストーンサークルとも呼ばれる秋田県鹿角(かづの)市の大湯(おおゆ)環状列石が有名。いずれも国の特別史跡になっている。
 ほかの15カ所は史跡に指定されている。火を使った祭祀を行っていたと推定できる獣の骨などが見つかった岩手県一戸町の御所野遺跡や、膨大な量の土器や石器が出土した北海道函館市の大船遺跡などがある。
 これらの遺跡が、サケやクリなど食料に恵まれて狩猟・採集を基盤とした生活を送っていた物証とされ、ユネスコ諮問機関は5月、「定住社会の発展段階を示している」と登録を勧告した。
 縄文遺跡群は2009年に国内候補を記した「暫定リスト」に追加された。国の文化審議会は当初、20年の登録を目指して19年に推薦する候補に選んだ。しかし政府は自然遺産を優先して19年は奄美・沖縄を推薦し、遺跡群を1年先送りした。」
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 7月27日19:02 MicrosoftNews KYODONEWS 共同通信社「縄文遺跡群、世界遺産に 北海道・北東北の17カ所
 © KYODONEWS 青森市三内丸山遺跡
 オンラインで開催中の国連教育科学文化機関(ユネスコ世界遺産委員会は27日、青森市三内丸山遺跡など17カ所で構成する「北海道・北東北の縄文遺跡群」(北海道、青森、岩手、秋田)の文化遺産登録を決定した。遺跡群は世界史上まれな農耕を伴わない定住生活と、祭祀も営む複雑な精神文化を示すとされ、世界文化遺産として国内最古。委員会は26日に「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」(鹿児島、沖縄)を自然遺産に登録しており、国内の世界遺産は文化20、自然5の計25件となる。」
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 7月27日21:36 MicrosoftNews 毎日新聞「喜びにわく地元 ガイド育成など課題も 北海道・北東北の縄文遺跡群
 © 毎日新聞 提供 復元された三内丸山遺跡の大型掘立柱建物=青森市の同遺跡で2021年7月24日午後0時59分、平家勇大撮影
 「北海道・北東北の縄文遺跡群」(北海道と青森、岩手、秋田の3県)が世界文化遺産に登録されることが27日、決まった。1万年以上続いた縄文時代の採集や漁労、狩猟による定住生活と豊かな精神文化の価値が認められた。地元は喜びにわく一方、ガイド育成など課題が山積している。
 最多の8遺跡がある青森県では、三村申吾知事や青森市三内丸山遺跡のボランティアガイドらが、青森市内で世界遺産委員会の審議をライブ中継で見守った。登録が決定すると大きな拍手が上がった。
 弘前市の大森勝山遺跡では正式なガイドがおらず、駐車場は未舗装で仮設トイレしかない。市の担当者は「これまでは遺跡の保存に取り組んできたが、今後はどう見てもらうかが焦点。来訪者の受け入れ態勢はゼロからのスタート」と話す。遮光器土偶が出土したつがる市の亀ケ岡石器時代遺跡は一見すると草原や森にしか見えないため、市の担当者は「目に見えない部分をどうPRするかが課題」と語る。今後、拡張現実(AR)や仮想現実(VR)の活用も検討するという。青森県世界文化遺産登録専門監の岡田康博さん(63)は「活用のための整備はまだ途上にある。世界遺産登録という追い風があるうちに進めなければならない」と話す。
 6遺跡がある北海道のうち、函館市南茅部(かやべ)地区には大船、垣ノ島両遺跡のほか、道内唯一の国宝「中空(ちゅうくう)土偶」を展示する市縄文文化交流センターなど関連施設も多い。同センターの黒川宣之館長(63)は「これからがスタート。後世に引き継いでいく重い責任を感じている」と気を引き締める。
 洞爺湖町は21日に入江貝塚高砂貝塚の歴史などを学べる展示施設を改装オープンさせた。「ボランティアガイドが必要なので育成したいが、講座などの準備がまだできていない。年度内には方針を固めたい」(担当者)。キウス周堤墓群がある千歳市埋蔵文化財センターの久保田健司センター長は「施設整備が進んでいないのが課題」と話す。市は今後、保存・活用に向けた整備基本計画をまとめ、それに基づき、遺構を守りつつ見て歩ける園路を整備する。
 岩手県一戸町の御所野(ごしょの)遺跡は、景観に配慮して解説板をほとんど設置していないため、訪れた人にとってガイドによる解説が欠かせない。2001年にガイドボランティア団体「御所野遺跡を支える会」が設立されたが、現在の会員は23人と当初からほぼ半減し、平均年齢は70歳。後継者育成が課題になる中で期待されるのが地元の子どもたちだ。
 遺跡に近い一戸南小では14年から、総合学習の授業で遺跡について学んだ児童が夏休みに「子どもガイド」を続けている。初代子どもガイドの一人で、今も活動する高校3年の田中心花(こはる)さん(17)は「世界遺産登録で御所野遺跡を知ってもらえてうれしい。進学や就職で一戸町を離れても帰省した時はガイドを続けたい」と話す。
【江沢雄志、平家勇大、平山公崇、真貝恒平、安藤いく子】」
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🎍38〕─1─平安時代、才能も地位もあった僧が出世できなかった理由。〜No.120・ 

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 2021年7月27日 MicrosoftNews JBpress「平安時代、才能も地位もあった僧が出世できなかった理由
 © JBpress 提供 元興寺極楽坊 撮影/倉本 一宏(歴史学者・倉本 一宏)
 才能が出世の妨げになった?
 久々に僧の卒伝である。『続日本後紀』巻十三の承和十年(八四三)十二月癸未条(二十九日)は、謀反(新羅人張宝高〈ちょうほうこう〉と関わりを持って国際交易に手を出し、自邸に武器を蓄積したというもの)の密告があった文室宮田麻呂(ふんやのみやたまろ/先に言及した文室浄三〈きよみ〉の孫で、秋津〈あきつ〉の弟)の伊豆への配流が決定したことに次いで、守印(しゅいん)という僧が死去したことを語っている。
 元興寺の伝灯大法師守印が死去した。法師は和泉国の人で、俗姓土師(はじ)氏、勝虞(しょうぐ)大僧都の弟子であった。延暦二十四年に年分度者として受戒した。生まれつき聡く敏捷で、物の道理に精しく一度耳に聞くとそらんじて忘れず、しばしの間目に触れたものは皆記憶して漏らすことがなかった。法相によく通じ、併せて倶舎宗を解し、論義の座で守用に匹敵し得る者は稀であった。眼・耳・鼻・舌・心・意からなる六根のうち、鼻根に勝れ、守印が他出の間にその房に人が入室することがあると、戻った守印は匂いをかいで自分のいない間に誰が来たか問い、寺の出家見習いの童子を見て、□の飯を食した、と語った。これを検証してみると、真実であり、嗅覚に関わるこの類の評判が広くひろまっていた。残念なことに宮中の講座に列することなく、空しく一房のうちで死去した。行年六十一。
 伝灯大法師というのは天平宝字四年(七六〇)に定められた二色九階の僧位(僧に与えられる位階)のうちの最高位のことである。
 これほど高位にあった守印であったが、僧正・僧都・律師からなる僧官に任じられることはなく、僧綱という僧尼を統轄し大寺院を管理する役職に就くこともなかった。それのみならず、どこかの寺院の寺務を総括する別当の職に任じられたことも伝わっていない。また卒伝によると、宮中に召されてその講座に列することもなかったというのであるから、徹底して出世しなかった人のようである。
 なお、僧の場合、その出自はほとんど問題にならない。守印が王権の葬送を管掌する土師氏の出身だからといって、それが出世できなかった理由とは考えられないのである(古代の高僧は渡来系氏族や地方豪族出身の人も多かった)。
 守印の師である勝虞は、阿波国板野郡の地方豪族である凡直(おおしのあたい)氏の出身で、法相と因明に長じ、元興寺に住した。桓武(かんむ)天皇の病気平癒のために放生を行ない、大僧都となって僧綱の中心となって活躍した。統率力に優れ、任その人を得ると称されるほどであったという。
 このような素晴らしい師匠の教えを受けていながら、守印がまったく出世とは縁遠い人であったとは、やはり本人なりの矜持があったのであろう。
 しかも、まったく能のない人であったならばともかく、博覧強記にして、法相(一切のものの真実のすがた。ものの真実の本性)に通じ、倶舎宗(諸法を五位七十五法に分析してそれらの実在性を認め、世界はこれによって成立し輪廻の苦に漂う人生が存在するから、根本の煩悩を滅し身体的条件のなくなった無余涅槃に達すべきことを説く)を解し、論義の座で守印に匹敵し得る者はいなかったというほどの才を見せていたのであるから、その実力は誰しも認めるものであったに違いない。
 いやむしろ、このような突出した能力が、逆に守印の出世の妨げになったのではないかとの推測は、おそらくそれほど的を外したものではなかろう。
 仏教界であっても、そこは巨大な組織である以上、個人の能力よりも組織をまとめる能力の方が優先されたであろうことは、平安時代の古記録に僧の能力を誉める語として「能治」というものがしばしば見られ、ついには「寺司の掌るところは受領と異ならないのであるから、受領の例に倣って、能治者を兼補させるべきである」などという意見が公卿議定で出されるようになるのである(『小右記』)。
 その卒伝に記された守印の能力というのも、嗅覚が優れていて、自分がいない間に誰かが来たことを知るとか、童子が何か仏教で禁止されている物を食したことを嗅ぎ取ったとかで評判を取ったとかいうものであり、とても高僧のそれとは思えない事柄である。むしろ、そのようなことばかり言っているから出世できないのではないかとも思えてくる。
 そのようにして六十一歳まで生き、空しく一房のうちで死去したというのも、思えばみずから蒔いた種と言えるのかもしれない。
 しかし、このような一介の僧の卒伝を正史である『続日本後紀』に載せた史官の思いも、また推して知るべきであろう。私としても、宮中に出入りして天皇や貴顕の相手ばかりすることによって高位高官に上り、大寺院の経営に奔走する「高僧」よりも、このような人物に共感してしまう、今日この頃である。」
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🗾28〕─1─2千年前のシベリアは暴力時代。シベリア民族誌、日本人の起源と山の神信仰。土偶の謎。~No.125No.126No.127 

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 TOP ニュース 2千年前のシベリアに暴力の時代、犠牲者の遺骨が続々出土
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 2千年前のシベリアに暴力の時代、犠牲者の遺骨が続々出土
 「これほど暴力にまみれた民族の遺骨を見たことはありません」と研究者
 2020.09.26
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 縄文人の祭祀は、民族中心神話、神社神道、正統男系父系天皇が主宰する私的行為の宮中祭祀に、跡絶える事なく脈々と正しく受け継がれている。
 それ故に、現天皇家・皇室の大本は血の神話と宗教祭祀で縄文時代に繋がっている。
 縄文時代の宗教祭祀は、日本民族以外に琉球民族アイヌ民族にも濃く受け継がれているが、中国大陸の漢族中国人や朝鮮半島の韓国人・朝鮮人には薄い。
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 日本民族の血の中には、シベリアやモンゴルでの熾烈な生存競争に負けて逃げてきた人々の血が混じっている。
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 2021年7月29日号 週刊文春「文春図書館 私の読書日記
 吉本隆明、『山の神』、土偶
 鹿島明
 ×月×日
 吉本隆明の『共同幻想論』の読み直しを初めて早3年。吉本は事実認識のレベルでの誤りはあっても、最も根源的なところでは『ほぼ正解』を出している気がするが、その吉本が『対幻想論』でこんな大胆な仮説を披露している。すなわち、狩猟採取と初期農耕の時代には人間と植物の再生産・生成過程は同一視され、対幻想は子を産む女性に集中されていたがゆえに共同幻想と対幻想も同一視されていた。しかし、穀物栽培導入に伴って、植物と人間の再生産・生成過程が『ちがう』と認識されると、共同幻想と対幻想との『ちがい』も意識化され、対幻想そのものが時間性の根源になったのだ、と。これをパラフレーズすると、穀物農耕開始以前にはセックスと出産が論理的に結びついていなかったので、人間と植物の再生産・生成過程は同一視されていたが、本格農耕開始で同一視が破られたことにより、初めてセックスと出産が結びつき、対幻想そのものが独自の時間性をもつ幻想へと変化したということになる。本当かしら?にわかには信じられない仮説だが、吉本の詩人的直感は侮れないので、実証的に検証してみなければならない。
 ということで手に取ったのが荻原眞子『いのちの原点「ウマイ」──シベリア狩猟民文化の生命観』(藤原書店 2600円+税)。17世紀、モンゴルの軛(くびき)を断ち切って民族的自立を果たしたロシアはコサックを先頭に毛皮を求めてシベリア進出を試み、ついにピョートル大帝のもと大規模な学術探検隊が組織されたが、探検隊はシベリア各地でウラル・アルタイ語系の狩猟採集民の諸民族と出会い、綿密な民族誌を残した。日本の人類学は戦前こそ満蒙進出を企てたが、戦後はアメリカ人類学や構造人類学の影響か一転して興味を失い、ロシアの図書館や大学に膨大な民族誌が研究されることはなかった。上智でロシア語を習得し、東大大学院で文化人類学を学んだ著者はモスクワ留学中にこれら民族誌と遭遇し、以後、アイヌ文化との関連を意識しつつ、シベリア狩猟民の生命観を中心に研究を行ってきた。本書はその集大成である。
 アルタイ語系の一部であるトゥングース語系の民族では霊魂が自然と動物の身体の間を循環することで生命が生まれると考えられているが、子供の霊魂も同じであり、山や樹木などの大地母神から女性の体に降りてくるとされる。シャマンとはこの霊魂の仲立ちができる人で、媒介として鳥や動物などの補助霊の力を借りる。またこうした生命観で特権的なのが山岳で、柳田国男が日本で見つけた『山の神』信仰はシベリアに偏在する。アルタイ地方の父系氏族の狩猟民においては他の氏族から嫁入りしてきた女性は聖山儀礼には参加できないというタブーがある。ゆえに聖山は男性神と思われるが、いっぽう、トゥングース系、南シベリアや内モンゴル、中央ユーラシアの民族には言語的には女性器や母胎を意味するウマイ、ウメ、ウマという言葉があり、出産と子供の生育を見守る母神として信仰されている。このウマイは鳥や樹木や山から生命の源として降りてうる山の神でもあつ。そうなると、柳田国男が提起した『山の神』が女性神である謎が解ける。すなわち、日本列島にも先史時代に渡来した狩猟民の遠い祖先の一部はこうした『山の神』としての母神ウマイを信仰して南シベリアや内モンゴルの人々だったのである。『稲作と稲作文化の広がりによって、山という自然界が狩猟民の世界であったことが遠い過去に押しやられ、山の女神はいつしか忘れ去られてしまった。大地が田畑として開墾され、田の神は刈り入れがすむと「山へ帰って山の神」となり、正月にはまた田に降りるという、田の神の不可解な行状(?)の依って来たった遠因はここにある』
 シベリアの民族誌の再発見により、日本人の起源に新しい光を当てた労作である。る
 ×月×日
 豊饒神である山の神がウマイだとすると、穀物農耕以前の対幻想はセックスを伴わない出産のみだったとする吉本説はかなり有力になったが、これを補強するように思われる新刊が竹倉史人『土偶を読む 130年間解かれなかった縄文神話の謎』(晶文社 1700円+税)。著者が冒頭で触れているように、土偶の謎は邪馬台国論争と並び、素人の参入すホットな話題で、土偶の謎を解いたという人はたくさん現れるが、土偶が具体的に何を表象しているのかという最も肝心な問題はいまだ未解決のままである。しかるに、著者はこう宣言している。『そこで私は宣言したい。──ついに土偶の正体を解明しました、と。結論から言おう。土偶縄文人の姿をかたどっているのでも、妊娠女性でも地母神でもない。〈植物〉の姿をかたどっているのである。それもただの植物ではない。縄文人の生命を育んでいた主要な食用植物たちが土偶のモチーフに選ばれている』。といっても、その食用植物には、縄文人にとって『採集』すべき植物と認識されたということで、種明かしすれば、『水のある森』であるところの海で採集された貝類も含まれる。肝心なのは、土偶はデフォルメでも抽象でもなく、目の前にある食べ物、すなわち、縄文人が採集していた本格農耕以前の食べ物をそのまま写し取ったものであるにもかかわず、その食べ物に手足がついていたのでだれも気づかなかったという点である。着想のもとになったのは、『縄文人においては植物利用にともなう儀礼が行われていたことは間違いないのであるが、なぜ縄文遺跡からは植物霊祭祀が継続的に行われた痕跡がまったくといっていいほど発見されていないのである。一方、それとは対照的に、動物霊の祭祀を行ったと思われる痕跡は多数見つかっている』。ということはなにを意味するのか?植物霊祭祀の痕跡は見つかっているのに、『われわれがそれに気づいていないだけ』なのではないか?そう、土偶が植物霊祭祀の痕跡だったのである。
 だが、推論は的を射ているとしても、問題はどうやってこれを証明するのかだ。著者が採用したのはイコノロジー的方法(つまり形象の類似)と考古学的な統計データによる方法である。つまり、土偶と似ている縄文時代の食用植物を考古学的に探索することである。具体的に見てみよう。まず『ハート形土偶』だが、著者はこれをイコノロジー的に分析したあと、長野の山中で見つけたオニグルミの殻を2つに割った形象ではないかと当たりをつける。事実、縄文遺跡におけるオニグルミとハート形土偶の出土分布はぴったりと重なっている。しかし、1つの例だけでは帰納はできない。かくて合掌土偶と中空土偶の検証に入り、イコノロジー的考察からクリの実ではないかと推定され、考古学的にも合格が出されるが、まだこれでもサンプルがたりない。そこで今度は頭部が三角形の椎塚土偶が何に似ているか調べることになるが、該当するような植物が見つからない。そこで現地に出かけて『縄文脳インストール作戦』を敢行したところ近くに貝塚があり、『椎塚土偶はハマグリをかたどった土偶だった』と判明する。貝もまた縄文人にとっては採集すべき植物だったのである。この調子で同定作業が進み、ついには土偶の華である遮光器土偶サトイモの形象であったと結論される。
 考古学者からの反論が予想されるが、私には『ほぼ正解』のように思える。ひとことでいえば偉大なる発見なのである。しかし、本書は設定した3つのテーマ『①土偶は何をかたどっているのか(what)②なぜ造られたのか(why)③どのように使われたのか(how)』のうち①しか答えていない。吉本説の検証には②とりわけ土偶の多くが女性的特徴をもっている理由の解明が必要である。次作が待ち遠しい。」
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 齋藤君子
 ヤランガに雁のとまる時 北方民族の語り4~シベリア先住民族八百万の神
 はじめに
 「日本には自然界のありとあらゆる場所に神々が宿るとする信仰があり、人びとは自然と調和して生きてきた」とはよく耳にする言葉である。しかし、ヨーロッパでもキリスト教が普及する以前はさまざまな精霊たちが活躍していたし、キリスト教を受容して以降も森の奥や水辺には精霊たちがひっそりと生きている。ニ一世紀の現在も、精霊の存在を信じている人は珍しくない。ロシアでもそうである。
 ましてウラル山脈を越えたシベリアの地では、いたるところに八百万の神々の息づかいが感じられる。ツンドラやタイガはもちろんのこと、博物館や学校のような近代的建物にさえ、さまざまな精霊たちがいる。だから人びとは川を往来するとき、深い淵に差し掛かると、必ずボートを止めて川の主にささやかな捧げものをする。森に入れば、森の精霊たちを驚かせないように気を配り、大木の根元に刻みタバコや食べ物を置いて祈りを捧げる。こうしてシベリアの人たちは自然界の精霊たちと良い関係を保つよう努めてきた。
 ところが近年、シベリアの大地は機械文明によって容赦なく蹂躙され、深刻な状況に追い込まれている。石油、ガス、金属など天然資源の豊富なシベリアの大地はあちこち掘削され、動物たちの住処は敷設されたパイプラインによって寸断され、自由な行き来が妨げられている。森林の伐採が進んで川の水位が下がり、川を主要な交通手段として利用してきた猟師たちの往来を困難にしている。狩猟、漁摺、トナカイ飼育といった伝統的な生活スタイルを維持することは、もはやきわめて難しい。
 カズィム村の訪問
 2013年の夏、西シベリアのハンテ民族が住むカズィム村を訪ねたとき、出会った男性たちがみな、憂いに満ちた、寂し気な表情を漂わせているのを見てどきっとしたことがある。この村ではエネルギッシュな男たちはすでに伝統的な生活を捨て、都会へ出て石油関連の会社などで働いている。村に残ったのは猟師やトナカイ飼育者としての誇りを捨てきれず、ツンドラで生きていくことを選んだ男たちである。なかには一度村を出たものの、都会の生活に馴染めず村に舞い戻った人もいる。そんな彼らこそ、伝統文化の貴重な担い手であり、シベリアの口承文芸を訪ね歩く私たちのたいせつなインフォーマントなのだが、彼らの末来を考えると掛ける言葉が見つからない。だからなおのこと、彼らの口から森の中で体験した不思議な出来事がポロリと飛び出したときは感激する。
 アムール川流域の精霊
 だが、外からやって来た人間がこうした機会に恵まれることはそう多くない。なぜなら本来、この種の話は門外不出とされてきたからである。アムール川流域のナーナイ民族では、自然界の精霊と出会った不思議な体験は身内以外の人間にしゃべってはならないとされてきた。このタブーを破ると、さまざまな災厄が降りかかるからだ。だからこういう話をするのは、若い世代に霊と遭遇した時の対処方法を教えるときに限られる。よそ者には口外しないので、研究者が聞き取りをすることは難しい。そういう話が聞けるのは主に地元の子どもたちなのだ。聖なる物語とされてきた英雄叙事詩も本来はよそ者には語らなかった。
 ナーナイ民族の暮らすアムール川流域では、水中にはプイムールが住み、森にはカルガマが住んでいるとされてきた。プイムールは水の精で、巨大なナマズやワニの姿をしていて、口から火炎を吐き、草原を焼き払う。プイムールは乾いた場所に上がると力を失うとも言われ、日本の河童とつながるところがあり興味深い。カルガマは猟師の守り神的存在で、獣の毛や爪が入った袋を腰に下げているという。その袋を猟師が手に入れると、福が授かるそうだ。その一方、カルガマは人間の女や子供をさらっていくこともあり、善悪両面を併せ持つ存在である。カルガマにさらわれた女が水汲みに出たところを捜索隊のヘリコプターに発見され、救出されたという話が1996年に記録されている。地元の子どもたちがこうした貴重な話を聞き取り、記録に残す活動をしていることは、消滅の危機に瀕していると言われてきたシベリア少数民族の伝統文化にとって、一筋の光である。
 サハリンや沿海州ではかつてこの地に住んでいた日本人にまつわる怪異謬が実話として語られている。そこに登場するのはロシア革命後のシベリア出兵や第二次世界大戦時に当地へ渡った日本人たちであり、歴史の表舞台からはけっして知りえない、悲惨な出来事を我々に伝えてくれている。
 ソビエト時代には自然界の精霊や死者の霊にまつわる話は無知蒙昧な迷信であり、遅れた思想であるとされて排斥されてきたが、この種の話にこそ、シベリアの繊細な自然の中で生きてきた人びとの知恵が詰まっており、彼らの心が投影されていると私は考えている。日本では近代化の波の中で山の神や山姥、天狗や河童が姿を見せなくなり、それと時を同じくしてニホンオオカミニホンカワウソなどの貴重な動物が姿を消した。世界情勢はどこを見てもキナ臭い。この先、我々人間が過去の愚かしい過ちを繰り返さないために、豊かな語りの世界を復活させ、後世に手渡すことのたいせつさを痛感する。
 ※「ヤランガに雁のとまる時」は、北方民族の口承文芸とその背景にある自然・社会・文化について紹介するコーナーです。
 (初出:北海道立北方民族博物館友の会季刊誌 Arctic Circle 106/2018.3.15)
 北方民族の語り1 ~ シベリア先住民族口承文芸
 北方民族の語り2 ~ シベリアの「猿蟹合戦」
 北方民族の語り3 ~ シベリアの「かちかち山」
 北方民族の語り5 ~ 語りをするとき
 北方民族の語り6 ~ ふしぎの世界
 北方民族の語り7 ~ 食文化
 2020.4.24
 北海道立北方民族博物館 〒093-0042 北海道網走市字潮見309-1 電話0152-45-3888 FAX0152-45-3889
 Hokkaido Museum of Northern Peoples   309-1 Shiomi, Abashiri, Hokkaido 093-0042 JAPAN FAX+81-152-45-3889
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いのちの原点「ウマイ」 〔シベリア狩猟民文化の生命観〕
英雄叙事詩: アイヌ・日本からユーラシアへ (伝承文学比較双書)
シベリア神話の旅
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 モンゴル草原には、血を根拠(血筋)とする草原の民・遊牧民族が数多くの部族・氏族集団を形成して点在し、その中の1つであるモンゴル民族は独自の大陸系山岳信仰(聖なるの山・ブルカン岳、)・チベット系モンゴル仏教(シャーマニズム仏教)・蒼い狼神話を持っていた。
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 農耕民族である中国・朝鮮では、儒教価値観に拠る、皇帝・領主・地主への公・忠より血縁内だけの私・孝を優先する一族・家族中心の宗族主義が支配していた。
 さらに、朝鮮には排他的差別的純血主義が存在していた。
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 縄文人は、南方海洋民の子孫として漁労採集民であったが、西方(モンゴル)北方(シベリア)から渡って来た人々と乱婚して大陸式狩猟を教わり、大陸から逃げてきた・逃亡してきた弥生系渡来人と雑婚し混血化し雑種度を強め、彼らから稲・麦・雑穀栽培などの農耕技術を教わって農業を始めた。
 日本には、純血種は存在しないし、単一民族という純血主義や選民主義などもない。
 縄文人は、取り立てて賢くもなければ優秀でもなく、誇れるような特殊能力はなく、特別の技能や技術も持ってはいなかった。
 卑下する事もないが、ありきたりな平凡な人間であった。
 平和的で個性豊かな貧しい縄文人は、大陸から流れ込む人、物・技術、宗教、文化、言語、思想・哲学、習慣・風習を全て受け入れて富を築き豊かになり、傲慢と強欲さを膨らます個性が乏しい弥生人に変貌し、戦争の弥生社会(弥生の大乱時代)を造り上げていった。
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⛵5〕─2─沖縄・港川人のミトコンドリア情報は、縄文人にはあるが現代日本人からは見つかっていない。〜No.14No.15No.16  

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 2021年7月23日 朝日新聞「教育 科学
 ご先祖は 2万年前の港川人?」
 DNA解析 日本人につながる可能性
 沖縄県で約2万年前の全身骨格が見つかった港川人は、現代の日本人につながる祖先だったかも知れない。そんな可能性がDNA解析からわかった。日本人のルーツは、土着の縄文人と大陸からの渡来人による『混血説』が定説だが、さらに古くまでさかんぼる可能性が出てきた。
 日本人の起源は、約1万5000年前から3000年前にかけて北海道から沖縄まで広く分布していた縄文人と、その後に大陸からやってきた渡来人が混血した弥生人にさかのぼることが、DNA解析などから裏打けられた。
 一方、縄文人より古くからいた港川人との関係ははっきりしていなかった。というよりも、出土した人骨や遺跡だけでは、港川人が別の土地へ移ったり、途絶えたりした可能性もあり、直接の祖先とは限らないからだ。港川人の顔の骨格が縄文人とあまりにも似ていないこともあり、論争になってきた。
 総合研究大学院や東邦大などの研究チームは、解析が比較的やりやすい細胞の小器官ミトコンドリアのDNAを用いる手法を採用。保存状態がよく全身骨格が残る港川人1号の右大腿骨からDNAを抽出し、初めて分析に成功した。
 ミトコンドリアDNAは母から子に受け継がれる特徴があり、その際に起きる突然変異によって親子でもわずかな違いがまれに生じる。DNAに残るこの痕跡を比較すれば、その固体や集団の系統をさかのぼれる。
 分析の結果、港川人1号は、現代の日本人や縄文人弥生人に共通して多く見られるタイプの遺伝子の祖先型の特徴がわかった。港川人の子孫の系統が途切れることなく、現代に続いている可能性を示唆するものだ。
 一方、分析した現代の日本人約2,000人の中に、港川人と同じ遺伝子の特徴を受け継ぐ直系の子孫はいなかった。
 チームの五條堀淳・総研大講師(自然人類学)は『日本列島のヒトの集団は、石器時代から現代に至るまで、遺伝的につながっていそうだ』と話す。研究が進めば、現代日本人の中から港川人の直系の子孫が見つかる可能性もあるという。
 港川人1号は身長153センチで、成人男性として小柄だった。頭骨の分析から、こめかみの筋肉が発達し、下あご の骨も頑丈だったことがわかっている。歯も丈夫で、特に奥歯を支える歯根が太くて長かった近くの別の洞窟からは、2万3000年前の巻き貝で作った世界最古の釣り針や、カニの爪、ウサギの骨などが見つかっている。
 国立科学博物館の馬場悠男・名誉研究員(人類形態学)は『ネズミや魚は骨がついたまま、木の根などの硬いものもバリバリとそのまま食べた。料理は火であぶる程度だっただろう』
 頭骨からわかるのは、ごつい頭の形やみけんの出っ張りなど深い彫りを持つ特徴が、約20万年前にアフリカで生まれたホモ・サピエンス(新人)の古い姿を残している点だ。豪州の先住民や、インドネシアで発見され、頭骨に原始的な特徴を持つワジャク人とよく似ているという。
 馬場さんは『約4万年前にアフリカから東アジアに来た新人が沖縄に渡って孤立し、古い特徴を残しながら環境に適応して港川人になったのでは』と推測する。
 五條堀さんの研究チームは、ミトコンドリアより情報量が多い細胞の核DNAの解析を港川人1号で始める計画だ。うまくいけば、日本人のルーツと港川人の関係をより明確に知ることができるという。(石倉徹也)」
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 人種・民族を証明するのは、遺伝子である。
 部族を証明するのは、遺伝子ではなく地域の絆・隣近所とのつながりである。
 つまり、人種・民族は血であり、部族は水である。
 日本民族における団結の力は、人としての血と日本列島における自然の水である。
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☵34〕─8・D─韓国の東京五輪・パラリンピック開催反対、86%。韓国は福島県民の心を踏みにじる。~No.287  

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 古代から、朝鮮半島韓半島の土壌は反日嫌日・侮日であった。
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 2021年7月21日 05:00 産経新聞「文氏の訪日断念 首脳会談のときではない
 韓国の文在寅大統領が東京五輪開会式に合わせた訪日を断念した。大統領府によると、韓国が訪日の条件としていた菅義偉首相との首脳会談について、「成果を出すまでには至らず、その他の諸般の状況を総合的に考慮した」ためである。
 首脳会談の成果が見込めないというのは、すなわち、悪化した日韓関係を打開する具体策を韓国側が示さなかったことを意味しよう。これで関係改善を図ろうとしても、どだい無理な話である。韓国側の具体策なき会談など何の意味も持たない。
 関係が悪化したのは、ひとえに文政権が慰安婦問題や「徴用工」訴訟などで国家間の約束を踏みにじる反日を続けてきたからだ。菅首相が「今後もわが国の一貫した立場に基づき韓国側としっかり意思疎通を行っていきたい」と述べたのは当然だ。日本は揺らがず韓国の不当な振る舞いをただせばよい。会談は行動を伴う形で韓国が反日を改めた後である。
 韓国メディアによると、会談を「成果」としたい文政権は日本政府に対韓輸出管理の厳格化を撤回することなどを求めていた。日本は徴用工訴訟で受け入れ可能な解決策などを韓国が提示するのが先決という立場であり、双方の認識には埋めがたい差異がある。
 五輪前に日韓関係を損ねる出来事も相次いだ。韓国オリンピック委員会を兼ねる大韓体育会は、五輪選手村の食事に福島県産食材が使われることを懸念し、自国から食材を持ち込むなどして給食センターを近くのホテルに設けた。科学的根拠もなく福島を不当に貶(おとし)める悪意に満ちた行為である。
 大韓体育会が選手村宿泊棟に掲げた横断幕で、豊臣秀吉による朝鮮出兵時の李舜臣将軍の言葉にちなんだ文言を記したことも、政治的宣伝を禁じた五輪憲章50条に反し、国際オリンピック委員会(IOC)の勧告で撤去された。
 一方、在韓国日本大使館の相馬弘尚総括公使が文政権の独善的な外交を性的な言葉で表したことも発覚した。外交官にあるまじき不適切かつ品位に欠ける発言で、到底許されるものではない。
 一連の騒動をみても、首脳が実のある会談をする環境にないことは明白だ。残りの任期がわずかな文政権下で関係改善が難しいとしてもやむを得ない。大切なのは長期的視点で韓国に対日外交の改善を促し続けることである。」
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 親日派知日派は、古朝鮮百済高句麗、古新羅渤海などの諸王国。
 反日派・嫌日派・侮日派は、統一新羅、高麗、李氏朝鮮大韓帝国などの諸王国と韓国、北朝鮮
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 韓国は、日本との友好・親善を軽々と口にするがそれはウソで、本心は友好・親善などは求めてはいない。
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 日本にとって、古代から隣国の中国や朝鮮はいつ何時日本を侵略してくるかわからない、油断も隙もない怖ろしい「敵」であった。
 つまり歴史の事実として、日本は被害者であり、中国・朝鮮は加害者であった。
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 7月21日06:00 MicrosoftNews ダイヤモンド・オンライン「韓国が「オリンピック精神より反日活動」を重んじる理由、元駐韓大使が解説
 © ダイヤモンド・オンライン 提供 Photo:EPA=JIJI
 韓国選手団の住居棟に
 反日の英雄を連想させる横断幕
 東京オリンピックを巡って日韓間で対立が鮮明化している。
 7月14日、オリンピック選手村の韓国選手団住居棟に、「反日の英雄」とされる李舜臣将軍の対日戦勝利を連想させる横断幕が貼り出された。これは日本を打ち負かそうという、スポーツの国際大会にふさわしくない反日文句である。
 韓国による東京オリンピックを否定し攻撃する姿勢が続いている。「共に民主党」の議員がオリンピックの競技場が放射能影響圏にあるという地図を公開し、「東京オリンピックをボイコットする」と言ったことが始まりである。
 福島原発処理水の放出に対しては、IAEAや米国に韓国側の懸念を伝え、放出を止めるよう協力を要請した。直近では大韓体育会が選手団に「福島産の食材は口にするな」と指導した。
 東京オリンピックのホームページに掲載された聖火リレー地図に、竹島が日本領土と表記されていることの是正を求めた。次期大統領選の候補や与党議員が是正されない場合には東京オリンピックをボイコットするよう主張した。
 文化体育観光部が「衰退する日本」というニュース形式の宣伝物を制作した。
 日韓対立の原因の多くは、韓国側がオリンピック精神を理解しているのか、国際的儀礼をわきまえているのか、疑わせる内容のように思われる。日韓間が国民感情に左右されず普通の隣国であれば起きない問題であろう。日韓関係の未来を見据えた場合、こうした問題の起きない関係を築いていくことが課題であろう。
 韓国側で問題をこじらせているのは一般国民より政府・与党あるいはそれに近い人々である。こうした指導的立場にある人々がもっと冷静になることを促したい。
 オリンピックで勝つのではなく
 日本に勝つのが目的なのか
 冒頭で触れた横断幕には、「臣にはまだ5000万国民の応援と支持が残っております」という文言が書かれていた。
 この言葉は日本の朝鮮出兵に勝利した李舜臣将軍が朝鮮第14代国王宣祖への報告書に「今臣戦船尚有十二(臣にはまだ船が12隻あります)」と書いた文面から取ったものである。
 当時朝鮮軍豊臣秀吉の軍に劣勢であったが、李将軍は12隻の戦船で日本に連勝して韓国を敗戦の危機から救った。これにあやかった言葉である。
 李将軍は、秀吉の朝鮮出兵を打ち破った「反日の英雄」として韓国では神格化されている。
 韓国は、今でも日本国内の聖火リレー地図から竹島が除去されないことに反発しており、こうした心情があえて李舜臣を選手村に掲げさせた理由であろう。
 さらに、韓国はこれまでの国際大会で、日本より上位にいることにこだわり、対抗意識を燃やしてきた。今回の東京オリンピックのメダル獲得数で日本より下位に甘んじる場合には大韓体育会は国民の批判の矢面に立たされる危険性があった。そうしたことから李舜臣将軍を持ち出して韓国選手の尻をたたこうとしたのだろう。
 横断幕は不適切として
 大韓体育会が撤去
 この横断幕に対して15日の東京スポーツは「韓国選手団が選手村に『反日横断幕』不穏な“戦時メッセージ”掲げる」と題した記事を掲載した。
 それを受け大韓体育会は「今回の大会は日本で開催されるだけに特別なメッセージを準備した」「国家の代表選手たちを盛り上げる応援フレーズを考えていたが、ある職員の提案であの横断幕を準備した」「韓国代表団を応援しようという純粋な意図を歪曲(わいきょく)するもので残念だ」とコメントした。
 大韓体育会はこの横断幕を撤去した。IOC関係者が韓国選手団の事務室を訪問し、「横断幕の撤去を要請した」という。さらに文書を通じても「横断幕のフレーズは戦闘に参加する将軍を連想させるもので、オリンピック憲章第50条に違反する」と指摘したようである。
 韓国側は横断幕の撤去に当たり、競技場内の旭日旗応援に対して強く異義を提示し、IOCは「旭日旗に対しても同じ条項を適用して判断することを約束した」という。
 韓国側はそれでもIOCが日本に寄り添っているとの不満を抱いており、横断幕の代わりに「虎の形をした朝鮮半島」の絵が描かれた垂れ幕を出した。これは朝鮮半島出兵時に秀吉が加藤清正に命じた「虎狩り」に関連するものだとの指摘も出ている。これも「克日(日本に勝つの意味)」を連想させる。
 韓国メディアは、日本の極右が激怒し、選手村に集まり旭日旗デモをしたと報じた。しかし、これは日本の極右だけが問題としているものでなく、多くの日本人が韓国の行動にあきれ返っているということである。この横断幕は日本人に大韓体育会による「反日行動」と映るだろう。そういうことも理解できない大韓体育会はオリンピック精神を正しく理解しているとは言い難い。
 ゴルフ日本代表チームのユニフォームが
 旭日旗を連想させると問題提起
 中央日報は、日本のゴルフ代表チームのユニフォームが「日の昇る国を表す斜めのラインが入っている」「日の丸の赤や白、それに海や桜といった日本の自然をイメージした青や白が採用された」と紹介している。それが旭日旗を連想させるという。
 だが、筆者がユニフォームの写真を見る限り、何をもってそういう連想になるのか理解できない。「日本の軍国主義を象徴する旗の旭日旗は広がる太陽を形骸化したもの」だからというが、この韓国側の主張はあまりにも旭日旗のデザインを拡大解釈したものと言わざるを得ない。
 そもそも、競技場は無観客であり、旭日旗で応援することは想定し難い。大韓体育会の面子を保つためとはいえ、意味のない問題提起をするものである。
 福島産食材を問題視し
 自国食材の弁当を支給
 大韓体育会は、オリンピック選手村の食事に使われる福島県産などの食品を食べないよう、自国選手団を指導していることが判明した。放射性物質による汚染の危険があるという。自民党内からは「そこまでいちゃもんをつけるとは本当に不愉快だ」との声が出ている。
 韓国は一昨年、「共に民主党」の議員らがオリンピックの競技会場を地図で示し、放射能の影響圏にあるとして放射能オリンピックであると非難して以来、東京オリンピックに対しさまざまな言いがかりをつけてきている。
 また、福島原発処理水の問題では「周辺国の安全と海洋環境の危険を招くだけでなく、日本に最も近い隣国である韓国との十分な協議も了解もなく行われた一方的な措置」だと非難し、IAEAや米国に懸念を伝えた。
 しかし、IAEA、米国共に処理水の放出に理解を示し、また、韓国政府内の検討でも「処理水の影響はない」との結論が出ていたにもかかわらず、韓国政府がこれをあえて取り上げず、むしろその見解を否定したことも判明した。こうした韓国政府の対応は行き場がなくなり、むしろ感情的な対応になってきたようである。
 今回大韓体育会はあらためて福島県産などの農水物を問題にした。しかし、それら農産物は放射性検査を経て、安全なものだけが出荷されており、大会組織委員会は、検査の数値を示して安全性を説明している。韓国側が求める韓国食材の選手村持ち込みを許可しなかったのは当然である。
 ちなみに東日本大震災の直後、日中韓首脳会談出席のため訪日した李明博大統領は菅直人首相、温家宝首相(いずれも当時)と共に福島県を訪問、菅首相に続いて福島県産の農産物を試食した(筆者もこれに立ち会った)。大統領が事実を客観的に評価すれば問題はこじれないものである。今の韓国を見て大変残念な思いである。
 大韓体育会は韓国産食材を持ち込めなかったことから、選手村の近くのホテルを借りて給食センターを設置し、韓国からキムチなど一部食材を持ち込んで弁当を用意し、選手村や選手らが調整を行う競技場や練習場に運ぶという。
 韓国は過去のオリンピックでも栄養管理のためのセンターを設置していたが、今回は「放射性物質対策」も理由に掲げ、韓国から送った食材を使うという。農水省によると、韓国は福島を含む8県の水産物の禁輸を続けている。
 今回のオリンピックは、日本にとっては「復興五輪」である。日本はコロナ下にもかかわらず、オリンピック関係者に精いっぱいのおもてなしをしようと最善を尽くす中、こうした行動は日本人の善意を傷つけるものであり、ますます韓国人嫌いを増やすことになりそうである。
 韓国側は聖火リレー地図に
 表記された竹島の削除を要求
 文化体育観光部と大韓体育会は東京オリンピックホームページ上の聖火リレー地図に竹島が表記されたのを削除するようにIOCに仲介を要請した。聖火リレーコースを紹介する地図には、島根県の上の方に虫眼鏡で探さなければわからないほど小さな点で竹島が表記されているが、これは日本の竹島領有権主張であり、是正を要求するというのである。
 2018年の平昌オリンピックの時に韓国名独島(竹島)が表記された韓半島朝鮮半島)旗の使用に対し日本政府が抗議し、IOCは「政治的事案をスポーツにつなげるのは不適切」だとして朝鮮半島旗に竹島を表記することを削除するよう勧告し、韓国側は「外交的紛争防止と五輪精神順守など」のために勧告を受け入れたことがある。
 今回韓国側は「平昌での措置を今回も同一に適用すべき」で「大会組織委員会竹島を削除すべきと勧告する」ように求めた。
 しかし、今回の状況は平昌オリンピックの時とは明らかに異なる。
 平昌オリンピックで使用した統一旗は開会式の入場行進に使うものであり、これを見るのは世界の人々だ。しかも、竹島が実体よりもはるかに拡大して表示されている。これでは竹島が韓国の領土だと世界の人々に宣伝する目的と受け止められても仕方がない。
 一方、今回の地図は聖火リレーのコースを紹介するものであり、これを見る人の多くは日本人だろう。しかも竹島の大きさについても実体に即している。
 こうした違いを踏まえてIOCは「どのような政治的意図もない」と韓国側に回答し、仲介の要求を拒否している。しかし、韓国側はいまだに地図からの竹島の削除を求めている。
 ただ、この問題を巡っては韓国の一部政治家が大騒ぎしているものの、オリンピックボイコットを求める青瓦台への国民請願の反響は大きくない。
 韓国では竹島の問題は国民感情をたきつけるものであるが、地図上の竹島が虫眼鏡でなければわからないことから、あまり関心が高まらないのかもしれない。
 文化体育観光部はホームページに
 「衰退する日本、先進国に格上げされた大韓民国」と掲載
 文化体育観光部の国民疎通室は8日、「衰退する日本、先進国に格上げされた大韓民国」というタイトルの宣伝物をホームページに掲載した。これは培材大学日本学科のカン・チョルグ教授の寄稿文を要約したものである。
 カン教授は「韓国はコロナの状況下でも飛躍的な経済成長を成し遂げたのに対し、日本はコロナ防疫失敗や景気低迷など国力低下状態が続き、韓日間貿易の相互重要性が次第に衰退していくことがうかがわれる」と主張した。
 これに対し、韓国の一部ネットユーザーから「大韓民国の顔ともいえる国民疎通室で特定国家を蔑視し、嘲弄(ちょうろう)する表現が使われたニュースを制作して配布した行為は外交的欠礼に該当し、決して望ましくない」「むしろ大韓民国の品格が毀損(きそん)され、威信が地に落ちる恐れがある」と批判した。これを受け、同部では内容を修正したようである。
 今回のオリンピックを巡る騒動は大韓体育会の監督官庁である文化体育観光部の姿勢と共通するものがあろう。日本を批判し、韓国よりも下位に置きたい一部指導者の心情が出ているのではないか。韓国の一般市民の、日本を見る目の方がはるかに健全である。
(元駐韓国特命全権大使 武藤正敏)」
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 7月21日10:44 MicrosoftNews 聯合ニュース「五輪選手村垂れ幕 日本側反発は「戦犯国イメージ恐れた」=韓国人教授
 © 聯合ニュース 提供 李舜臣将軍の肖像画の前に立つ徐教授(同氏提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
 © 聯合ニュース 提供 韓国選手団の滞在先に掲げられた垂れ幕(資料写真)=(聯合ニュース
 【ソウル聯合ニュース】韓国の広報活動などに取り組む誠信女子大の徐ギョン徳(ソ・ギョンドク)教授は21日、東京五輪に出場する韓国選手団が五輪選手村に新たに掲げた垂れ幕に日本の右翼とメディアが反発していることについて、「世界の人々に戦犯国のイメージが刻み込まれるのを恐れたためだ」との見解を示した。
 徐氏はSNS(交流サイト)上で、「日本は五輪を控え、横断幕の李舜臣(イ・スンシン)将軍の言葉とともに『壬辰倭乱』(文禄慶長の役)という侵略の歴史が世界に広く知れ渡ることが怖かった」と指摘し、李舜臣肖像画の前で撮影した写真をアップした。李舜臣壬辰倭乱の際に朝鮮水軍を率いて活躍した将軍。
 韓国選手団は先ごろ、李舜臣の言葉をまねた横断幕を掲げたが、政治的メッセージと受け取られ、撤去させられた。その後、「虎が下りてくる」と書いた垂れ幕を新たに掲げた。これは伝統芸能パンソリの演目「水宮歌」の一節で、国楽(韓国伝統音楽)フュージョンバンドのイナルチが再解釈して昨年発表のアルバムに収録したところ、韓国内外で大きな話題を集めた。
 この垂れ幕に関し東京スポーツ新聞は前日、「垂れ幕にも『反日論争』が勃発し、大きな波紋を呼んでいる」と報じた。日本では「豊臣秀吉加藤清正に命じた『虎狩り』を暗示している」という指摘や、朝鮮半島の形をした虎の絵の東側に独島らしきものが描かれているのを「領土アピール」と批判する声があると伝えた。
 mgk1202@yna.co.kr」
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 7月21日17:10 MicrosoftNews 文春オンライン「オリンピックへの反対、韓国は「86%」で日本以上…文在寅ドタバタ“訪日キャンセル”の真相
  ©getty© 文春オンライン ワクチン接種を受ける文在寅大統領
 「今回のオリンピックでは実力と同じくらい“免疫力”が大事になる、ということですね」
 韓国の朝の時事情報番組。司会者が神妙な顔をしながらこんなコメントをしている。
 東京夏季オリンピックの開幕の1週間前には、「こんなオリンピックは初めて」(毎日経済新聞、7月16日)という記事が掲載された。
 表彰台ではメダルは自分でかけ、得点を決めたり勝利した瞬間にコーチやメンバーらと抱き合ったりする“セレモニー”はNG、毎日受けるPCR検査でもし陽性となれば棄権扱いとなり、成績はその直前の試合でストップ……。だから、新型コロナウイルスに感染しないよう、免疫力をアップさせなければならないという話だ。
「オリンピックどころではない」ほとんどの韓国国民は無関心
 コロナ禍での開催となり異例づくしの今回のオリンピック。世論調査会社「イプソス」が世界28カ国を対象に行った世論調査では、世界の57%が東京五輪開催に反対した。なかでも韓国は86%と日本(78%)よりも反対する声が多かった。
 背景にあるのは、新型コロナウイルスの蔓延という安全ではない環境に選手を送り出すことでパンデミックが拡大するという憂慮からだが、当初から開催自体に反対する声は出ていた。旧日本軍を美化するとして「旭日旗」のオリンピックでの使用に抗議する声は数年前から出ており、最近では、オリンピックの公式HPに掲載された地図に竹島(韓国では独島)が記載されたことでにわかに「領土問題」が浮上した。
 韓国では来年の大統領選挙を見据えた次期大統領選挙候補者らが「福島汚染水放出問題」を俎上にあげ、「領土問題」と合わせて五輪参加ボイコットを声高に叫ぶなどスポーツの祭典という雰囲気はどこへやら、政治・外交絡みでもみくちゃに。
 なによりも、韓国では7月の第2週からデルタ株による新型コロナウイルス感染者が急増し、ワクチン確保の遅れから接種遅れが生じていることへ苛立ちが生じている。さらに19日には、アフリカのソマリア沖に派遣中の韓国軍の駆逐艦に乗艦している隊員全体の82%が感染していることが発覚。
 乗組員全体の30~40%ほどが徴兵制による従事者で、その後検査体制の不備やワクチンが送られていなかったことも分かり、世論の怒りが爆発しており、「オリンピックどころではない」雰囲気も漂う。
 一方、オリンピック関係者は着々と準備を進めてきていた。
 「金メダルは7個以上、総合成績は10位以内」
 6月28日、「2020東京オリンピック大会メディアデー」と題して代表団(といっても壇上に並んだのは大韓体育会長、東京オリンピック選手団長など数人だったが)がこう東京オリンピックでの目標を語り、黙々と練習を重ねている代表選手の様子なども伝えられた。代表選手は3月にはワクチンの優先接種が決まり、4月頃からワクチン接種が進められていた。全国紙の運動部記者は言う。
 「本来ならば大がかりなイベントを開いて盛大に行うはずが、残念でした。しかも、韓国では新型コロナウイルスの防疫ばかりに気を取られて、東京オリンピックにはほとんどの(韓国)国民が無関心。選手にはこれが一番つらいのではないでしょうか。
 しかも、独島(日本名・竹島)を巡る領土問題や福島の汚染水放出への抗議などの政治・外交的問題が、来年の大統領選挙の影響もあって必要以上に大きく取り上げられた。せっかく開催することになったのですから、無事に競技を進めてもらって、韓国選手がメダルを獲得していけば無関心な雰囲気も少しはかわるのではないかと期待しているのですが」
 目玉はサッカー、野球、バレーの日韓ライバル対決
 韓国代表の選手団は232名。関係者やメディアも含めると総勢500名ほど。7月13日に第一陣のヨット代表チームが日本に入国し、その後五月雨式に日本入りしており、19日には韓国でもっともメダルが期待されるアーチェリーの代表チームが日本に入国した。アーチェリーは2016年のリオ夏季オリンピックでは全種目で金メダルを獲得している。日本での競技会場が「夢の島公園」なことから、海岸が近い釜山で訓練を行ったと伝えられた。
 他にメダルに期待がかかっているのは、十八番のテコンドー、射撃、フェンシング、2016年リオで金メダルを逸し「雪辱戦」といわれる柔道、世界ランキング1位、2位、4位の選手が出場することになった女子ゴルフだ。
 そして、オリンピックの目玉として日韓のライバル対決がメディアで取り上げられている。
 サッカーでは、2001年生まれの共に20歳、幼い頃「サッカーの神童」と呼ばれ、欧州で活躍する日本の久保建英選手と韓国のイ・ガンイン選手。野球では、プロ入りした時期も同じで強打者として知られる日本の村上宗隆選手(21歳)とカン・べクホ選手(21歳)。バレーボールでは、韓国のスーパースター、キム・ヨンギョン選手(33歳)と日本の石川真佑選手(21歳)がライバル対決とされている。石川選手は韓国では「バレーの天才」と呼ばれている。
 オリンピック関連マネーも動いている。韓国大手のIT企業で、日本ではLINEでお馴染みの「NAVER」がオリンピック中継権契約を持つ地上波3波(KBS、SBS、MBC)とオンライン中継権を結んだ。韓国初のオンライン中継となる。
 もともとは流通大手の「Coupang」が自社のOTT(AmazonプライムNetflixなどインターネットを介して行われる動画やSNSなどのストリーミングサービス)での独占契約を結んでいたが、「視聴者の普遍的な視聴権を侵害する」と問題視され、契約を撤回した。ちなみに中継権料は「Coupang」は400億~500億ウォン(約38億~47億円)規模を支払ったとされ、NAVERの中継権料はこの価格よりは低いだろうと囁かれている。
 福島産の食材を使わない弁当も話題に
 そして、日本でも報じられた通り、韓国代表選手に福島産の食材を使わない弁当が供給されるというニュースも静かな話題になった。
 大韓体育会は、選手村から車で20分ほどのところにある千葉県・舞浜の「変なホテル」を大会期間中まるごと借り切ったそうで、ここに持ち込める限りの韓国の食材と福島産ではない日本の他地方から食材を調達し、毎日弁当を量産して選手村に届ける計画だという。韓国から調理士や栄養士などのスタッフも派遣された。
 韓国国民が東京オリンピックに反対していた理由のひとつが、福島で競技を行うことと、福島産の食材を使った料理を選手へ供給するということだった。韓国では2011年の東日本大震災により起きた福島第一原発事故に関連して、当時、その放射能の脅威がことさらフォーカスされた。当時、人気のあった日本製の赤ちゃん用オムツや化粧品までも放射能の被害があるとされて、忌避されたほどだ。
 食材に関しては根強い忌避感が残っていて、韓国では福島県産食品の輸入を今も一部停止している。
 オリンピック直前に実感する最悪の日韓関係 
 さて、オリンピックとは別の話だが、最後まで燻った文在寅大統領の訪日騒ぎ。「首脳会談開催」から「会談での成果」にこだわった韓国と、そもそも会談に消極的で徴用工問題などでの解決策など “手土産”がなしでは15分程度の会談としていた日本との間では報道合戦が繰り広げられた。
 さらに、この渦中、駐韓日本大使館の外交官が韓国メディアとのオフレコを前提とした席で文大統領の訪日騒ぎは「マスターベーション(自慰行為)」と発言したことが報じられた。外交官は謝罪し、駐韓日本大使も遺憾を表明した。この発言の意図は、文政権が独り相撲を取っているというもので表現は不適切だったが、実は、韓国の記者からも同じような声は上がっていた。中道系紙記者の話。
 「韓国政府は韓日の3大懸案事項(元徴用工・元慰安婦問題、日本による輸出規制問題、福島原発汚染水放出問題)を今回の首脳会談で話し合うとして、まず韓国への輸出規制を規制前に戻すことを要求していました。
 GSOMIA(軍事情報包括保護協定)運用の安定を交換条件としたという話もありましたが、日本の輸出規制は元徴用工問題などの歴史問題と連動しているため簡単には解決できないことはわかりきっている。成果が見込めないのになぜ訪日するのかという批判が国内でも高まると今度は成果を求めるとした。
 文大統領が今回訪日するにあたっては2018年の平昌冬季オリンピックに当時の安倍首相が訪韓した返礼という大義名分だけで十分でした。それをあえて会談にこだわったのは、韓国側が日本との関係改善の努力をしていることを印象づけるためでアピールの相手は米国であり、韓国世論。日本側が受け入れなくとも重要なのは努力している姿をみせること。来年の大統領選挙でもポイントになる。
 指摘されたとおり、文政権の独り芝居でした」
 結局、「成果が十分に見込めない」として文大統領の訪日は見送られた。韓国では、先の日本人外交官の発言が訪日取りやめの大きな原因となったとするメディアや高官もいた。しかし、文政権が世論にもメディアにも追い詰められていた状況を考えれば原因をそこに求めるのは都合がよすぎるだろう。
 オリンピック前の韓国の雰囲気をこうしてざっと見てみると、最悪だといわれる日韓関係をしみじみと実感させられる。世界の目がコロナ禍でのオリンピック開催に注がれ、その防疫体制や大会運営の手腕にも注がれる中で、日韓だけが別のものを見ている。
(菅野 朋子)」
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 7月21日18:38 MicrosoftNews FNNプライムオンライン「韓国代表が独自給食センター 福島県食材を敬遠で物議
 © FNNプライムオンライン
 オリンピックの韓国代表が千葉・浦安市に作ったのは「給食支援センター」。
 韓国オリンピック委員会が、選手村での食事以外に食事を選手たちに提供するための施設です。
 希望する選手に弁当を提供するとしていますが、福島県産の野菜や海産物が使われているとして、“気を付けて”と注意を呼びかけ、物議を呼んでいます。」
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🏹16〕─1─アジア諸国は「元寇」にどう立ち向かったのか?~No.47No.48No.49 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・     
 2021年7月16日 MicrosoftNews JBpress「日本は撃退成功、アジア諸国は「元寇」にどう立ち向かったのか?
 (川島 博之:ベトナム・ビングループ、Martial Research & Management 主席経済顧問)
 © JBpress 提供 モンゴルの高原(Pixabay)
 © JBpress 提供 『中国、朝鮮、ベトナム極東アジア地政学』(川島博之著、育鵬社
 モンゴルは13世紀から14世紀にかけてユーラシア大陸を席巻した。それから800年ほどの年月が流れたが、その驚異的な軍事力とその後の支配は、今でも恐怖の感情とともにユーラシア大陸に住む人々の心の奥底に残っている。それは知ることは現代社会を理解する上で役に立つ。
 日本はユーラシア大陸の周辺に位置する島国だが、モンゴルの襲来は「元寇」と呼ばれて「神風」という言葉を生んだ。「元寇」と「神風」にまつわる記憶は、危機に見舞われた時に、神が日本を助けてくれるという思考につながっている。
 あの戦争の末期に海軍は自爆攻撃隊を組織したが、その名称を「神風特別攻撃隊」とした。それは極めてインパクトのあるネーミングであった。もし「神風」という名称がなかったら、あれほどまでに特攻の悲劇が繰り返されることはなかったのではないだろうか。20世紀になっても日本人の心の中には元寇の記憶が残っていた。
 中国全土を初めて征服した異民族
 モンゴルの侵攻は中国にも大きな影響を与えた。中国はそれまでにも何度も北方に住む遊牧民に国土を荒らされてきた。女真族満州族)が中国の北半分を占領したこともあったが、中国全土を征服したのはモンゴルが初めてだった。
 南宋は首都である臨安が陥落しても、幼帝と一部の臣下が現在の深セン市まで逃げて徹底抗戦した。最後は「崖山の戦い」(1279年)に敗れて滅亡したが、異民族の支配に対して徹底抗戦したという記憶は中国人に残ることになった。
 中国人は約100年間にわたってモンゴル人の支配下で暮らしたが、その支配を「紅巾(こうきん)の乱」という農民反乱によって覆している。農民反乱による王朝の崩壊は中国史の定番であるが、異民族支配に対しても農民反乱は有効であった。この反乱の中で力をつけた朱元璋洪武帝)が明を建国した。
 モンゴルへの降伏で決まった朝鮮半島の「国の形」
 モンゴルは朝鮮半島にも攻め込んだ。朝鮮半島に住む人々は、それまでも唐など中国王朝の脅威にさらされてきたが、なんとかその侵攻を防いでいた。付け根が山岳地帯である朝鮮半島は攻めにくい。モンゴルはそんな朝鮮半島に深く攻め込んできた。
 モンゴルの侵攻に対して高麗王室は「江華島(カンファド)」(ソウルの北西約50キロ、漢江の河口にある島)に逃げ込んで抵抗した。江華島朝鮮半島との距離は1.2kmほどでしかないが、この水道をモンゴル軍は渡ることができなかった。モンゴル軍は海の戦いが苦手だった。
 そのために江華島に逃げ込んだ王室は無事だったが、数度にわたる侵攻によって朝鮮半島に住む人々は甚大な被害を受けた。その結果、王室は江華島に逃げ込んでも食料を確保することが難しくなった。このような状況の中で文官グループは、徹底抗戦を叫ぶ武官グループから政権を簒奪(さんだつ)して、モンゴルに降伏することを選んだ。その時に文官グループが作り上げた降伏文書が朝鮮半島の「国の形」を決めたと言ってもよい。
 文官グループは「文官は事大主義(強いものに従うこと)を実行しようと思ったが、武官がそれを邪魔したために降伏できなかった」と仲間を裏切るような卑怯な降伏文書を作成してモンゴルに降伏した。そのあり方は、徹底抗戦を叫んで滅んだ南宋とも、元寇を撃退した日本とも異なっていた。
 高麗が滅びた後、朝鮮半島李氏朝鮮の時代になるが、李氏朝鮮では文官が武官の上に立って統治する体制が確立された。そんな李氏朝鮮は明や清に徹底的に臣従する政策を採用した。
 李承朝鮮の支配層は明や清に卑屈な態度で接する一方、国内に対しては徹底的に権威主義的な態度で振る舞った。文官は儒教朱子学)を振りかざし、屁理屈をコネ回して民衆を支配した。
 安全保障を隣国に丸投げして、文官が民衆に対して威張り散らす体制を構築した国は李氏朝鮮ぐらいだろう。1897年に大韓帝国と名前を変えたが、李氏朝鮮は実質的には日本に併合される1910年まで500年以上も存続した。そのために、今でも朝鮮半島に住む人々の心の中には李氏朝鮮時代の記憶が鮮明に残っている。現代の韓国の政治や外交政策を理解するには、李氏朝鮮を理解する必要がある。時にヒステリックに相手を攻撃し、前言を翻しても平気でいられる体質は李氏朝鮮時代に培われたと考えられるからだ。
 「米国に勝利」につながるベトナムの戦い方
 ベトナムもモンゴルの侵攻を受けた。ベトナムは中国と陸続きであり元は3度にわたってベトナムに侵攻している。元はハノイを占領した。
 モンゴルが侵攻した時、ベトナムは陳朝であったが、モンゴル軍があまりにも強いので、皇族の中にも元軍に降るものが出た。そのような状況の中で、時の皇帝・仁宗は降伏したいと言い出した。その時、将軍の陳興道は廟議において「降伏するのならこの首を切ってからにしてほしい」と皇帝に強く戦いを迫った。このシーンはベトナム史の名場面として、今もベトナムの人々の間で熱く語り継がれている。
 仁宗は戦いを決意した。陳興道は弱気になりがちな仁宗を励ましながら、森に隠れてゲリラ戦を陣頭指揮した。
 元軍は圧倒的な戦力を誇りながらも、亜熱帯でのゲリラ戦に勝つことができなかった。熱暑に疲弊した元軍は一度撤退して陣営を立て直そうと考えた。その際に、紅河デルタ白藤江(はくとうこう)を下って撤退しようする元軍に対して、陳興道下流域の河床に何本もの杭を打って待ち伏せすることにした。杭は満潮時には見えないが潮が引くと現れる。元軍の船が杭に挟まれて動けなくなったところを小舟に乗ったベトナム兵が襲いかかった。白藤江の戦いで元軍は全滅に近い損害を受けた。
 この民族の物語は、小国であるベトナムがなぜ強大な米国に勝利することができたかを考える上で重要である。
 800年も前の出来事であるが、モンゴルの侵攻は現代になってもユーラシア大陸に住む人々の心の中に生き続けている。それを知ることは、現代社会を理解する上で役に立つ。
 (筆者からのお知らせ)筆者の新刊『中国、朝鮮、ベトナム極東アジア地政学』(育鵬社)にこの辺りの事情を詳しく書いたので、お読みいただければ幸いである。米中対立が激化しているが、極東アジアに住む人々の「心の中の戦争」を知れば、より的確な判断が可能になることだろう。」
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中国、朝鮮、ベトナム、日本――極東アジアの地政学 (扶桑社BOOKS)
日本人が誤解している東南アジア近現代史 (扶桑社新書)

☵34〕─8・C─韓国は反日宣伝の為に五輪憲章を無視し東京五輪を政治利用している。~No.287  

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 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・    
 2021年 7月16日10:47 MicrosoftNews デイリースポーツ「韓国選手団が選手村で対日標語を掲出「日本開催に特別なメッセージ」韓国報道 波紋も
 © デイリースポーツ 東京五輪の選手村
 東京五輪に出場する韓国の選手団が東京・晴海の選手村で、同国で「抗日の英雄」とされる李舜臣の言葉をアレンジした標語を掲出したことが分かった。15日に韓国通信社の聯合ニュースなどが報じた。
 同メディアによると、選手村入りした韓国選手団は、居住棟のベランダに国旗とともに赤地に白い文字で「臣にはまだ5000万国民の応援と支持が残っています」というメッセージを掲出。これは李氏朝鮮時代に朝鮮水軍を率い、日本の戦国武将・豊臣秀吉率いる日本軍と戦った李舜臣将軍の言葉「臣にはまだ12隻の船があり、私はまだ死んでいない」という言葉にかけたもの。同メディアは「韓国選手団、日本の独島挑発に李舜臣将軍の文句で対応」という見出しで、選手団関係者の「今回の大会は日本で開催されるだけに特別なメッセージを準備した」というコメントを紹介している。
 五輪憲章が禁止する政治的宣伝にあたると指摘する声があり、波紋が広がっている。」
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 7月16日15:42 MicrosoftNews サンケイスポーツ「韓国紙「史上最も寂しくてつまらない五輪になるかもしれない」
 韓国紙の中央日報日本語版は15日、新型コロナウイルスの緊急事態宣言下で開催される東京五輪について、「開催国の日本の国民も競技場でなく家庭のテレビで五輪を観戦しなければいけない。このため史上最も寂しくてつまらない五輪になるかもしれない」と指摘した。
 開会式に先立って21日にはソフトボール(福島)やサッカー女子で競技が始まる。無観客開催は首都圏の1都3県に、北海道と福島県も加わった。宮城県のサッカー、静岡県の自転車は観客を入れて実施し、茨城県のサッカーは学校連携観戦プログラムのみ認める。
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 7月16日18:40 MicrosoftNews 東スポWeb「【東京五輪】韓国選手村“反日横断幕” 発案した大韓体育会は「問題になることではない」
 © 東スポWeb 選手村に“政治”が持ち込まれた
 東京五輪に出場する韓国選手団が東京・晴海の選手村で、〝反日横断幕〟を掲げたことに対し、大韓体育会はあくまで「セーフ」の考えを示している。
 選手村入りした韓国選手団は、ベランダに国旗とともに「『臣にはまだ5000万国民の応援と支持が残っております』」と横断幕を掲げた。この言葉は「反日の英雄」とされる李舜臣将軍の言葉をもじったもの。選手村に入村した大韓体育会のスタッフが発案し「国家の代表選手たちを盛り上げるために、このフレーズを応用した」との意図らしいが、日韓関係がくすぶるなか、反日の象徴を持ち出したことで騒動になった。
 韓国メディア「ニュース1」は、大韓体育会の見解を詳報。「いつも、選手村に応援フレーズはつけられるもので、他の意味なく選手たちに力を吹き込むために製作した」と説明。「問題になることではない。大会組織委員会から公式な抗議などもなかった。選手たちを応援するためのフレーズというだけのこと」と主張している。
 五輪本番を前にあえて火種を作る必要はないと思うのだが…。」
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 7月15日19:46 MicrosoftNews 聯合ニュース「文大統領の訪日と韓日首脳会談 韓日・日韓議連にも温度差か
 【東京聯合ニュース東京五輪開幕に合わせた韓日首脳会談の開催を巡り、両国の政界でも温度差があるもようだ。
 © 聯合ニュース 提供 記者会見の様子=15日、東京(聯合ニュース
 超党派でつくる韓日議員連盟の金振杓(キム・ジンピョ)会長(与党「共に民主党」)は15日、東京都内のホテルで行われた記者会見で、日韓議員連盟側が前日、文大統領の訪日と関連し、両国間には難しい懸案があるが、両国関係が少しでも改善するきっかけになればよいと述べたと説明した。
 金会長をはじめとする韓日議連の一行は14日に訪日し、同日午後に行われた日韓議連との合同幹事会に出席した。
 金会長によると、日韓議連衛藤征士郎会長代行(自民党)などはこの席で、五輪の開会式には世界の首脳が集まるため、文大統領に多くの時間を割くのは難しいが、日本側は最大限に配慮して迎える予定であり、首脳会談が実現し、韓日関係の改善に役立つことを願うなどと話したという。
 一方、金会長は、「両国の懸案があまりにも難しいことが多く、問題改善のための最低限の成果が得られるという前提で両首脳が会談することが韓日関係改善に役立つという意見を伝えた」と述べた。
 また、成果を得る見込みがない状態で形式的に会談し、あいさつだけを交わせば、両国国民の失望がさらに大きくなり、関係改善には役立たないという韓国側の見解も伝えたという。
 ただ、金会長は日本側に伝えた自身の見解については青瓦台(大統領府)の公式の立場ではなく、政府当局や政界関係者の一般的な考えであると補足した。
 金会長はまた、自民党二階俊博幹事長と25分程度面談したとし、二階氏が五輪開会式に合わせ文大統領が訪日することに期待を示し、首脳会談については、時間や形式より、両国の国民に希望を与える内容になることが望ましいと述べたと紹介した。
 日韓議連との合同幹事会や二階氏との面談を通じ、韓日首脳会談の開催実現が両国政界の共通認識になったかについては、「首脳会談自体がうまくいけば良いという前提で対話したと見てほしい」と指摘。その上で、日本側は成果にこだわらず文大統領の訪日を望み、韓国側は成果がなくあいさつだけで終われば、関係悪化につながる可能性があるため、成果を得るために両議連が努力しようと強調したと説明した。  yugiri@yna.co.kr」
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 7月15日17:12 MicrosoftNews zakzak「韓国市民団体が「独島」バッジを作成 「五輪憲章」無視、東京五輪で“宣伝”か
 © 産経新聞社 韓国市民団体が「独島」バッジを作成 「五輪憲章」無視、東京五輪で“宣伝”か
 韓国の市民団体が、島根県竹島(韓国名・独島)の領有権を一方的に主張する缶バッジを作成し、東京五輪の韓国選手団らに付けさせようとしている計画が浮上している。実現すれば五輪憲章に抵触する可能性もある。
 6月28日、韓国の反日市民団体「VANK」はフェイスブックに、朝鮮半島を中心にして「Dokdo(独島)」「EAST SEA(日本海、韓国名・東海)」と大きく書かれたバッジの画像を掲載、「東京五輪で独島を世界に宣伝します!」などと投稿した。
 聯合ュースによれば、作成されたバッジは2000個で、大韓体育会(韓国オリンピック委員会)に寄付するという。
 五輪憲章は「いかなる種類のデモンストレーションも、いかなる種類の政治的、宗教的もしくは人種的な宣伝活動は認められない」と定めている。
 スポーツライターの小林信也氏は「もしバッジを韓国選手団が着用したとすれば、政治的な行動として五輪憲章に抵触する可能性が十分にある」と指摘した。
 IOCは今月2日、五輪憲章第50条の規制を一部緩和し、競技会場内でも選手入場時や紹介時の表現行為を容認した。だが、国や組織、人を標的にしないこと、妨害行為とな 竹島をめぐっては、東京五輪の公式ホームページの地図に表示されているとして大韓体育会が国際オリンピック委員会(IOC)側に抗議の書簡を送り、次期大統領選に出馬表明している李洛淵(イ・ナギョン)元首相らがボイコットに言及するといった騒動になった。しかし、韓国メディアによれば、IOCは「政治的な宣伝とはいえない」と韓国側の主張を一蹴していたという。
 VANKは「IOCが日本政府の操り人形」と揶揄(やゆ)するポスターを作成して“反日”をあおっているほか、五輪で旭日旗を使用しないよう求める署名もネット上で集めるなどしている。
 2018年の平昌(ピョンチャン)冬季五輪開会式では、韓国と北朝鮮が合同で入場行進した際、「統一旗」から竹島を外したが、北朝鮮応援団は竹島の入った統一旗を振っていた。アイスホッケー女子の南北合同チームが強化試合を行った際にも竹島入りの旗が掲げられ、日本政府が抗議するという経緯もあった。
 五輪の政治利用はいい加減にしたらどうか。」
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 7月15日15:10 MicrosoftNews 東スポWeb「【東京五輪】韓国団体が独島と旭日旗問題でIOCに抗議文送付
 東京五輪が政治利用されてしまうのか© 東スポWeb 東京五輪が政治利用されてしまうのか
 韓国団体が東京五輪竹島(※韓国名・独島)表記と旭日旗使用などの問題に対して、国際オリンピック委員会(IOC)の委員100人超に抗議文を送付する仰天行動に出た。
 東京五輪への反対機運が高まる韓国で、民間団体が驚がくの抗議行動に出た様子を韓国メディア「ニュース1」などが一斉に報じた。
 韓国団体「ソウル一つの同胞」が15日に、ソウルの在韓日本大使館前で記者会見を開催。グォン・スンユ運営委員長は「東京五輪を契機に旭日旗の使用や、独島を日本の領土と定めようとする日本政府の動きが尋常でない」と糾弾。さらに「新型コロナウイルスの拡散を防げなかったうえに放射能の汚染水を放流し、国際社会の一員としての責任感を捨てた日本がついに一線を越えて、歴史を歪曲している」と猛烈に非難の言葉を重ねた。
 そして同団体は「抗議書簡をスイス・ローザンヌのIOC本部に郵送し、IOC委員102人に向けて英語や日本語に翻訳して送った。抗議文の参加者は4774人に上り『東京五輪で独島を日本の領土と表記した地図の使用を容認してはいけない』、『日本帝国主義と侵略主義の象徴である旭日旗の使用を許可してはいけない』などの内容が盛り込まれた」と表明。さらに在韓日本大使館にも抗議文を渡す予定だ。
 東京五輪を前にして〝暴走〟が激化する韓国。IOC委員にも矛先が向き、騒動は拡大する一方だ。
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 7月14日05:00 産経新聞「主張 日韓首脳会談 反日を改めねば無意味だ
 韓国の文在寅大統領が東京五輪の開会式に合わせ、訪日を計画している。2018年の平昌冬季五輪開会式に安倍晋三首相(当時)が出席したことへの返礼だとし、菅義偉首相との本格的な会談を訪日の条件として要請しているという。
 だが、反日姿勢を改めない文氏と会談することにどれほどの意味があるのか。日本が韓国に求めているのは、いわゆる徴用工訴訟など両国間のトゲとなっている問題の解決に向けた具体案だ。その用意がないのに本格会談を行う必要はない。
 菅氏は8日、「外交上、丁寧に対応することは当然のことだと認識している」と述べたが、文氏が翻意したという前向きな変化がみられるまでは、ごく儀礼的な対応にとどめるべきである。
 文氏は就任以来、慰安婦問題をめぐる日韓合意を否定するなど反日姿勢をとってきた。残りの任期が1年を切る中で首脳会談にこだわるのは、来年3月の大統領選を控え、戦後最悪といわれる日韓関係を修復したと国内にアピールしたいためだとされる。
 韓国政府高官が「両国の首脳が会うことだけでも意味がある」と発言したように、韓国にとって大切なのは会談内容ではなく、これを行ったという事実と「公式」という格式なのだろう。
 だが、外交には相手がある。自国の都合だけで進むものでもなければ、そうあるべきでもない。日本は、日韓間の諸懸案を引き起こした韓国自身がその打開策を示すよう再三伝えてきたはずだ。
 文政権の会談要請は今回だけではない。19年6月に大阪で行われた20カ国・地域(G20)首脳会議に参加した際も、文氏は「日本は外交儀礼上からも首脳会談を行うことになるだろう」と自国本位の見通しを周辺に披露していた。実際は安倍氏との立ち話すら実現せず、深い失望を見せたという。
 6月に英国で行われた先進7カ国(G7)首脳会議では「簡略な首脳会談実施で暫定合意していたのに日本側が一方的にキャンセルした」と韓国メディアが報じ、加藤勝信官房長官が「事実に全く反するのみならず、一方的な発信は極めて遺憾。直ちに韓国に抗議した」と反論する事態となった。
 韓国側は11日、「日本側の一方的な立場や見解」が日本メディアに流れているという不満を示したが、これこそお門違いだろう。」
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 7月14日19:16 産経新聞「自民・二階氏「来日歓迎」 日韓首脳会談を後押し
 自民党二階俊博幹事長(春名中撮影)
 自民党二階俊博幹事長は14日、韓国の国会議員でつくる韓日議員連盟(金振杓=キム・ジンピョ=会長)と党本部で会談し、文在寅ムン・ジェイン)大統領が東京五輪パラリンピックに合わせて来日した場合、菅義偉(すが・よしひで)首相との日韓首脳会談の開催に向けて働きかけていくことを確認した。
 二階氏は会談で「ぜひ、大統領にお越しくださるよう伝えてほしい。歓迎する」と述べ、韓国側は「検討しているところだ」と応じた。同席した河村建夫官房長官が記者団に明らかにした。
 これに先立って超党派の日韓議員連盟額賀福志郎会長)は、国会内で韓日議連と幹部会を開催。いわゆる徴用工訴訟などで冷え込んだ日韓関係について、議員外交を通じて改善策を探ることで一致した。
 日韓議連会長代行の衛藤征士郎衆院副議長(自民)は「日韓両国はアジアの平和と安定のために多大な貢献をしている。その使命と責任のもとに一層尽力しなければならない」とあいさつ。金氏は、徴用工問題や慰安婦問題に触れ、「両国の関係は厳しい状況だが、韓日・日韓議連が対話し、こうした懸案を解決すべきだ」と語った。」
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 7月13日23:41 産経新聞ユネスコで再び「歴史戦」 韓国、軍艦島「改善」を要求
 長崎市端島(通称・軍艦島
 【パリ=三井美奈、ソウル=時吉達也】国連教育科学文化機関(ユネスコ)が再び日韓の「歴史戦」の舞台となっている。16日に中国福建省で開幕する世界遺産委員会で、日本の世界文化遺産明治日本の産業革命遺産」について、徴用された朝鮮人労働者をめぐる表示が不十分として「強い遺憾」を決議表明する見通しだ。韓国の要請に沿ったもので、韓国は日本に展示の改善を求める構えを見せている。
 12日に明らかになった決議案は、端島(はしま)炭坑(通称・軍艦島)の「犠牲者を記憶にとどめる」措置として、日本が東京に昨年設立した「産業遺産情報センター」について不十分とした。決議案とともに提出される報告書は、センターが遺産の構成資産から離れ、歴史を示す展示に乏しいと指摘した。
 報告書はユネスコ事務局が指名した専門家の調査がもとになった。日本外交筋は「歴史をめぐる展示が構成資産の近辺にないことについて、ユネスコが否定的な見解を示すのは初めて。韓国側の強いロビー活動が背景にあったのでは」と指摘する。
 韓国はセンターをめぐり「歴史の歪曲(わいきょく)」と強く抗議していた。韓国外務省報道官は13日の定例会見で「日本が速やかに(改善を)履行するよう促す」と述べ、韓国メディアは「東京五輪を前に日本が公の場で恥をかかされた」(中央日報)などと大々的に報道した。
 左派系紙ハンギョレは「日本は今からでも日帝強占期(日本の朝鮮半島統治期)の過ちに対する真摯(しんし)な反省を拒み歴史をゆがめる行動を改め、国際社会との約束を直ちに履行しなければならない」と主張した。
 ユネスコでは今年4月、世界の記憶(世界記憶遺産)をめぐり、日韓両国の約2年の対立の末、日本の主張に沿った制度改革が実現。日韓の民間団体などが申請した「慰安婦関係資料」の登録も事実上、不可能になっている。」
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 7月9日21:09 産経新聞「韓日議連、14日来日で調整
 韓国の国会議員でつくる韓日議員連盟(金振杓(キム・ジンピョ)会長)の幹部が、14~16日の日程で来日する方向で調整していることが9日、分かった。日本側の日韓議員連盟額賀福志郎会長)幹部と会合を開き、東京五輪パラリンピックでの日韓協力について議論し、いわゆる徴用工訴訟などで冷え込んだ日韓関係の改善策を探る見通しだ。自民党二階俊博幹事長や加藤勝信官房長官との会談も調整している。複数の議連関係者が明らかにした。
 関係者によると、来日するのは金氏ら韓日議連の幹部5人。菅義偉首相との面会は予定されていないという。政府は、金氏らの入国後の隔離を免除し、PCR検査は実施する方向だ。
 韓日議連幹部は昨年11月にも来日。日韓議連との合同幹事会で、東京五輪に向けた民間交流の拡大で一致した。両議連はその後も対話の機会をうかがってきたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期されていた。」
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 7月6日20:04 産経新聞「「外交努力」国内アピール 韓国大統領の訪日意向
 2日、ソウル市内で開かれた会合に出席した韓国の文在寅大統領(韓国大統領府提供・共同)
 【ソウル=時吉達也】23日に開会式を迎える東京五輪に合わせ、韓国政府が文在寅ムン・ジェイン)大統領の訪日の意向を日本側に伝えたことが明らかになった。日韓関係改善に向けた「外交努力」を韓国内にアピールする狙いとみられるが、来年3月に大統領選を控えた中、歴史問題で「対日譲歩」を許す雰囲気は薄れつつある。日本との具体的な協議の進展は期待できないのが実情だ。
 「首脳会談開催などの成果が前提なら可能性は開かれているが、現在は(日本との協議を)見守っている状況だ」。大統領府関係者は6日、KBSテレビの取材にこう答え、文氏訪日の可能性を否定しなかった。
 文氏は3月、東京五輪が南北や米朝間の「対話の機会になる」と期待を示したが、北朝鮮が4月に五輪不参加を表明したことで構想は頓挫した。菅義偉首相との会談開催も困難とされたことで訪日の目的は失われ、五輪開会式には黄熙(ファン・ヒ)文化体育観光相が出席する方向で調整が進んでいた。
 今回、日本側が首脳会談開催の意向を示したことで、文氏訪日の〝障壁〟は取り除かれる形だ。任期5年の最終年を迎え内政で政権浮揚への材料に乏しい中、会談が実現すれば外交実績をアピールする場となる。
 しかし、6月に英国で開かれた先進7カ国首脳会議(G7サミット)で、簡略な首脳会談を日本側が一方的にキャンセルしたという韓国メディアの報道が影響し、世論調査では文氏の訪日への「賛成」が約33%にとどまっている。
 また、大統領選レースの本格化に伴い、与党の候補者らは党内予備選のカギを握る左派支持層を意識し、対日姿勢を硬化する。歴史問題をめぐり、文政権が日本側の要求する「代案」を準備すれば、候補者らからの批判が集中するのは避けられない情勢にある。」
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