👪13〕─2─大陸脳の安心できる他人との距離。~No.74No.75No.76No.77 @ 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 大陸脳が正常に安定する為には、哲学と思想以外に宗教と主義主張が必要である。
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 山嵐のジレンマ
 「寒さに凍える2匹の山嵐は、身を寄せ合って暖め合おうと近づく。
 しかし、あまり近づき過ぎるとお互いの針が刺さってしまう。
 でも、かといって離れるとやっぱり寒い。
 2匹は何度も近づいたり離れたりして、お互いに傷つけ合わず、そして寒くない距離を見つける」
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 文化人類学者のエドワード・ホールは、西洋人が心地よいと感じる他人との距離に関する調査分析を行った。
 個人的距離(相手の気持ちを察しながら、個人的関心や関係を話し合う事ができる距離)
 45センチから1.2メートル。
 社会的距離(人前で自分の仕事に集中できる距離)
 1.メートルから3.6メートル。
 西洋人が、会った相手と握手し、抱き合ったり頬を擦り合わせるのは、相手との距離が短い事をアピールし、相手の警戒心を取り除いて安心させる為である。
 大陸では、人の往来が激しく、そこには味方もいれば敵もいた。
 国家、人種、民族、宗教、文化、風俗、習慣、言語といった、全く異なる、理解できない他人がいた。
 見ず知らずの赤の他人と出会い、殺し合う事なく上手く接して暮らして行くには、お互いの敵意がない事を相手に示す為に、近寄りたくないという感情を抑えて握手をしたり抱き合ったりする。
 不安な感情を威厳で隠し、感情を顔に出さず相手を相対した。
 敵かも知れない他人を簡単に信じないという人間不信から、相手を自分のテリトリーに入れず、程よい距離を保って社会を構成していた。
 大陸の根本的対人観は、性悪説である。
 他人との距離は、性悪説で許容される距離である。
 自分は自分、他人は他人、自分は他人に影響される事なく自分を守り通す。
 大陸脳に於ける脅威は、自然ではなく人間である。
 自然が脅威でない以上、自然を破壊しようが消滅させようが関心はなく、当然の事ながら保全も再生も興味がなかった。
 最大の脅威である他人との距離を置く時、その間に姿が隠せるような巨木や大岩などの自然物がある事は好ましくない以上、そうした自然的障害物は全て排除して見通し良くする必要があった。
 大陸の公園・庭園・遊園地は、人を中心として、自然を排除し抑え込み人為的に改造して造園され、非自然で科学的に計算され尽くした人工美が冴えていた。
 部屋を仕切る壁やドアは、個人のプライバシーを保護すると共に、敵かも知れない他人から命と身を守る為の防壁である。
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 大陸脳は、日本脳以上に、安全の為に他人との間に見えない防壁を築き、安心する為に他人と距離を取る。
 他人から離れる不安感と他人への恐怖心を和らげる為に、無意識に他人と握手・ハグ・頬を寄せ合うなどを頻繁に行う。
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