☷9〕─2・B─統一教会日本人信者はアフリカ大陸で過酷な献身を強制されている。~No.26 

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 親韓国派や親北朝鮮派のエセ保守やリベラル左派は、日本は韓国や北朝鮮を植民地支配した罪を許して貰うまで、未来永劫、謝罪し、償わなければならないと、教育やメディアで子供達に洗脳している。
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 2023年7月18日 MicrosoftStartニュース 現代ビジネス「「韓国を支配した罪を償え」アフリカ大陸にも及ぶ”統一教会”と日本人信者の過酷な献身
 ウエノ ヨウヘイ
 昨年7月の安倍元首相銃撃事件以来、統一教会(世界平和統一家庭連合)の問題がメディアで語られない日はない。
 岸信介から始まる日本政治への浸透、韓国の農村へ嫁いだ日本人女性の苦難、また共和党保守層と結びついたアメリカにおける展開など、こと日本では「霊感商法」のイメージしかなかった統一教会が、実はグローバルな課題も多くかかえていることが浮き彫りとなっている。本記事では、その統一教会が“アフリカ”にも進出している様相を紹介したい。
 コンゴ民主共和国の首都キンシャサ/iStock
 © 現代ビジネス
 筆者がアフリカ人の統一教会信者に聞いたところでは統一教会の活動が盛んなのはアフリカの中でも特にコンゴ民主共和国である。
 コンゴ民主共和国(以下、コンゴ)はアフリカ大陸の真ん中に位置するかつて「ザイール」と呼ばれた国。面積は日本の6倍で人口1億人を超す大国だが、一人当たりGDPは650ドル程度(日本は約34000ドル)の最貧国。日本人にとってはレアメタルタンタル、コバルト)の産地であることや、累計500万人強の死者が発生したと言われる内戦(1998~2003年)、内戦における女性被害者の治療活動により2018年にノーベル平和賞を受賞したムクウェゲ医師、また衆議院議員鈴木宗男の秘書を務めたムルアカ氏などが有名だろうか。
 「日本人は生活環境の苦しい所に嫁いで献身せねばならない」
 筆者はコンゴを隈なく回ったわけではないが、コンゴ人曰く「コンゴはどこに行っても統一教会がある」らしい…。コンゴ統一教会の宣教師がやって来たのは、同国がまだ「ザイール」と呼ばれていた1970年代。「自然に広まった」のではなく、アメリカ人や日本人の宣教師がやって来て統一教会の教えを布教したのがきっかけだ。
 なお70年代の中でも、特に1975年は統一教会で「海外宣教の年」として位置付けられており、この年に合同結婚式に参加した1800組のカップル(このうち日本から811組)から選ばれた青年信者が、世界120か国への宣教に派遣されたことが知られる。
 コンゴでは1970年代から地道な布教活動により、信者数も伸び始め、それに比例するように、主に80年代以降には多くの日本人の女性信者が合同結婚式コンゴ人男性とマッチングされ、コンゴへと渡っていった。その確たる人数は分からないが、「70人程」とコンゴ人信者から筆者は聞いた。
 コンゴ統一教会内部
 © 現代ビジネス
 コンゴ統一教会世界平和青年連合)の看板
 © 現代ビジネス
 なお、知る人も多いと思うが、日本人女性がアフリカ人男性とマッチングされる比率は韓国人女性のそれよりも明らかに高い。これについて、コンゴに駐在経験のある筆者の知人は「韓国人の統一教会信者なんかコンゴに一人もいなかったのに、日本人の信者はいっぱいいました。同じ最貧国のハイチ(カリブ海の島国)にも日本人女性信者がいて韓国人女性はいない。ずいぶんな恣意性を感じましたね」と言っていた。
 彼の言う「恣意性」は、日本を「エバ国家」、韓国を「アダム国家」とし、「韓国を植民地支配した過去を持つ日本人は生活環境の苦しい所に嫁いでも感謝し、献身せねばならない」とする統一教会の考えがその原因である。日本人女性と結婚できるからという理由で入信しただけの韓国人男性に嫁ぎ、時にDVにさらされ、厳しい生活を強いられた日本人女性信者の苦難は報道されている通りだ。
 日本人信者の献身行為が布教の原動力に
 日本人の信者に求められるこうした贖罪的で過酷な献身行為は、アフリカにおいては合同結婚による移住という形態のほか、宣教という形態でも現れる。西アフリカ・シエラレオネで活動した統一教会の日本人宣教師が記した『ゴム草履の宣教師』(1993年、光言社)には次のように書かれる。
 「明美は、渡航費用の捻出のためアルバイトに余念がなかった。人々の善意というものはすばらしいもので、いろいろな人から援助の手が差し伸べられた。埼玉教会に所属する農家の高田さんは渡航費用の足しにとお米をくださったので、明美は同じ西アフリカの宣教師夫人と一緒に、それを自動車に積んで、食堂や弁当屋に売ってまわった。また、都議会議員選挙のときや国会議員選挙のときは宣伝カーに乗ってウグイス嬢を勤めた。そのお陰か、みごと当選を決めた国会議員の田島衛は、明美がアフリカに宣教に行くことを知って余分に報酬を包んでくれ、激励してくれた。」(神渡良平『ゴム草履の宣教師』光言社、1991年、135頁)
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 アフリカに移住して統一教会の宣教活動に従事するための、渡航費用も自分の努力で確保しなければいけない——。政治家のウグイス嬢をして得た報酬と、知人からのカンパで渡航費を捻出した様子がうかがえる。アフリカにかぎらず、現在全世界に及んでいる統一教会の展開は日本人信者のこうした献身行為の結果によるところが大きい。
 キンシャサ統一教会本部を訪れると
 さて、前置きが長くなったが、コンゴ統一教会に訪問した時の様子を紹介しよう。
 コンゴ統一教会本部は首都キンシャサにある。
 筆者がここへ行ったのは2016年だったが、当時はコンゴも既に「統一教会」ではなく「世界平和統一家庭連合」と正式名称が変更されており、「FFPM(世界平和統一家庭連合)」とフランス語で看板が書かれるのが見えた。周囲を見渡してみると、このコンゴ本部の一帯には大学や高校などの教育機関もあり、これら全てコンゴ統一教会付属の学校とのことである。
 学校の名前は「Institut superieur technique Song-Hwa」ってなっているが、直訳すると「ソンファ技術高等学院」。「ソンファ」はフランス語ではなくて「聖和(ソンファ)」という統一教会用語で「天国に行くこと」という意味であるらしい。このソンファ学院、下のほうに「Theologie/テオロジー(神学)とあるが、これは一般的な「神学」ではなく、「統一教会の神学」の意味と思われる。
 ソンファ技術高等学院の正門
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 本部の中は広く、中にいた何人かに話を聞かせてもらったところ、コンゴ人もいればナイジェリア人やコートジボワール人なども多くいた。みな、合同結婚式コンゴに移住したのだろう。
 「我々の子どもは黄色い肌の人と結婚するだろう」
 さて、日本では反社会的な活動によりカルトとして批判されている統一教会だが、アフリカではその「反社会性」というより、キリスト教にとっての「異端性」がバッシングされることの方が多いと感じる。
 なお、筆者は西アフリカのブルキナファソに居住していた頃、原理主義的なキリスト教徒が犯人と思われる統一教会施設への放火事件を直接に体験したこともある。
 ブルキナファソにある統一教会の建物
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 ブルキナファソ統一教会での礼拝の様子。この後、放火事件が発生した
 © 現代ビジネス
 そうした日本とはコンテクストの異なる環境では統一教会に入信するアフリカ人の入信要因も様々だ。例えば、コンゴには20世紀初頭に起こった土着のキリスト教新宗教「キンバンギズム教会」があるが、統一教会は同教会と親和性があるという。筆者がインタビューをしたコンゴ人信者はこう話す。
 「キンバンギズム教会では『イエスはアジアから現れる。黄色い肌をしている』と言われます。私は同教会の親戚から『我々の子どもは黄色い肌の人と結婚するだろう』と言われてきました。また、キンバンギズム教会では『統一』の言葉が重要なんですよ——」
 また彼は、自身の統一教会への入信動機について「天国の門の前でアジア人女性から『あなたが神に仕えるなら、ここに来ることができる』と言われた夢を見た。統一教会で、そのアジア人女性は韓鶴子だったのだと分かった」や、「1982年頃、コンゴのテレビで『あなた方のせいで神が苦しんでいる』と話されていたことが気がかりでいたところ、後になって、それが米国で文鮮明が米国で入獄していたのと同時期だったことが分かった」など、少々“神秘的”と言える話をしてくれた。
 キンバンギズム教会の礼拝堂
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 統一教会のアフリカ(コンゴ)における展開の様相を語るにはもっと掘り下げて調査をしていかなければいけないが、こうした語りから、日本とは異なるコンゴ独自の文脈での展開の様相が見えてくるだろう。
 内戦で退避した日本人信者たち
 さて、コンゴ統一教会本部の中で「日本人の信者はいませんか?」と、日本人信者を探して回ったものの、アフリカ人信者皆から「ここに日本人はいませんよ」と言われる。
 先に「コンゴにはコンゴ人信者とマッチングされ、結婚した日本人女性がたくさんいる」と書いたが、実は、今、コンゴに日本人信者はいないのである。それは90年代に始まったコンゴの内戦が原因だ。最大500万人強の死者と難民が出たと言われるコンゴの内戦に際し、統一教会に入信してコンゴへと嫁いだ彼女たちとその夫は「在留邦人とその家族」であったため、日本政府にとっては保護の対象となり、戦乱を避け、みな日本に夫や子供と一緒に退避したのである。
 コンゴ統一教会本部を出ると、低層ビルが立ち並び、道路にはごみごみと車が渋滞するキンシャサの街が広がる。一見平和なように見えるが、「殺人、強盗、誘拐、大規模デモ等が散発し」(海外安全情報)ているらしい。またコンゴ東部では武力衝突が続いており、何年も前から人道危機の状態にある。
 キンシャサの街並み
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 このような国の「どこに行っても統一教会がある」のは改めて驚きを禁じ得ないが、そのそもそもの理由が「日本人信者が贖罪的な献身行為をもって教えを広めたから」なのだと思うと、昨今報道される「統一教会問題」の広大な“グローバルさ”に、なんとも言いようがない感情が胸に沸いてくる。
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