☴9〕10〕─1─韓国・朝鮮の恨と怨は西洋のルサンチマンと共鳴して国際世論を韓国化し反日一色に変えた。~No.36No.37No.38No.39No.40 @ 

日朝中世史 恨みの起源 (別冊宝島 2418)

日朝中世史 恨みの起源 (別冊宝島 2418)

  • 発売日: 2015/12/17
  • メディア: 大型本
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 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 韓民族朝鮮民族)の「一つになりたい」症候群。
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 韓国には、民族的正統性がない。
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 国際世論は、韓国や北朝鮮反日宣伝を支持して日本を厳しく非難している。
 日本に同情し味方になり弁護・擁護する、個人・国家・組織は世界中に存在しない。
 反日の代表的国際機構が、国連である。
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 反日派の韓国や中国共産党による国際社会での謂われなき日本への非難中傷の原因は、各国で活発に活動する有能にして優秀な韓国人や中国人のロビーストとそれに同調する反天皇反日的日本人及び反天皇反日派外国人ではなく、日本政府の無策と日本人の無能にある。
 それ以前に、日本は世界で理解されるような、世界に似通った価値観・文化・宗教・思考・思想・習慣・習性などあらゆる面で限りなく少ない。
 その点、中国や韓国・朝鮮は、世界に似通ったところが多い為に、日本よりも世界で理解され同情され愛され、孤独にならず、味方・仲間を得る事ができる。
 間違っても、日本は世界に愛され、信頼され、理解されるなどと、根拠のない愚にも付かない思い込みを持たぬ事である。
 日本人は、日本神道の「心の穢」と「言霊」を大事にし、そして自戒とし、己が心に問いかけて心身を浄める事に心がけた。
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 韓国の文化は、「恨(ハン)・怨(ウォン)の文化」である。 
 エドワード・ルトワック「韓国人の日本人に対する怨念は治まることはない。何故か。彼らは日本人を憎んでいるのではない。自分たちの祖先を憎んでいるからだ。かつて日本の併合に抵抗せず、唯々諾々と従った祖先への憎しみ、蔑みが彼らを支配しているのだ」
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 日本の文化は、「恥・穢れの文化」である。
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 2017年2月号 Hanada「世界の『韓国化』とトランプの逆襲 現代世界史放談(その3) 西尾幹二
 反日の波
 ……
 韓国では『恨(ハン)』という言葉が道徳になっていると聞きます。『うらみ』ですね。朴槿恵大統領が公式の場で日本を千年も恨むと言ったとき、日本人は呆れて、潮が引くようにあの女が嫌になりました。『恨』がモラルになるというのはおかしな話です。
 これは克服すべき概念です。このような内心の悪を克服するのがモラルでなければなりません。『恨』は欧米語に訳せば『ルサンチマン』で、『ヘイト』ではない。内にこもる概念です。
 このとき、首都大学東京鄭大均さんが同席されていて、西尾の言うことはそれなりに分かるけれども、80年代以降、欧米に留学する韓国人が急増して、日本人が留学を控えるようになったあの頃から、『恨』を正当化する言論が欧米社会を蔽(おお)っていることを知った。韓国人は、大学などで反日発言をしても受け入れられるようになった。
 言論の能力も高く、日本人留学生はほとんど反論できず、日本政府も沈黙していた。『恨』ないしそれに類する感情を土台としたモラルが欧米にも根強く存在し、それにより韓国人は正当評価(ジャスティファイ)された形になった、当時の思想情勢をお話になりました。
 私には、これは新鮮な指摘でした。誰もオヤッと思うでしょう。世界が韓国的な『恨』に一種の普遍性を与えているというのです。そう考えると、なるほど戦争の歴史をめぐる世界各国のわが国へのいまなお続く理不尽な反応にもかかわりのある話に思えてきます。
 『精神の自家中毒
 『ルサンチマン』の概念について、その心理的な側面と倫理性をめぐる問題を私なりにひとこと敷衍(ふえん)しておきます。封建主義の農民は、殿様と自分を比較することは決してありませんでした。神と自然によって与えられた天与の職分、すなわち分際をわきまえていたからです。ここにルサンチマンが生まれる余地はなく、道徳のなかにそれが出てくるのは『競争』ということが社会の大系に入って以来のことです。
 つまり、近代社会になりかかって平等社会が目ざされ、平等の権利が認められながらも実際には平等ではない。血統・財・教育などの点において依然として不平等がある。このようなときに、ルサンチマンという感情が生まれてくる。これは積極概念ではない。消極概念であると同時に、直接的な復讐心理でもありません。
 恨みが屈折して別の価値にすり代わった代償作用を含めた『精神の自家中毒』とでもいうべきものであります。美や道徳とすり替えて、自分で自分を毒して止まる処を知らない。
 積極的タイプの人間には、あまりルサンチマンはありません。行動で発散してしまう犯罪人にもない。僧侶タイプの人間に一番危険が大きい。知識人や学者が政治家や財界人に対してとかく批判的になるのは、実務家より優れていると信じたいのだけれども、近代競争社会にあってそれが保証されない。
 朝日はルサンチマンの塊
 その屈折した競争意識は正義の仮面をかぶって精神の内部に入り込み、疑似モラル・贋物(にせもの)のモラルになってゆく。……
 キリスト教を巨大なルサンチマンの体系であると見立てたのは、ニーチェです。それを社会心理的に最初に応用したうえでキリスト教だけを救おうとしたのが、社会学者マックス・シェーラーでした。……
 韓国人の『恨』ニーチェのいう『ルサンチマン』とは別だという意見も呼んだことがありますが、され、どうでしょうか?
 韓国社会は5年で入れ替わる『皇帝』と10大財閥のオーナーとかいう『封建貴族』とが実在して、一般民衆とは画然と差をつけている『前近代社会』に見えます。一般社会人の身分保証、人格権、法の下での平等はどうやら認められていません。けれども、李王朝と同じだというのではありません。『前近代』は色濃く残っているけれども、『近代社会』への入り口にさしかかり、日本や欧米を見てそうなりたいと身悶(みもだ)えしているのです。……この国の国民ひとりひとりがルサンチマンの虜(とりこ)になり、しかも韓国という国家そのものも国際世界のなかでルサンチマン自家中毒的情念をもて余し、それに振り回されている半近代国家であることを絵に描いたように示しています。
 としたら、この否定的消極概念がアメリカやヨーロッパ中で正当評価され、歓迎されているというのは一体どう理解したらよいのでしょうか。はたして、それは本当でしょうか。そのことを明らかにしたのも、アメリカ大統領選挙とその結果に反発したドイツの現状です。
 アメリカの深層心理
 自分の力で独立国家をかち得ていない韓国のような国に、とぐろを巻くようにルサンチマンの情念が澱(よど)むのはだいたい想像できますが、戦勝国アメリカに似たような精神構造が発生しているというのは、私にはにわかには理解の及ばないテーマでした。それを教えてくれたのは、江崎道朗さんの『マスコミが報じないトランプ台頭の秘密』(青林堂)でした。
 白人であることが罪である、という意味の『ホワイト・ギルド』という概念があるそうです。原罪は白人であることそのことであります。そういう社会心理や意識がアメリカを蔽っていて、そんなのはおかしいと反論すると差別主義者だとレッテルを貼られ、公的社会から追い出されてしまうのだといいます。
 植民地支配やインディアンや黒人差別のアメリカの長い歴史が白人に深い自己否定心理を生んできた、というのはある程度分かりますが、『ホワイト・ギルド』がオバマ政権を生み出した大本(おおもと)にあり、その心理的背景であったということは、江崎さんにいわれて目を開かれる思いがしました。あ々、そうだったのか、そんなら韓国人留学生のルサンチマンまみれの一方的な感情論をアメリカ社会が受け入れる理由もある程度あり得ることだな、と思いました。
 オバマ氏は2015年2月、キリスト教のお祈りの全米朝食会で、ヨーロッパ史においては十字軍や異端審問などで、またアメリカ史においても奴隷制度や黒人隔離政策で、キリストの名において恐ろしい行為をしてきた。われわれには信仰を歪曲し、悪用する罪深い傾向がある、と演説したそうです。
 この考え方は、黒人大統領のやはり本根のところにあった切り札でした。もとよりキリスト教の裏面暗黒史を白日に晒すことそのことは、日本人から見ても〝よく言ってくれた〟と言いたい処ですが、さりとて西洋文明やキリスト教を全否定する自虐教育がアメリカ社会に横行し、名付けて『ポリティカル・コレクトネス』という狂気の政治的公正のイデオロギーが幅をきかせたのは由々(ゆゆ)しい別問題で、日本人から見ても好ましいことではありません。
 一言でも正しさを裏切るようなことを言ってはならない。〝天にまします吾らの父よ〟とお祈りしてはいけない、なぜか?男性だと決めつけているから。男女が結婚して家庭を作り、安定した環境で子供を育てていくことは大切なはずだけれど、それも言ってはいけない。白人の中産階級が大切にしてきたありふれた価値観が抑制されてきました。
 日本社会にも似たようなことがありました。桃の節句の雛壇(ひなだん)は身分社会の反映だからいけないとか、ひところ言う向きもありましたが、日本人は賢明で、相手にせず適当に誤魔化してしまいましたが、白人はそうはいかないのでしょう。
 こういうアメリカの深層心理を知って私は驚いたわけですが、日本の大手メディアはいっさい報道しませんせした。
 ハーバード大学内部でも
 ……
 『ホワイト・ギルド』の差別、被差別をめぐる一種の『ルサンチマン』の浸潤(しんじゅん)は、私にいわせればアメリカ社会の『韓国化』とでもいうべき現象です。これに反抗したのは、貧しい白人の教育のない人たちだけではありませんでした。日本のメディアは見逃していたが、ハーバード大学内部でも卑しい『ルサンチマン』に反抗する強いトランプ支持勢力がずっとおたことを、大統領選の投票直前になって『週刊新潮』(11月10日号)が伝えた。
 『差別主義者』のレッテル
 トランプを『差別する人』、マイノリティを『差別される人』と表現した教授に対し、授業後の立ち話でケヴィンは不愉快を隠そうとしなかった。そのような決めつけこそが、ステレオタイプな差別だというのだ。
 ……
 つまり、ルサンチマンが新しいルサンチマンを生んでいるんです。屈折したルサンチマンがまた別のルサンチマンを生む。
 欧米の新型『共同謀議』
 日本のメディアは、こういう微妙な心理にも無神経で野蛮です。
 ……
 20世紀前半まで、人種差別は公然の政治タームでした。白人キリスト教文明の世界に後ろめたさの感情がほんの少しでも出てくるのは、アウシュビッツ発覚のあとなのです。
 それでも戦後、アジア人やアフリカ人への差別に気を配る風は永い間、ありませんでした。奇妙なことに80年代以後になって、ローマ法生がユダヤ人や非キリスト教徒の虐待に謝罪したり、クリントン大統領がハワイ武力鎮圧を誤ったり、イギリス政府がケニア人に謝罪したり、戦勝国の謝罪があちこちでちらほら見られるようになりました。先述のオバマの演説も、その流れの一つでしょう。
 私には何とも薄気味の悪い現象に見えます。私には、これ自体が欧米世界の新型の『共同謀議』のように見えなくはありません。日本政府になぜかにわかに強(し)いられ出した侵略謝罪や慰安婦謝罪も、おおよそ世界史のこの流れに沿うたものと思われますが、現代の、まだよく見えない新しい政治現象です。
 白人は性の犯罪を多数犯してきました。各大陸における混血の歴史がそれを物語っています。旧日本軍の慰安婦制度はそれを避けるためのものでしたが、白人文明は自分たちが占領地でやった犯罪は旧日本軍もしていないはずはないという固い思い込みに囚われています。
 韓国人がこのルサンチマンに取り入りました。これを利用し、韓国特有の政治的主張の拡大にひたすら役立て、いままで成果を挙げ、少女像が増えこそすれ、なくならないのは、〝世界の韓国化〟が前提になっているからです。
 韓国化とは、韓国文化の普及のことではありません。申すまでもありませんが、人間の卑小化(ひしょうか)、矮小化(わいしょうか)、他者への責任転嫁(てんか)、果てしない自己弁解の罠への転落、他者を恨み、自己を問責しない甘えへの無間(むげん)地獄のことです。考えてみれば、韓国ほど酷い例は少ないとしても、地球上にそういうモラルの崩壊現象は到る処に見られるといえるでしょう。世界は『韓国化』しつつあるのでしょう。これに日本は断固反対しなくてはなりません。 
 悪魔の言葉 
 世界の『韓国化』は、『ポリティカル・コレクトネス』を武器にしています。その国の公衆が誰も文句の言えない言葉が支配権を握ります。たとえば『平和』『人権』『平等』『人種差別反対』『過去の謝罪』『反省』『国連』等々・・・これら自体は文句の言えない言葉ですが、それが置かれた環境と条件次第で悪魔の言葉にもなり得ます。
 弱者の恫喝は、全体主義の概念を拡げてくるでしょう。つまり新しい全体主義ヒトラーの再来ではなく、ヒトラーの名前を出せばそこですべてが思考停止してしまう非暴力の正義の形態をとるでしょう。すでにそういう時代は始まっています。
 『ポリティカル・コレクトネス』の支配する世界がアメリカを襲っている事情は少し見てきました。そして、それにトランプが逆襲しようとしていることも分かってきました。しかし、その淵源(えんげん)はやはりドイツにあります。
 21世紀に入って最近のドイツ社会を見ると、不健全極まりない状態になりつつあります。アウシュビッツに疑問を差し挟むと、公職を奪われ投獄されるのです。ナチスの罪に『時効』はないともいうのです。それで九十何歳か百何歳かの元看守を捕らえてきて、取り調べて処刑したりしているのです。 
 私は人類の知恵のなかで、『犯罪が時効になる』という思想は人間性の進歩を表すものと思っています。時効がないというのは退行であり、恐ろしいことなのですね。
 さらにヒトラースターリンは同時代の現象であって、私は同質性の高い政治体制と思っておりますが、これを同質に扱うことはドイツでは許されません。『ヒトラーを相対化することになる』というのです。ヒトラーの悪を絶対化することによって何ほどかスターリンの罪を軽くし、さらに習近平の罪を限りなく小さくするという事態を世界に招いていると私は思っています。ドイツはおかしいのです。
 いまのドイツのキリスト教の世界では、キリスト教はイエスの生誕から始まるのではない。ユダヤ人虐殺のホロコーストを起点とすべきであるという思想が激しく動いている。
 中・韓と手を組むドイツ
 ……
 ナチズムを何が何でも『絶対悪』とするドイツ社会の精神状況は、すでに完全に異常な界域に入っているように私には見えます。必ずや、いつの日にか悲劇的反動が起こるでしょう。いくら何でも日本はこんなに酷くありませんが、それでもどこか似た空気があることは皆さんもご承知のとおりです。
 このようなドイツが中国・韓国と手を組んでいるということが、日本にとっては一番厄介極まりないことかもしれません。世界の『韓国化』の大本が、どうやらドイツにあるということも少し分かってきました。
 そして最近ではアメリカにおいてさえ、いわゆる歴史謝罪の感情が高まり、自虐心理が広まっていることは先に見たとおりで、これには反動が必ず来ると思っていたら、それはトランプでした。
 ……
 現実的な道を歩む米・英
 ……
 EU大失敗の原因
 EUは失敗でした。共産主義の代替わり、コミンテルン主導のインターナショナリズムが名前を変えたグローバリズムとなりました。それがEUで、これは国家や国境の概念を薄くし、ナショナリズムを敵視することでした。しかし、そういうことをすると何が起こるのでしょう。国家の概念を希薄化すると、1%のエリート同士が国境を低くした国際社会のなかで手を?ぎ合わせるということが起こります。それがこれまでに起こりつつあったし、いまも起こっているともいえます。
 先進国アメリカの1%と新興国中国の1%のエリートが手を組めばできることがあるのです。先進国から工場などを新興国に移して新興国の労働者を低賃金で働かせる。そうすると、先進国の労働者は失業するから低賃金で働くしかなくなってくるのです。わが国も全く同じです。外国人労働者を受け入れれば助かると思ったら大間違いで、必ず日本人の賃金が下がるのです。
 日本の賃金が上昇しない原因について、安倍さんは企業財界人を呼んで賃金を上げるよう頻(しき)りに頼んでいるようですが、やり方を間違えているのです。外国人労働者を入れたらダメになるのは決まっているのに、そちらを増やしておきながら賃金を上げろというのは筋が通らない話です。
 そのようなことを考えたとき、国民国家というものがいかに大事か、ということが、いまあらため世界で認識されています。国民国家とEUのような共同体方式とどちらが有理かですが、TPPはアジアにおけるEUの代わりみたいなものです。あれはダメになってよかったのです。集団で国家が連合を組むと良い面もありますが、新しい拘束、束縛が生じます。
 EUが生まれる前のヨーロッパではいろいろなことが決定されて動きました。航空機のエアバスがつくられました。人工衛星打ち上げ用のロケット、アリアンの開発が行われました。ところが、EUになってから何も決定できない。統合で縛られているからです。
 そのいい例がドイツ銀行で、ご承知のように破産寸前に陥っています。
 ……
 TPPの失敗の正体
 ドイツは自分で決めたEUの取り決めに、自分で縛られているのです。国際社会で約束事をすると、このように縛られてしまうのです。同じことはTPPにもありました。私はTPPに反対だったし、いまでもずっと反対している日本人は多い。農業だけではありあせん。怪しげな条項がいっぱい入っているからです。ある特定の製品は売れるなどして良い面はありますが、本当の意味での自由貿易ではありません。
 ……
 中国はナチスと同じ
 中国の危険なことは、いまの中国はナチスと同じということです。プロパガンダのやり方はナチスソックリです。南シナ海問題は、ラインラント進駐に匹敵(ひってき)します。アメリカのオバマ大統領がやったことは、イギリスのチェンバレンが当時やったこと(宥和政策)に似ています。台湾を併合しようとしているのはオーストリア併合と同じです。ナチスと非常に近い。
 日本の立場は、何もできない当時の北欧諸国に似ているかもしれません。日本の共産党民進党ナチスを応援しているのです。というのは、ナチスというのは極右ではなく、極右を突き抜けて極左なのです。共産主義の表と裏のようなもので、一種の全体主義極左全体主義と極右全体主義は一致します。そういう危険なものに対して断固護らなければならないというのが常識だと思います。
 最後に、わが国の防衛問題は非常に大変であることを言わなければなりません。わが国がどのようにして依存体質から脱却するか、いままでアメリカにどう依存してきたかを整理する必要があります。核抑止力と通常戦力、軍事技術の基本的な部分、安全保障に必要な国際情勢のほとんどすべてを、アメリカに負うています。
 安全保障の情報のほぼすべてを負うている国は完全な属国です。エネルギー輸送路の防衛もアメリカに負うています。食糧の大部分を負うています。驚くべきことに、水資源も負うています。皆さん驚くかもしれませんが、食糧のなかに含まれている水を換算すると、圧倒的にアメリカに負うています。
 これではアメリカから離れられるはずがありません。アメリカはいまでも、世界の軍事費の37%を占めています。中国が11%で、ロシアが5%、英仏日がそれぞれ約3%です。日本の自衛隊の質は非常に優れていて、装備の性能や技術力も高いのですが、何せ数量的に劣ります。法的準備態勢は何もできていない。なぜ日本がいままで安全だったかというば、世界最強の軍事大国と同盟国だったからです。他にもっともらしい理由はありません。……」
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 「韓国滅亡への道 
 韓国人はどうしてああなのか?  黒田勝弘
 自画自賛に溢れるデモ隊
 ……
 韓国人日頃から不満が多い人たちだ。この不満は韓国語の『ハン』(恨)に言い換えてもいいが、『ハン』というのは『自分の本来あるべき姿になっていないことに対するやるせない心情』のことをいう。つまり自分の夢や希望、理想が実現していないことに対する鬱憤である。
 そして彼らはその『ハン』の原因を自らに求めるより他者に求める。これに対して、日本人は昔から『分に応じる』ようにしつけられているので、問題があっても『自分のせい』と思って諦めることが多い。だから『ハン』は少ない。
 韓国人は『ハン』は多くても他人のせいにするから気は楽であり、表情は日本人より明るいということになる。
 ……
 『一つになりたい』症候群
 ……
 2002年サッカーW杯の〝異様〟な街頭応援の実態とその分析の詳細は拙著『ソウルが平壌になる!』(2003年、ビジネス社刊)に書いたが、メディア挙げての興奮と扇動、そして国民の間の『私もいかなくちゃ・・・』という強迫観念にも似た街頭志向心理など、今回とそっくりである。の時も筆者は、『韓国の群集はなぜそんなに街頭に繰り出したのか』を書いている。
 2002年の時、街頭に繰り出した群集に託して韓国で何が語られたかというと、それは『われわれはついに一つになった!』ということだった。
 ある詩人は、『われわれはこれまで、こんなに一緒になって声を合わせたことが一度もあっただろうか。わたしはわが民族の輝かしい顔を見た。わが国民の新しい力、その途轍もない力を、いまや心の奥深く抱いた。飛び出そう、街に。そして抱き合い、踊りたい』(2002年6月15日付、中央日報)と感激した。
 ある作家は、『われわれの歴史においてはほとんど初めてのことだろうが、われわれは一つになった。今日の荘重(そうちょう)な喜びは限りなく高貴であり、永遠に心に刻み、忘れまい』(同、韓国日報)と書いている。
 さらに別の女流作家は、『自負心と自信に溢れる新しい大韓民国世代の誕生を私は見た。あの街頭で若者、老人、会社員、学生・・・いかなる区別もなしに、赤いシャツと大韓民国市民ということだけで一つになったわれわれ。こんな祝祭の現場を経験したことだけで、われわれは幸せだった』(同、朝鮮日報)という。
 『一つになった』ことを強調してそれに感動するというのは、韓国人はそれだけ『一つになること』を求めており、いつも『一つになりたい』と思っているということだ。裏返せば、日頃は必ずしも一つになってなくて分裂していると思っているからだろうか。あるいは、一つになっていないことへの不安、恐れが強いということだろうか。
 ……」


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恨(ハン)の経済―わたしの体験的韓国経済史

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  • 作者:徐 載軾
  • 発売日: 1988/07/01
  • メディア: 単行本
恨の人類学

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恨の国・韓国 (祥伝社新書)

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  • 作者:金慶珠
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