🛶16〕─1─北海道産アイヌ民芸品。国立アイヌ民族博物館- ウポポイ。~No.50No.51No.52 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・   
 2021年10月7日号 週刊文春「おもしろ『みんぱく』探検隊  宮田珠己
 旅に出ると、その時の神や人間を象った仮面や人形のお土産に目がいく。
 以前網走に行ったときに、ニポポならびにセワポロロと呼ばれる二種類の人形を見つけたが、これらは樺太アイヌの木偶やサハリン(樺太)の先住民ウイルタ木偶をもとに戦後に作られたものだと知り、どっちも北海道由来じゃないことに醒めてしまい買わなかった。そしてこのとき私はアイヌは北海道だけでなく樺太や千島にもいたことを知った。アイヌといえば北海道と図式的に考えていたが、そうではなかったのである。
 民博で写真や木偶を見たとき、ハート型の頭部に簡素な目と口がかわいくて心奪われ、まさにこんなお土産が欲しかったと思ったけれど、これもまた樺太アイヌの木偶で、北海道アイヌでは人形や人面を意匠(いしょう)化することはまれだったそうだ。偶像を長く置いておくと魂が入り、化物になると恐れられたらしい。
 同じアイヌでも、樺太に偶像が存在したのは、樺太にはウイルタやニヴフといった人々がいて、彼らがト占に偶像を用いたり、赤子の病気治癒の目的で偶像を彫ったりしたものが、徐々に隣接する樺太アイヌに受け入れられていったという経緯のようだ。
 日本列島の北方には多様な文化が存在し、お互いに影響を及ぼし合っていた。そう思うと樺太由来の北海道土産もありかもしれない。」
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 国立アイヌ民族博物館- ウポポイ
 先住民族アイヌの歴史と文化を主題とした日本初・日本最北の国立博物館
 アイヌ民族は、日本列島北部周辺、とりわけ北海道の先住民族で、日本の多数者である和人とは異なる言語や文化、歴史を持っています。民族名称である「アイヌ」という言葉は、「人間」などを意味するアイヌ語です。国立アイヌ民族博物館は、アイヌ民族の誇りが尊重される社会をめざし、多くの人にアイヌの歴史や文化を伝え、アイヌ文化を未来につなげていくために設立されました。展示は、アイヌ民族の視点で「私たち」という切り口で語る構成になっています。
 アヌココㇿ アイヌ イコロマケンル
 国立アイヌ民族博物館
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 アイヌ人は、戦わない平和な人とはウソで、侵略した蒙古と戦って撃退していた。
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 アイヌ民族の祖先は、日本民族琉球民族と同じ縄文人であった。
 ただし、アイヌ人と日本人が血の繋がった兄弟人とは限らない。
 アイヌ人は、日本人よりも混血度は濃くないが、長い年月をかけて沿海州・シベリア・樺太カムチャツカ半島から来た多くの人々と乱婚を繰り返して生まれた混血の雑種民族である。
 今確認できるアイヌ人は、北海道アイヌとサハリンアイヌだけで、千島アイヌは江戸時代後期にロシアによって消滅させられた。
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 ウィキペディア
 ニポポとは、北海道網走市の郷土玩具・民芸品。エンジュ材の木目を生かした八角形の胴をもつ一刀彫り無彩色の素朴な人形で、こけしのような形状をしている。「アイヌこけし」あるいは「網走こけし」とでも呼べるもので、7センチくらいのものから50センチくらいの大型まで10種類ほどが販売されている。
 概要
 ニポポを模したオブジェ
 願をかけると必ずかなえてくれるというアイヌの神様が原型で、ニポポの名称は「小さな木の人形」あるいは「木の小さな子」を意味する。狩や漁の前に祈りをささげ、収穫の際は飾り物を掛けて感謝を表したという。捕らえた動物を料理する際は、まずニポポの口に供えるという風習もあった。
 日本郷土玩具の会発行の雑誌『竹とんぼⅡ-28号』によれば、朝鮮戦争後の不景気にあたり、網走刑務所の受刑者の作業確保のために生み出された民芸品である。当時網走刑務所の篤志面接委員を務めていた米村喜男衛(網走市立郷土博物館館長・考古学者)が樺太アイヌのマスコットだったアイヌニポポにヒントを得、これを元樺太新聞の高山長兵衛[8]がデザインに起こし、彫刻家谷口百馬が彫った原型を改良して、翌1955年(昭和30年)に試作に至ったという。
 以来、刑務所作業の製品として受刑者によって作られており、人形の裏に「網走刑務所」の焼印が押されている[1]。昭和30年の最初の試作品は網走市立郷土博物館に展示されており、その原型となった樺太アイヌアイヌニポポは北海道立北方民族博物館で目にすることが出来る。また、網走市内では、電話ボックスや街灯などニポポの意匠を施した公共物やモニュメントがいくつも見られる。
 ほかにオロッコ族=ウィルタが幸をもたらすとして信仰した偶像を木彫りの郷土玩具に製作したセワポロロというものもあり、こちらはニポポより原始的な形をしている。
 なお、「ニポポ」の名称は商標登録されている。
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│特集│北海道のお土産
 「セワポロロ」は大・小・特小・ミニの4タイプ(400円〜2000円)。クルミ、シナ、エンジュ、イチイなどすべて道産材を使用。首に巻く毛皮は、昔はアザラシやミンクだったが、今はフェイクファー。朔峰さんが作った木偶もまだ残っている(※2016年9月末現在)
 [カイおすすめの北海道土産] 旅する精霊「セワポロロ」
 網走で生まれた、北方民族へのオマージュ
 網走のまちで、かわいらしいお土産に出会った。「セワポロロ」という名の、ちょっと不思議な木の人形(木偶)。網走で50年以上、木彫のお土産品を作り続ける民芸店で生み出された、魅力的な北の精霊たちである。
 その木偶は、不思議な姿をしている。頭にツノのようなものが生え、削りかけ(木をそいだもの)を首から下げ、毛皮らしきものを巻いている。表情は愛嬌があってかわいらしい。これは「セワポロロ」という名だ。もうひとつ、削りかけの上部に顔だけついたものもある。こちらは「セワ」といい、削りかけが広がった姿が特徴的だ。どちらもなんともいえない魅力があって、見ていると幸せな気持ちになる。本や雑誌で取り上げられるなどし、おもに道外から、この木偶を目当てに店を訪れる人は多い。
 セワポロロ
 「セワ」(600円)は、もともと「オロチョンの火祭り」のときに持って踊るものだったが、好評のため商品化。削りかけを作ったあと、棒の部分を切り落とせば完成
 制作は大広民芸店(網走市)の大広朔洋(さくよう)さん。父親の朔峰(さくほう)さんとの共同制作だったが、今年5月に朔峰さんが亡くなり、現在は一人で作っている。工程は少しだけ変わったが、見た目は2人で作っていたころとほとんど変わらない。表情を決める顔の部分は、ずっと朔洋さんが担当していたせいもあるだろう。
 朔洋さんが受け継いだ、父・朔峰さんの刃物類。模様の彫刻や、削りかけをつくるときなどに使う
 ところで、この木偶はいったいなんだろうか。聞くと、こんないきさつがあった。
父の朔峰さんが民芸店を開いたのは、北海道観光ブームが到来していた昭和39(1964)年のことだ。木彫のお土産品を作っていた朔峰さんに、ある提案があった。それは、北方民族のウイルタの木偶をお手本に、網走らしいお土産品を作ってみないか、というものだった。提案したのは、市井の考古研究者として、オホーツク文化のモヨロ貝塚を発見したことで有名な米村喜男衛氏である。
 網走には戦後、樺太(サハリン)から引き揚げてきた人々が移り住み、なかにはウイルタやニブフなどサハリン先住民族の人々もいた。よく知られているところでは、のちに北方少数民族資料館「ジャッカ・ドフニ」(現在は閉館)を設立した、ウイルタのダーヒェンニェニ・ゲンダーヌ氏がいる。ゲンダーヌ氏の養父であるゴルゴロ氏も移住しており、ゴルゴロ氏はおもに祭祀用の、神や精霊など精神世界を表した、伝統的なウイルタの木偶を作っていた。だが、今後木偶の作り手が途絶えることを惜しんだ米村氏が、親しかった朔峰さんの腕を見込んで声をかけたということらしい。
 「父は、ウイルタについて調べた上で、セワポロロという名称と全体のデザインを考えました。父なりの思いがあって、本来のウイルタの木偶を、お土産品としてアレンジしたのだと思います」。生前の朔峰さんは、市の観光協会が主催する「オロチョンの火祭り」という、オホーツク文化やウイルタなどの北方民族をテーマにした夏の祭りでシャーマン役を務め、木偶づくり以外でも北の人々に心を寄せていた。もし、たんに目先の変わった観光資源とだけとらえていたとしたら、こんなに魅力的なものが作れただろうか。セワポロロのつぶらな丸い目を見ていると、そう思わずにいられない。
 大広民芸店の大広朔洋(本名・法昭)さん。美術を学んだ経験を生かし、絵画教室も開いている
 ウイルタの木偶をお手本として生み出されてから、まったく別の道を歩き、現在にたどり着いた木偶の精霊たち。彼らはお土産として人から人の手へ渡され、見知らぬ地にたたずむことになった。まるで、旅をするかのようだ。今は亡き人の手を離れ、いつも旅先を在るべき場所として、今日もどこかを旅しているのだろう。
 大広民芸店
 店を始めたころから作り続けている「流氷小僧」(1000円〜)は、大広民芸店の原点ともいえる
●大広民芸店
 網走市新町2丁目3-11
 TEL&FAX:0152-44-5583
 営業時間 8:00~18:00(10~3月は17:00まで)
 WEBサイト
●FAbULOUS(ファビュラス) *札幌市内での取扱店 
 札幌市中央区南1条東2丁目3-1 NKCビル1F
 TEL:011-271-0310
 営業時間:12:00~20:00(ファッション&インテリア)
 WEBサイト
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